第15話 トム、スマートに成る
今私達とトムは、入り口から奥に進んでいるが、脆い地層の床が崩れたり上から岩が落ちて来たりと、ハプニングだらけで今洞窟中央らしき場所にある、滝に来ている。 一応入り口には魔物避けを設置したので、後方からの魔物等の襲撃は無いはず。
多分一時間位進んだだろうか? 昼位なので、昼食にと思ってたらトムの昼を忘れてたので、滝近くで釣糸を垂らして、トムの昼ご飯を釣って居る。
トムは飽きたらしく、変幻して丸く成って股の間でぐっすり寝ている、一応二匹の鱒らしき魚は釣れたが、たまに疑似餌を噛み切られる、どうやらモンスターや魔物は居ないが、質の悪い魚は居る様だ。 ステンレス材とか疑似餌の材料も馬鹿に成らないので、そろそろ仕留めたい所だな。 股からぐぅ~と、お腹の音が聴こえるトムが限界らしいから、仕方ないと思ってたら手応えが。
※うっかり自作の釣竿を、雅史達は使ってます。
釣り上げると全長3メートルの、山鰻て種類の鰻が釣れたが何か怒ってるらしく、生意気にも口をあけて此方に噛み付こうとしているが、鰻ゴトキに遅れは取らん。 身体はヌルヌルしてるから刀を出し、刀背打ちを頭にかまし呆気なく、ご臨終ではなく気絶したので錬成でデカイ水槽を造り、ぶっ込んで万能カバンに入れて収納。 何か解体BOXが動いてる気がするが、気のせいにしておこう………そう気のせいなはずだ。
だがその直後、下流の大河的な激流から飛び上がったデカイ主魚が登場、鮎や鱒や岩魚とは違う鑑定しても該当無し………。
〈ちょっと自然の悪戯で、珍種の川魚らしいですよ、マスター〉
まさか珍種の川魚みたいだ、虹色しているがニジマスではないし鮎の顔に似てはいるが、何か鱗が鎧みたいでしかも何か古代魚みたいな見た目だ。
よし、仮で古代魚ニジアユ(仮)にしておく。
その時だった。
〈…………マスター〉
(なに?)
〈それは安直過ぎですわ〉
「…………………私にネーミングセンスを、求めないで欲しいな、大抵の新種は安直だぞ」
何故かクレアが黙ってしまった。
振り返るとトムが通常の姿で、主的な魚を真っ二つにしていた。
トムがキザなセリフを吐く。
「まだまだだね」
「お前は何処の王子ダァー!」
すぱーん!
ハリセンが火を吹く。
トムが非難の眼差しで言う。
「今回は割りと体重乗せてません? 前回より痛いのですが」
涙目で訴えて来る。
「あのセリフ何処でて………」
「勿論マサさんの妹とのあ………」
「それ以上は言わなくて良い、まあアレしか居ないわな」
さてと、これどうするか? てもう無い…………万能カバンに………いや解体BOXで部位分けされてる。
──山鰻も水槽に入ってたはずだが、解体されて調理され易い加工がされていた、気絶も解体判定に入るのであろうか?
ぐうぅ~ぅ
トムから、デカイ虫が鳴いている。
「さてと、ダンジョンハウスを使ってみるか」
ぐうぅ~ぅ………
返事はないがらトムのお腹が返事をしている。
「ほい、カニカマ一枚」
受け取り早々、飲み込んで食べるトム…………流石だなトム。
早速ダンジョンハウスを出す……。
「ではポチっとなと………やはり、煙り的なの出るんだな」
かまくらみたいな、黒と茶色の縞模様シルエットのアメショー柄の、何故か猫耳が付き口らしき場所にノブ扉が在る。 やはりノブのデザインは肉球、あと窓らしき部分が猫目に成っており、鼻らしき上にはアメショーの額に良く見る、Mの字柄も入っている。
「多分旅ハウスと同じだろうな、台所遠そう」
腹ペコトムが涙目である、どんだけ燃費悪いんだ今のトムは。
トムがたまらず言う。
「マサさんもう限界、トイレ………」
「そっちかよ!!」
ノブを回し中に入る、玄関入ってやはり洗面所発見、しかし違うのは玄関上がった先に扉が在る事、廊下右手はて………
「右にトイレ有るぞト……」
すっ飛んで入ったトム……だが、不思議に思うのはトイレが二つある、何故女性用マークのトイレが?
