これはもう死にたいかも。
学校についたあとも、俺の奇行は続いた。急に
「マスカルポーネチーズ!」
といいながら変なポーズをとったり、上半身を脱ぎだしたり。全て俺の意思とは無関係である。勝手に体がうずくんです。
これ以上は本当にまずい。今の時点で多分友達の2分の1は失っただろうか、いやもっとかもしれない。とにかくもう今日は帰ろう。俺、この4時間目の戦いが終わったら家にかえるんだ…!
4時間目終了のチャイムと共に職員室に行き、早退のためのなんやかんやを素早く終わらせる。そして職員室をでてダッシュ!今日は一人で帰らせる事になってしまうからりくには申し訳がないが、許せ!
…………
あれれ。足が止まったぞ。おかしいな。そして昇降口とは逆の方向に走り出したぞ。しかもかなりスピードでてるな。あー、廊下曲がり角だけどこれまがれる?というか人にぶつからない?危ないね。
あっ!やばっ!うっ!
かなりのスピードで人に思いっきりぶつかって押し倒してしまった。このパターンは知っているぞ…!女の子にぶつかっちゃった、と思わせといて男の股に顔がいっちゃうやつや。まぁなんにしろこの人から離れるに限る。んだけど!動けないよね〜さっきから。ん?あ、やばい!ダメなやつだ!この子女の子!2次元だとすごい良いな、と思うけどリアルにやると冷や汗吹き出る!あと一応言っておくが相手は気絶なんてしてないからね。普通に起きてるから。
「あ!すいません!本当ごめんなさい!大丈夫ですか⁈」
とその女の子が立ち上がろうとしながらいう。ええ子や、この子。完全俺が悪いのに。いや、俺じゃない、霊。
女の子は頑張っているが俺は動かないのでかなり苦戦しているよう。本当ごめんなさい。
「あ、あの…ちょっとどいてくれませんか?」
どきたいのはやまやまなんですが!そういえば口も動かないな!どうしよ!
「えっ…あの…本当にどいてください…」
あ、これはもうだめなトーンだ。どうしようもない俺はごみくず以下だ…死にたい、いっそ死んでしまいたい。
「あの…聞いてますか?」
きた!体がやっと動いた!瞬間的に女の子から離れる。この時の速さはボルトすらも凌駕できるんじゃないかというほどだったよ。からの土下座。
「本当にすいませんでした‼︎」
「え、あ、うん、大丈夫だよ、き、気にしてないから…じゃあ私もういくね…?」
もう手遅れだった。渾身の土下座も逆効果だった気がする。多分明日になればこの噂が学校中に知れ渡っているだろう。俺は後ろ指を指されながら学校生活をおくらなければならないのか…
いや、もっと悪ければ退学もありえるな。お先真っ暗じゃん。はぁ。
死にたいかも…
次回、かずゆき、ひきこもる!
お楽しみにね!




