緩やかに流れる宝石の中で
街の袖で一つ上がった
見慣れぬ四角い宝石の束
風に負けず雨にも負けないまま漂い続け
シンプルな装い 少し派手なネイル
キラキラと呼べば良いかな
安直な表現 知恵のある君には
物足りない気がして
弾け飛んだどれもが綺麗に
余力に任せて 浮かんでいく
そのカケラに上手く飛び乗って
南に向かおう
知らない人が僕らを眺めている
宝石を通して
せめぎ合う街の中で
散らばる奇跡を持たないまま
暗いところ偶然装うように温めよう
白々しく声を 宛名に箇条書き
「誰もが幸せに」と
そういう君だから 惹かれているんだよ
カケラを飛び降りて
近所の隅 ドブを飲む猫
ビニールが眠る静かな土
互いの暮らし徐々に擦り合わせ
一人を忘れ
知らない人が向こうを眺めている
僕らも同じような
ポケットに潜んだ 僅かなカケラでも
知らない人にあげる
大きな建物と イニシャルスポーツカー
街は色づく
弾け飛んだどれもが綺麗に
余力に任せて 浮かんでいく
何が起きても動じない心を
携えていこう
弾け飛んだ僕らの想いが
上手に形を 保っている
互いの暮らし徐々に擦り合わせ
いつまでもいよう
知らない人の隙間で生きていく
君と二人で




