第三十六話 SHINDO、その四 「激流」 (青臓、その2)
青臓ラズリンハート攻略計画
1.スワンソングの効果で、激流を一時的に鎮め、第一の門、三尖弁を突破
2.右心室の圧縮された収縮の世界に跳ね返って、第二の門、肺動脈弁を通る
3.肺動脈弁の後ろへと潜り込み、流れの影に潜む
4.動脈と大動脈の二つの巨大なポンプがクロスしている箇所を狙って、青臓ラズリンハートの打撃で風穴を通す
5.大動脈を潜って、大動脈弁に潜み、流れの隙を突いて左心室=魔境へと突入する
死の洪水。
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悲しみに凍てついたこの世界を覗いたものは皆、そう口ずさむに違いない。
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痛みはやがて精神を朽ち果てさせ、諦めを生んでしまう。
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血液が凍り、入口で固まっている。
恐怖は体内に巡回し外部へと吹き出す機会さえ失ってやがては悶えさえ諦めてしまった。
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冷笑・・・
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生きることへの意欲・・・
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精神はもう、ぶくぶくと底まで呑まれてしまったのだ。
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!!
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生命体が大量殺人兵器たるあの流動へと、真っ逆さまに落ちていく・・・
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これは幻想か・・・?
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いや、現実だ。アドレナリンが押し寄せている。俺の絶望に橋渡しとて迫り来たものは、精神を、キレイに、死世界へと繋いでくれた、悲しみ、激流に凍てついた、洪水だった・・・
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静謐・・・
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穏やかな、安らかなリフが鳴らされた・・・
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スワンソング
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左升のコマンドによって、絶対零度の激流は、僅かながらも穏やかに変容を遂げていた・・・
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途端に濃霧が立った!!
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濃紺が世界を更に深めていく・・・
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BYOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHNNNN
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・・・・・・
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BYOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHNNNN
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・・・・・・
↑
「今じゃ!!」
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左升
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拍動のインターバルが僅かに変調していた。
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左升は僅かな隙を見逃さなかった。
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第一の武士オルタナ、青臓、左升、激流の隙へ!!!
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・・・・・・
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沈黙が世界を襲った
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心臓麻痺!!
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血液の海は、内部からの襲撃も加味して、絶対零度の苛烈さを二人の精神に突きつけていた
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スワンソング・・・・・・
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まるで天国のような情景
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白鳥の、生涯に唯一みせる美しい冥界の歌声・・・・・・
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・・・・・・拍動が僅かに上昇していた
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リフに合わせてドラムスが重たいグルーヴを鳴らしたからである
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再びイントロのフレーズのリフレイン・・・
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漸次のひと呼吸
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しかし
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gyuuuugyuuugyugyuguuuuuuu・・・・・・
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ギターソロと共に激しく転調
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!!!
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二分三十秒のライン
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奇しくもタイムリミットと決めていた激しいノリへの移行に拾われて、死の底へと安らかに沈みかけていた青臓と左升が意識を取り戻した!
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「青臓~~~!!!」
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左升
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「ジジイ!死ぬ寸前だったぜ」
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青臓
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「跳躍鞭痺」
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青臓のコマンド、しなる長い鞭を巨大に反り返った、第一の門、三尖弁に巻きつけた!!
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重層的なリフとドラムスの渦
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ぎりぎりの命綱が二つの魂を括りつけ、生死を行き来しながら躍動している
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リフ
↓
リフ
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グルーヴとフレージング
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ギターソロ
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押し寄せる死の激流を・・・
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「跳躍鞭痺」
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青臓は逆手にとって究極に圧縮された右心室の厚い肉壁に青臓と左升、二つの魂をバウンドさせ、肺動脈へと雪崩込んだ!!
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突然!!!
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四分四十六秒、三度目のリフレイン
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「今しかない!!」
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左升
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青臓
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「イ淫ンラ乱ンド戸エン帝パイ国ア」
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拍動の隙を突いて!!
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肺動脈と大動脈の二つの巨大なポンプがクロスしている、真なる覚醒者の必殺コマンドをもってしなければ絶対に開く筈のない異世界へのドアを、青臓のコマンド、イ淫ンラ乱ンド戸エン帝パイ国アが切り開いた!!!
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五分十九秒!!!
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最後のギターソロに差し掛かる怒涛のクライマックス!
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青臓の跳躍鞭痺が、クライマックス寸前で踵を返し、大動脈弁に括りつけられていた長い鞭と二つの魂は、流れの隙を突いて左心室=魔境へと突入した!!!!!!
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・・・・・・
左心室。魔境。大ボスR.E.Mの鎮座するステージ・・・・・・
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青臓、左升
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ヤケに静かだ・・・・・・
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静謐とした・・・
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魔境は場違いな程に静まりかえっていた・・・・・・
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血液の洪水は完全に凍てついてしまっていた
参考曲
Ten Years Gone-Led Zeppelin




