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TRANSIT
準備不足で躓いた詰めが甘い仕事のミスを
偶然をぶら下げながら愚痴る君をぼんやりと
雑な相槌なんて 当然見破られて
冴え渡る勘が少しだけ憎い
つまりとか上手くとか言えない角度を
絶妙に責める口が熱っている
暑がりな母親に似た体質で
スーツジャケットが椅子にもたれている
心なしか口調が速く感じてしまう
気のせいと僕は僕に言い聞かせる
昔話に移行したカーナビの調子狂っていても
まもなく終電間近なんだか心にぽっかりと
恋の伝道師なんて 曖昧なものだって
君は懲りずにまた恋を探す
焦らずに怒らずに耳を傾ける
"居酒屋の誰もが今夜なら"とか
不純な動機をつまみにしているけれど
それだけは何故か違う気がしている
僕だけは父親譲りの誠実さで
いつまでも不器用な男でいたい
踏切の向こう側に
摩訶不思議な世界があれば
なりゆき任せ
飛び込んでしまうのも
風の赴くままに
つまりとか上手くとか言えない言葉を
様々な角度から試している
不純な動機はすぐにバレてしまうから
それだけはちゃんと言い聞かせている
君はまた母親に似た癇癪持ちで
心なしか口調が速く感じてしまう
僕だけは父親譲りの誠実さで
いつまでも不器用な男でいたい




