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秋が始まる前に
勝手な理由が
お互いに尊重できなくなっても
考えていくと
どちらも少し歳をとり過ぎただけ
毎晩 雪が降り続けば
会わない都合がそれなりに
こんがらがって
多少のイライラが口を飛び出しても
傷つかなければ
それも仕方ないと思い始めていた
毎晩 雪が降り続けば
会わない都合がそれなりに
きっと 甘いドラマの中じゃ
子どもを連れて笑顔が溢れる
何遍 昔 見せられたんだろう
心 擦れても 芽生えない
標準合わせの
期待させている未来に食ってかかっても
待ち合わせに
遅れそうになった小さな男よ
毎晩 思い焦がれていれば
愛は勝手に膨らんでいく
答え合わせしたい時には
顔を合わせて いったい
何を言うのだろう
心変わりを時間のせいにしてみて
晴れ渡る空に 投げた
「今日はやめよう」君が言うなら
僕も無理に会いに行かないよ
毎晩 つまり 楽をすれば
すれた糸は持ち堪えている
何度 僕ら 分かり合えるだろう
秋が来るまで




