プロローグ~神への反逆者~
「いつまで生きてるつもりかしら?そろそろ死になさい!」
「ふん、私がそう簡単に死ぬと思うか?」
私はここ10年ほどこ奴と戦っておる
奴はこの世界の神、名は知らんがな
そして私は吸血鬼だ、一応魔物に分類されている
十年前、そこらへんの魔物から魔力を吸収していたら襲い掛かってきてな
いつの間にか奴の土俵におった、だがさすがに限界が来た
「これでとどめよ!」
「グッ」
奴の神剣が私の胸を裂き、その直後四肢が切断された
「さすがにここまで強いと思わなかったわ」
「チッ、やるなら早くしろ」
「無理よ、私の神力すっからかんよ、だから封印するの」
「その程度の封印でどうにかなるとでも?」
「ええ、あなたから力を奪って封印し続けるからね、解けてもゼロからよ」
「なら封印が解け、力を取り戻した時、それがお前の最後だ」
「最後まで口だけは達者ね、じゃあさようなら」
───フィア
その直後、私は暗い空間に鎖で縛られていた
「ムー!ムー!」
しかも口も布か何かで塞がれている
さすがにしばらくは出れないだろう、もしかすると五百年くらいになるかもしれん
だが、私にはやるべきことがある、復讐だ
あのクソアマを殺すまで私は諦めん
絶対にだ
───それから数十、数百、何年たったかわからないくらい長い時が流れた
身体がまともに動かなかった、魔力をほぼすべて吸い取られたのだろう
その時だった、鎖からパキッっという音がし、鎖が粉々になった
「…ついに、破れたか」
口をふさいでいたものもなくなっていた、そして光の差し込む裂け目を見つけた
きっとこれが出口だろう、そう思いながら
伝説の吸血鬼、フィアは一万年の封印から抜け出した
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