トムと私は男である、何故女性用トイレが?
その答えはとある冒険者? の少女で明らかになるのだろうか? まあ成らないが、シャロやアリシアでは現状無い。 雅史はトムを置いて扉を開ける、その先はダイニングキッチンの部屋だった、右手奥に台所があり左手奥には二階への階段がある。
何か前方にはまた扉が………部屋かな? 右隣は、畳張りの空間がありちゃぶ台や長座布団や戸棚等が見える。
「和室だな、まあその向こうにも扉が見えるし、先に昼ご飯にしょう………トムの食事が先かな?」
さっきの主らしき切り身をグリルで焼き、焼いた匂いは川魚らしい匂いがする、どうやらコケや虫を主食にしてるみたいだ。
そして私は………面倒な時のお供~、カップ麺!!
「やっぱり手軽さ重視だとこれだよね、料理は次回本気…………いやまあ夕飯はちゃんと考えよう、クロも居なくなったしスキルショッピングから食材買うのも良いかもね」
焼き魚の匂いに釣られ、トムがトイレからやっと出て来た? みたいだ、何かスッキリした顔をしている、手とかちゃんと洗って来たみたいだ、一応グリルに入るギリギリ6枚の切り身焼いたが、トムに出すと一瞬で切り身達が消えて行く。
寄生虫とか無いので、刺身にして出したがそれはゆっくり味わって食べていた…………最初から刺身にすれば良かったのだろうか?
トムの焼いた魚と刺身の食べる早さて、何が基準なんだろうか? 確か親戚の猫は、川魚を基本好んで食べてたが、何故か刺身セットの残りとかおこぼれあっても、テンションが違う………。
でも海とかの取材されてる猫は、マグロとか味わって食べてるだよね、まあ家の猫共はエビやイカには目の色が違ったけどな、早く寄越せとテーブルに登り叱られる始末だったな、特に母に。
食事と昼休みを終え、広く高さも有る、洞窟をエアーウイングで洞窟内の大河を越える、だが雅史達は知らなかった………大河を越える前に鉱床が有った事に、うっかり見逃す雅史だった。
しばらく進むと胞子か種かは不明な! 光の粒子的な青く光る空間が広がる、それは神秘的で美しい光景だった。
「おぉぉー、何か神秘的な風景だな………流石異世界だな………感動する」
だがトムは本能に負け、光にじゃれて居た…………。
「この…………このこの……………、なかなか捕まえられないこの」
感動的な風景台無しだが、これはこれで微笑ましいかも知れないな、タンポポの綿種みたいなのまで飛び交い始め、良く見ると青く光る花や蛍の様に光る草か薬草等が、種を飛ばしている。
上には蛍の発光する光が複数見えるが、これは青蛍コケて言う上級難度の薬草の一つらしく、胞子を出す時期は効力が下がる薬草コケで、水や空気が綺麗で鉱床のある洞窟のみしか、生存しないコケでその他も近い条件の、上級難度薬草類らしいの採取用に中継マジックポートを設置した。
薬草類は主に、タウリン系の成分が含まれており! ロイヤルゼリーに匹敵する効果のある成分も含まれてるらしい。
「まだまだ先は有るが、上に行く道と奥に行く道に下に向かう道が見えるが、さてどっちに行こうかな?」
トムが呆れながら言う。
「マサさんそこは、ダンジョンマップを見ましょうよ」
忘れてたよ、あれ鉱床過ぎてるけど真っ直ぐ奥に大きな鉱床があるが、下の方に行くと金鉱床が有るけどダンジョンマップの温度は30℃を超えてると出ている。 金鉱床の下はマグマの通り道みたいだ、まあそのポイントもここから3000m下だけどね。
今居る場所は標高2800メートル付近だし、金鉱床前には水晶とかの鉱石類が大量にあるらしい、色々必要だし資源は有限だから手に入れる時に手にしないとな。
「さて奥に進もう。
え? て顔をするトム。
「戻らないのですか?」
「奥にデカイ鉱床あるから手に入れたいから、他に行くけど?」
何故か渋々なトムら何故だ?
