ぷろろーぐ
なんとなくで書き始めました。不定期です
しがない冒険者やってます。
そんな看板を首から下げている男が町を歩いている。
「くっそ重たい木の板で作りやがってあいつら、今度絶対、崖から突き落としてやるわ...」
周りからくすくすと声が聞こえてくる。
「あいつまたやらされてるわよ。」
「例のあれかしらね?また負けたのかしら」
「いつもの事でしょう?あらこっち見てるわ、解散よ解散」
おばさまたちは四方八方に散らばっていく。
おばさまたちの言う通り俺は賭けに負けた。
ギルドで調子に乗っていた、ちびどもに狩る魔物の数で勝負したのだが、負けてしまった。
いい年してガキに負けるとは、冒険者失格である。
まぁ調子に乗っているという事は実力はそこそこあるわけで、最底辺のランクの俺が勝てるわけがないのである。
そんなことを考えてると首が痛くなってきたのでとりあえず看板を投げ捨てギルドに行くことにした。
幸いにもガキどもはおらず、まわりのおっさんたちは笑いながら俺に話しかけてくる。
「負けたんだって?あんちゃん」
「あぁそうだよ、俺は最底辺に弱いからな」
「そう卑屈になるなよ。いい情報を教えてやろうか?」
「なんだよ、いつものガセネタは飽きたぞ?おっさn」
「誰がおっさんだ、いいか聞け」
「なんだよ」
「あそこのボードに依頼書があるだろ?青色の」
「あぁ一枚だけあるな、青は迷子だったな、それがどうした?」
「あれならお前さんでも完了できるぜ」
「うっさいわ!聞いただけ損だった気がしてきたが、おっさんが受けろよ、話すってことは一応報酬はいいんだろ?」
「おっさん言うな、あーまぁ俺とお前との仲だからな、一応報酬はいいぞ、一応な」
「なんだよ、その反応、何が報酬なんだ?」
「それは受けてからのお楽しみだな!気になるなら受けて来い。」
「まぁいいけどよぉ、これくらいか、薬草摘みくらいしかないだろうしなぁ。」
「そういうこった、考えてもしゃーないぜ。ほらいったいった。」
「まったく、迷子探しか...久々だな、報酬が特殊っぽいがなんだ?金以外のものなのか?わかんねぇな、といううかおっさんはなんで知ってんだ?」
おっさんとは旧知の仲である。俺がここに来はじめてから十年位経つが、いつもここで飲んでいて、俺や初心者にアドバイスを出して自分はクエストをあまり受けない、そういう変わったおじさんである。
とりあえず俺はボードからちぎって、手配書を見ながら受付のおねぇさんの所に行く。
「なんだ、最低限のことと報酬が金と「???」か、確かにわかんない上に???はおっさんが知っていることか、金はだいぶ少ないな、子供のおこづかいレベルじゃねぇか...とりあえずお姉ちゃんよろしく」
「はい、いつもありがとうございます、シュウト様、こちら特殊な報酬の依頼のため、破棄はできません。もし破棄される場合はギルドから追い出させていただきます。」
「はいはいいつものね、いつもの」
いつものと言うくらいにはこの手は受けている。
そもそも自分が魔物と戦って勝てないことは承知しているので、特殊な依頼でも受けるしかないのである。
その特殊な依頼も一週間のご飯を出すだったり、家をやろうだったり、得をしたり損をしたり、これが楽しいのである。一種の娯楽であり、これしかできないというのもある。
「で、受けたから教えて貰えるんだろうな?報酬はなんなんだ?」
「はい、では出てきてください。」
「は?」
受付の奥から出てきた、少女、5歳くらいだろうか、金髪の髪と赤い瞳が特徴的である。
「こちらが報酬兼依頼人でございます。」
「は?」
さっきから何を言っているのだ?まぁ依頼人はこの子らしいので大丈夫だろう
「と、とりあえず内容を話してくれるかな?迷子の捜索という事だけども」
「リリをささげるのでママと妹たちを救ってください!お願いします!なんでもしますから!」
「は?」
奥でおっさんが大爆笑している。絶対谷から落とす。確実に
「わかった、ささげなくていいかr」
「いえ、報酬のサインをしているので取り消せません。規則です。」
「は?」
さっきからは?しか言ってない気がする。
「もちろん依頼を破棄するならわかっていますよね?」
「うそーん....」
これから謎の幼女リリとしがない冒険者の旅が始まるのであった。
不定期です。掛けるときに暇つぶしで書きます。
あとは異世界少女の方もお願いします。