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エゴサ↑チ  作者: 夢之ゆめぜっと
第一部 学園編
12/50

ベクトル

破れた。


・・・・・・


辿り着いた深淵で


藤吉浪は


斜めに


切り裂いた

矢印を探している



俺がこれまで見ていた風景はまやかしだった


辿り着いたときには現実は溶けてぐにゃぐにゃになっていた


転がっているだけ


俺が世界だと思い一度だって疑うことのなかったその場所や空気がなにもかもしぼんでしまっていた


おもちゃみたいだ


だらり、と熔け転がって再び癒着した

鋭いハリガネが俺の眼孔を至近距離から狙っていたのだ


現実はただの絵画だ

高次の存在が書いた、その誰かに書かれたダミーの現実だった



まえもうしろもないふうけい


世界は偽物でせかいは玩具だった

気付けば俺は淵にいて、それを綱渡りする以外助かる方法はないらしい


動けば動くだけすべては崩れ墜ちていく


時間が俺自体から消えていく

それでいて急にまやかしだったせかいが興味津々におもえてくる


いしきはいきかえった

いしきはいきを吹き返す


変化に重要性がなく


こころは躍った



眺めている


それは過去だったか


いつともなく



深淵を眺め下ろす俺は特別である

淵にすわり、淵は座るものだ、淵とは据わりがいいということみたいだ


深淵は永劫に


真っ直ぐに延び墜ちている


深淵があったからなのか


それとも俺のが先だっただろうか


それにしても俺はあいている



ぽっかりと孔が



こころにしんえん

からだにしんえん

いのちにしんえん

そしてあたまんなかぽっかりと



脳髄はどっぷりと空洞

風が抜けていく

俺を掻き消しにやってくる

俺は向こうへ飛んでいく消えていく


俺は眺め下ろす

三つの巨大な深淵を


心臓に空いた深淵は益々冷酷苛烈を極め

暴力は俺の開いた空いた胸ぐらを通過する


凍て


凍ては気力のすべて凝固らせ

深く険しい傷は軈て痛みを振るわせた


痛い

痛々しい

創が疼いて

狂わせる凍ての応酬が


心臓突き破った凍えたクウキ


切り裂いて


風か流れていく


俺の心臓を

ギザギザにかなぐり捨て

血液を

いのちのタスキを

凍らせて

すべてが



死んだ



圧迫されて切ない俺は

深淵を

ふかく抉る精神の遣り場のなくなってしまった


眼差し



寒い

たださむい

こころが

寂しい

切ない

俺は痛い

心臓が痛い

風が吹く


心臓に空いた深淵

吹き荒ぶ風が、心臓を揺らす

痛い

堪らない

狂いそうだ




口腔から肛門に駆けての深淵


風が通るたび

俺は渇く

渇く

渇いて仕方がないんだ


ああ


渇いた前立腺の飢え

生殖活動は

吹き荒ぶ風に追いやられ

渇いて

渇いて

仕方がないんだ


狂いたい


カラダジュウの粘膜が涸れ

性的衝動のすべて

カラッカラに渇いて

張り付いて

吹いて

吹いて

渇きはいしきじゅうを支配し

仕舞いに

魅了した


狂った脳髄

干からびた前立腺

パリパリになってしまった生殖器と

生殖器が擦れあい

互いを傷付け

噴き出した痛みの砂嵐


渇きすぎたお陰で


俺はエクスタシーを感じ

滝のような快感の痛みつまり渇きか通り過ぎている

俺は狂っている

風が通っていく

砂が痛みのように運ばれてゆくのだ



脳髄に宿る孔


ああ俺は失われた俺自体だ


風が通るたび

これまでのすべてが風化していく


もうすでに

完了している


せかいは消えている

ただ砂埃だけ舞って

遠くへ運ばれて

無くなっていったのだ


俺はもういない

深淵はふかく延び墜ちる

俺は誰だっけ

すべては流れさり

すべては砂埃


俺を

掻き消し

俺は

延び墜ちる


風が通る

崩れ堕ちた

せかいは消えた

脳髄は風化して

完了している

流れる風の通り道


三つの深淵はふかく延び墜ちる



俺は心臓が穿たれた

切ない

切なすぎ痛々しい

俺は前立腺が深淵だっ

渇く

渇きすぎ痛みの快感が砂嵐

俺は脳髄が空洞

風化する

すべては崩れ流れ墜ちていく



深淵から見下ろす

さらさらと淀みなく美しい音楽みたいに流れゆく

あれは生命ってやつだ

星々

大銀河超銀河のフィラメントがサラサラと

砂埃の乱舞と秩序の運動が伸び乱れるようで永遠に繋がっている



断ち斬りたい



どんなに切れ味のいい刃物であっても

砂埃の流れを断つことが出来ない

現実はそう語られてあることだろう


ならば



深淵を掻い潜る

俺はばらばらにホドケユク



俺は矢印を探してた

矢印を探してた

現実という

世界という

常識とされる

当たり前とされる


俺に強制する

俺を脅迫し苦しめる

迫害の暴力の


それを斜めに切り裂く


深淵を遥か斜めに破り去る


常識常識常識常識常識常識常識常識常識常識常識常識


現実現実現実現実現実現実現実現実現実現実現実現実


俺は斜めに破り棄てる




オレンジの龍が青い不死鳥と絡み合っている!

渇ききった前立腺をギザギザに擦り合わせ砂埃の潮を噴射させる射精と咆哮を飛沫揚げて青い龍がオレンジの鳳凰にセックスで快楽は渇いて噴き騰がった


赤の心臓が緑の蕀で締め上げられる!

切ない切ない切ない切ない切ない切ない切ない切ない・・・・・・心臓が唸りをアゲル緑の風が通る緑の心臓が赤い血管を突き破り世界は強酸をぶっかけられたようにドロドロに溶けてしまうせかいは赤と緑とのオドロオドロシイ混淆だ


紫の脳髄サラサラと堕ちていく黄金の忘却風化する風化する風化する風化する風化する風化する風化する風化する風化する風化する風化する風化する・・・・・・


黄金の風化。脳髄は紫と黄金に青い不死鳥のオレンジの前立腺がカサカサ緑の心臓の揺らす音。強酸ぶちまけた青とオレンジの世界は紫の鳳凰赤の蕀。緑のフィラメントがサラサラと赤い深淵に堕ちていく青いセックス締め上げる紫の前立腺。



俺は射精と咆哮


深淵を遥か斜めに切り裂く


黄金に青いセックス締め上げる紫の前立腺不死鳥がサラサラの風化脳髄紫の鳳凰黄金に青い龍がオレンジ不死鳥風化するフィラメント赤い深淵青い血管と血液射精は紫に唸りを揚げ俺は深淵を斜めに切り裂いた・・・・・・



俺の三つの深淵


心臓

前立腺

脳髄


心臓が凍て

前立腺が渇き

脳髄がサラサラと堕ちていく


痛い 痛い 痛い・・・



俺は

斜めに

斬り裂いた









ベクトル


エゴサ↑チの主人公敗北の詩


そしてふたたび這い上がるのだ

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