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 翌日の授業で、フータはカミノーケの授業を珍しく聞いていた。


「えー、そんな訳で、これをこうして……」


(鎖魔法があんな有用だとは思わなかった)


 実際、鎖魔法が無ければ詰む場面が何度かあった。

フータが文章を書き写していると、右隣のホノカが紙切れを回してきた。


「……ん?」


 そこには、チーム分け、と書かれており、ホノカはカミノーケにバレない程度のボリュームで言った。


「レッドが仕切り始める前に、勝手に私が決めたから」


 以下、チーム分けの概要である。







南班 レッド、クルミ、ドクター

北班 フータ、ホノカ、シマリス


  


 


 

「クルミ、班分けとか苦手だし、分かるわよね? レッドにこの紙回して」


「……こっちは戦力が2人しかいないのに、北を目指すのか?」


 フータとしては、北の方が寒いし、過酷というイメージである。

その点に関して、ホノカはシマリスはどんな物にも変身できて、有用である旨を伝える。


「うーん……」


 ホノカの独断による班編成。

もう少し考えた方がいいよな、とも思わなくも無かったが、前のレッドに用紙を渡す。

レッドは、振り向きもしないで、それを受け取った。

レッドは当然、この内容を知っている。


 昨日、シマリスの爆弾発言を受けて、4人で話し合いをした。








「シマリス、私たちだけで話し合いがしたいから、ちょっと席外してくれない?」


「……分かったでいす。 音楽聴いてるから、気にしないで話してくれでいす」


 イヤホンを耳にはめて、リズムに乗るシマリス。

頭から音符が出ていて、どこぞのキャラクターのようである。


(てか、完全にリ〇モだよね)

  

 クルミが心の中で呟くと、ホノカが呼びかけて4人を集める。

 

「で、どう思う?」


 ドクターが自分の見解を述べる。


「信用出来ると思います。 シマリスが竜の手の者なら、わざわざ未来からやって来る必要が無い。 放置して置けば、僕らは負けるのだから」


「じゃあ、どーすんだよ!」


 レッドが声を荒げると、ホノカが言った。


「考えても無駄よ。 私がやる」


 ホノカを覗いた3人が、顔を見合わせる。


「私とフータで北を目指して、どこかでチャンスを見つける。 上手いこと、そのまま長老にも会いに行きたいけど…… 無理かも知れないから、本命はあなたたちの方になるわね」


 レッドがすぐに反発した。


「そんな話、即決できっかよ!」


「レッド、あなたは戦闘力が高いからいざって時は頼りになる。 ドクターも然り、クルミじゃ情が入って任務に支障が出る。 私しかいないのよ」


 みな、ホノカの言うことに従うしか無かった。








 こうして、班編成が決まり、5人はいよいよ学校から出発することとなる。

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