エンド
フータを陥れたのは、ホノカだった。
しかも、理由は自分がレイミに興味を持ったから。
(……メンヘラかよ)
そして、最後に放ったホノカのセリフ。
もっと面白いことを思いついた。
一体、どういう意味なのか。
「それより……」
ショックに打ちひしがれている暇は無かった。
フータは、自分がドラゴンの子と勘違いされたが故、命を狙われる羽目になったことを知った。
ちゃんとした理由があったのだ。
すぐに洞窟から出て、他のメンバーと合流しなければならない、そう思った。
洞窟から飛び立ち、翼を広げる。
(俺はドラゴンじゃない。 俺は、人間の味方だ!)
フータは、一刻も早く誤解を解きたいという気持ちに駆られた。
フータは、上空へと羽ばたき、南へと進路を取った。
すると、
(何で、ここに?)
眼下に、ジープが1台見える。
そこに乗り込んでいたのは、レッド、ドクター、クルミの3人であった。
「おおーい!」
「……!」
フータがジープの前に降り立つと、停車した。
「……お前」
みな、フータの姿を見て氷ついた。
「なあ、聞いてくれ。 俺はドラ……」
「来るなっ!」
レッドが叫んだ。
そして、クルミが震える声で、言った。
「ホノカちゃん…… は?」
フータはドラゴンの姿と化し、ホノカはいない。
どういう状況なのか、連想できてしまう。
「こいつが、殺した…… んだ」
「違うっ、聞いてくれっ」
ドクターが、ライトボーガンを掴み、フータに向けて放った。
ジープは、炎に包まれていた。
フータが、口から火を吐き出し、みな、それに飲み込まれた。
フータは完全にドラゴンと化し、これからドラ専へと向かうつもりである。
今、フータに理性は無い。
一体どこで道を間違えたのか。
どうしたら、こうならずに済んだのか。
答えは、誰にも分からない。
終わり
ここまで読んで下さった方がいたら、ありがとうございました!