だが後に分かった事だがらトムまた滝で主を仕留めたかったらしい、他にも居たのだろうか? 虹色に硬い鱗の古代魚的な魚を。 奥に進むと種とか消えて温度が上がって来た、そしてダンジョンマップでは終着の場所に、色々な色のカラフル岩が中央にある。
「ついに鉱床に辿り着いた。」
トムが話し掛けてくる。
「このカラフルな岩が、目的なんですか?」
「マンガンとか希少鉱物の塊さ、銅とかもこの地層に有るみたいだし、リープ.エアースラッシャーで切り落として後は仕分けだな」
トムは上の空だ、食べ物ではないからだろう。
予定通りリープ・エアースラッシャーで切り落として、その落下点にカバン型に戻した万能カバンをセットし、落下と共に収納し補充完了。
「またあの景色観たいし、近くにマジックポート設置は済ませてはあるが…………」
何故かトムが大量の汗をかいている。
「まさかトム………マーキングに、何かしてないよな」
ギクッ
まあ魔法でマーキングしてあるが、どうせ悪戯でもしたのだろう、マジックポートはマジックポート用のマーキングか、設置マーカーをすれば移動距離関係無く移動出来るが、距離により術Ptが消費されるらしいが、現在マーカーやマーキングしてるのはシャロさんの住む家以外は近場なので、ほぼ近所はゼロに近い。
基本遠出はマップ移動で、世界何処でも行けるが余り多く使う機会は無いな、それにクロと少し旅をしたが次はゆっくりとした旅にしたい、先ずは大和神国の国内旅行と探検だな、トムに冒険者ランクを越されたから追い付かないとな。
まあそれに、いまは普通に移動出来たとしても、移動魔法やマップ移動でもモンスター等と遭遇する可能性も無い訳ではないから。
マジックポートには対策は出来るけど、マップ移動はマップにタッチした場所に移動なので、人里離れた場所しか移動しか出来ない=モンスター等や盗賊等との、偶発的な遭遇戦の確率高い………不意討ちは好きだが不意討ちされるのは嫌いだ。
まあ地図移動前に、ソナーを使えばとは思うが………その時。
〈マスター、ポイント拡張しソナーを使っても、距離が長い程ソナー結果の誤差の可能性を提示しまわ〉
だよね………スキルと言えでも、万能ではないよね。
「さて! 次は虫の巣窟攻略だし帰って準備だな」
トムが恐る恐る聞いてくる。
「………マジックマーカーは良いのですか?」
「大丈夫だが次は無いからなトム………」
脂汗が増えるトムであった。
マジックポートに行く前に、少し金鉱や金属を採掘してからトムと共に、マジックポートで拠点にマジックポートで向かい到着する。
一応マジックマーカーと、マーカーの地点メモを地図スキルに記録してあるので、忘れぽい私でも何とか成ってほしい。 さて虫の巣窟ダンジョン行く前に、準備をしないとねトムには試して欲しい防具があるし。
「トム、少し良いか?」
ギクッとしながら此方に振り向く。
「な、何ですか………僕何かしましたか?」
何で警戒してるんだ? また何かしたのか? まあ良い。
「トムが宝箱から持って来た、この籠手を付けて欲しいだけだが?」
「え?」
何故そんな驚く?
「さてトム着けるぞ………おや? 籠手のサイズが、装着する者によって変われるらしぞトム、流石不思議な籠手だな」
トムに異変が………何か光って………
光が収まるとトムに異変が。
「何か僕,体が軽く成った気がしますよ」
トムを見ると、確かにスマートに成ってるな………何だろう、この理不尽な感情は。
「…………………ハリセンで殴って良い?」
「嫌ですよて、僕のプリティー体型がスマート体型にて、痛」
モチモチだった腹回りが引き締まって居る、何か腹立つな…………もう少しつねて………逃げられた。
「痛いですよ」
だがトムを調べるとステータス変わらないが、【称号:猫剣士】とあったので。
「トム,少し木刀を握ってみようか」
「え?」
称号どうりなら肉球な手でも、器用に剣を握れるのだろう………長靴は履いていないが。
試しに握らせてたらやはり装備出来た、一応爪を使い握れるが器用には扱えないし、トム用の剣はもう有るが此で私と剣の稽古を本格的に出来る、レベル差が在りすぎるが。
「さてと、少し相手をして貰うぞトム」
不意討ちでトムと木刀で交える、やはりステータスとレベル差は相当分が悪いが、剣・大剣・刀のレベルはこっちが上以外、全くトムを捉えきれない。
「これなら、トムと剣の鍛練出来そうだな」
「僕の剣とかのレベルやっと1なんですが」
トムが不満を口にするが、ステータスとレベルチートに言われたくない。
スピードに体力や腕力は向こうが上だから文句を言うな。
「捉えた」
トムの一瞬の隙に懐に入り、下段から木刀を払う。
「あ…………僕の木刀が………」
宙をくるくると舞う木刀が、何故か途中で折れた。
「……………練習用だから沢山あるから、これからも剣の修行は二人でするぞトム」
何かワクワク顔のトム。
「マサさんを追い抜きますよ………て、まだ僕の剣無いですよ………」
トムの腕力高いし大剣のクレイモアシリーズとか、パワー任せの武器を作ってみようかな………某セカンドゲームの、終盤でお世話に成ったがあのデカイ大剣なら、エーテル魔石と融合した鋼やオリハルコンとか使えば、面白クレイモアシリーズ出来そうだな………砕けた風エーテル魔石と、オリハルコン2キログラムを融合させてと。
トムが興味深々に聞いてくる。
「何を錬成するのですか?」
「ご希望のトムの武器をな、イメージは……両手大剣最強の切れ味と重さに、長い刀身にトムしか扱えないワンオフ剣」
「おぉ~!? てどんな剣?」
ガック………まあ良い。
「さあ、魔力とイメージを込めて、武器を錬成して仕上げだな」
確かに材料さえ有ればイメージの武器が造れるな、材料無くても大丈夫らしいがやはり強い武器は素材が必要らしい、伝説級には遠いかもだがまあ趣味武器と思えばだろう。
後々自分専用の刀や大剣や特殊武器を作る為にも、経験を増やさないとな。
「出来たぞトム………、名付けてクロス・シルフクレイモアだあと性能はスピードアップと風魔法の威力向上と、刀身から風の刃を放てるみたいだな…………何かワンオフ最初からトンデモ武器出来たな、成らば此ならあの伸びる武器もフフフ………」
トムが引き気味に言う。
「何かマサさん、怖い…………」
失礼な…………そんなにだったか?
後にその伸びるてよりムチみたいな剣を作るのだが、某少女が試作を壊してしまう運命だったりする、トムが先に使ってた時は壊れなかったが。
「試しに何か斬ってみるか?」
その時クレアが提案をしてきた。
〈それなら良い魔法を、マスター持ってますよ〉
「? ………在るか?」
〈…………マスターこの前見てましたよ、土魔法のあれですよ〉
呆れられてるが、この前のアレ…………あっ!
やれやれ状態でクレアが言う。
〈土魔法のアースドールなら、土から人型からモンスター等色々な土人形の的が可能ですが、マスターの魔力によっては硬度が上がる可能性も示唆しますよ、それに家畜の世話にも使えます〉
トムが私に向け、しっかりしてくれ的な顔をしている、余計なお世話である。
「では標的はトムの形のアースドー……」
慌てて阻止するトム。
「何で僕が僕の姿のを倒すのですか、嫌ですよ」
「今のストレスのお礼」
「何で僕だけ!」
不満タラタラなトム、仕方ない………地球に居た時のパワハラ上司に、トムの武器の露払いに成って貰おう。 憎しみが込もった中年後半の作業着を着た、如何にもパワハラオヤジがどや顔で立って居る。
「このクソ野郎がぁー!!」
体術が怒りのまま無意識に、蹴り技が発動する。
アースドールの顔側面から(真・最強ハイキック)で、粉々に破壊してしまう雅史の心のストレスは、本人の予想以上に深いらしい。
「………………」
トムがフリーズしている。
この時トムは思った、『あまり怒りを爆破する、ストレスは避けなければ』と。
試し斬りはトムの剣・大剣のレベル次第で、剣を操れる様に成るだろう、まあ腕力でも扱えるには扱えるが、技が使えないのでは宝の持ち腐れでしかない。
一応試作の白銀剣から、スタートのトムであった。
「どうだ? さっきより軽いだろう」
剣の感触を素振りを、見様見真似で感覚的に答える。
「軽過ぎる気が………」
「先ずはその剣で、虫の巣窟ダンジョンで経験積めば、大剣も扱えるだろうよ」
みるみるやる気が上がるトムだが、私はまだ試しを結構しないとらならない。
「さてと、攻略に使えそうな魔法を試し撃ちしょう」
トムがまた何かに気付く。
「何で的が、僕の形に成りそうなんですか?」
「またあの顔を見たら、蹴りそうだから………」
「どんだけ恨みが深いのですか?」
「まだ沢山居るよ、パワハラ野郎達」
「……………普通に、モンスタードールにしましょうよ」
雅史のパワハラ達への、恨みは相当に深い。
気を取り直し先ずはウォーターガンを試す。
【ウォーターガンとは】
手から放たれる高圧の水撃であり、イメージ次第では圧縮された水弾を放てる魔法。
レベルによっては水撃を連射可能。
「何か今の説明出なかった? 前出なかったのに?」
トムが不思議そうな顔をする。
「説明? 何のですか?」
まあ気のせいだな。
ではお約束の霊……止めておこう……射的の鉄砲を撃つ感じで、指先に魔力を感じて放つ、お約束の指先から弾丸を放つイメージだな、霊気や気だったら某アニメがイメージし易い。
ドピュンー
カン高い音と共に的に穴が開く、何か音が微妙だが。
「速くて、弾丸が見えなかった気が」
またトムが呆れ………いやフリーズしている、アゴを外して。
「良し、次は溜めて撃とう」
今度は指先に魔力を集中させ、指先に魔力を溜めて行く最初指先にパチンコ玉位だった玉が、次第に大きく成り試しにソフトボール位の大きさを放ってみる。
「行けぇぇっ!!」
放った途端体が後方へ流れる、溜めたエネルギーの反動で後ろに体を持って行かれる、放たれた水の弾道はまるでビーム砲の軌道を描く様に、的へ向かい的を完全大破させる。
もう魔法ではない、何かキャノン砲だ。
「威力凄いな、何となく覚悟してたがここまで反動あると、放つ時のクッション的な補助………今考えてる飛行ユニットなら、でも洞窟とか狭い場所ではな…………」
色々アイデアを巡らせる雅史、だがその頃トムは(マサさんヤベエ…………)と思ってたのであったが、これがまだ序の口であり試し撃ちはまだ続くのだった。
トムはこの日、雅史の魔法による恐怖を少し垣間見る。
一時間で色々な大きさの的が、残骸の山………瓦礫の様に成っている。
「ふー………スッキリした」
「…………………あの魔法とか放って、何でスッキリしてるのですか?」
軽い目眩をしながら呆れるトム。
スキルと連結魔法や光魔法の威力等を試してみた、特に光魔法のレーザーが使える。
【レーザー】
光魔法の中でも上位の威力があり、魔力やレベルにより手の先から一本から、複数の光のビームまで放てる。
アストラル系や死霊や無形生物にも、有効過ぎる威力を発揮する。
……………誰かは知らないが説明ありがとうてら誰? 誰なの?
知らない方が幸せであると、Nは思うのだった。
魔法や装備の準備をリビングで行い、アイテムを選びながら出しやすく整理する。
陶器は粘土が無いので、ガラス素材を使いポーションビンを造り、泉の水を入れて回復アテムにする。
疲れたのでトムと一緒に温泉に行く。
「ハァ~生き返る~」
「何でこの温泉は、こんなにリラックスできるのですかね?」
マッタリとマタタビ酒を飲みながら、温泉を満喫するトム………風呂嫌いだったのに凄い変わり様だな。
私はエナジードリンク的なのと、果物味の水等を飲みながら術を回復する。
風呂から上がり、台所で今日は牛肉を夕食にする、まあ焼肉は外が一番である、焼いた肉の油が飛ぶのを回避出来る、後々焼肉専用の部屋作ろう……換気扇と肉焼く場所とか、家で焼肉屋状態を目指そう。
取り寄せた焼肉のたれで、先ずはカルビーから行こうか、だがこれからか始まるトムとの、焼肉取り合い戦争が始まるのだが割愛しよう。
その後満腹に成るまで雅史はハラミとカルビーを、トムはモツやタンからまたカルビーとハラミと上カルビーの争奪戦は食べ尽くすまで続いた。
雅史は温泉に再び入り、トムは満腹と酔いで眠く成り、自室に行き眠るのだった。
高貴なL様∶異世界で焼き肉は定番ね。
作者∶定番か?
高貴なL様∶オッサンシリーズでは定番でしょ。
作者∶否定はしない。
高貴なL様∶後はおっちゃんお酒追加ね。
作者∶私は店員かぁ!
高貴なL様∶下僕では?
作者∶なんでやねん!
虚しく作者の声が虚しく、空間に木霊したのだった。




