第12話 怪盗ロビン、お呼びでなくとも参上
雅史はシャロを救い恋人にはしてないなが、養う事にして新居資金を渡して、シャロを安全な暮らしをさせる新居探しをし、ロイドに相談し兎の肉体から自分の身体に戻った、リハビリ入院中のジェラールの提案で、昔ジェラールが妻と最初に暮らした家にガタが来た離れの家を託され、シャロは親友のモカ家のお隣に引っ越し、雅史により改築補強されたジェラールの思い出の家は、新しい平屋のアンティークな家として保たれた、内装は完全に現代日本風に成ってるが、土足が普通の仕様で色々調整はされている。
そしてたまにシャロのショーツが、風に乗りとある女性小説家の頭に舞い降り、怪しげな物語のネタに成るシャロのショーツだった、下着位乾燥機で乾かせよ!
私はシャロさんを送り届け、ジェラールさんの思い出の家をリホームしてシャロさんの引っ越しを手伝い、そしてジェラールさんの孫娘の、何か面倒な末の孫娘のモニカちゃんと何か面白いモカさんと挨拶し別れた翌日、まだ雪が止まない家の周囲………仕方なく私とトムは気になった資料を見てから、ドラルーラのシャロさんの家の隠し部屋から、誰にもバレずにマジックポートで移動し、ドラルーラの王都オスローホルムにエアーウイングで向かった。
「………花が綺麗に手入れされた王都だな」
「僕は魚の方が良いです……」
「そうかね………トム」
「………面倒くさいと、投げやりに言わないで下さい、マサさん」
【王都オスローホルム】
ドラルーラの政治中枢にして、国の首都であり始祖王と竜がとある約束をした地、勇者召喚は幼女女神アイリスが神官に軽い気持ちで授けた恩恵、始祖王と竜と女神アイリスの繋がりは謎とされている、因みにまったく女神アイリスと竜に関係はない。
◇
──そして始祖王と竜は約束の為に、ある契約をした………それは王族に伝わるアーティファクトに在るとされているが、実は王族が忘れたとある部屋が在ったりする、そのアーティファクトと部屋と竜の神器と魔力の条件を満たした王にのみ、約束された竜と始祖王の夢を見に行けるのだった、それは人により新たな地に成るであろう。
ドラクネス王家完全版より。
「……コレ関係ない私が、知って良いのかな?」
「僕は興味ないから、僕の知った事ではないですよ」
「まあ知らなかった事にしよう、知り合いに成ればこの書物のコピーを渡せば良いしな」
私は街を見て回るが、政治陰謀や治安が悪い訳では無さそうだ、綺麗に区画された街並みに綺麗な大きく聳える城は、この国の権力を示してる様だ。
青い城の屋根、普通にヨーロッパ城建築だがスケールが違う、まあ貴族区画と隔てられてるから簡単には、近くで拝めないだろう……理由が無い限り。
私は冒険者ギルドに行き、王都だけに巨大な冒険者ギルドで酒場や軽食の販売店、冒険の雑貨屋や武具修理屋等が入って居た。
私達は、仕事依頼掲示板を見ながら猫に変幻したトムと、何かきな臭い依頼がないか見て回ったが、薬草採取や………何か忘れて……牛に草をやるのを忘れてたのを思い出し、慌てずに私は目ぼしい依頼が無かったかの様にギルドを出て、裏路地の暗い場に行くと一匹の黒猫が倒れて居た。
「おい、大丈夫か?」
「………腹へった………」
「………何か同類の匂いがする」
私はトムを見て思った「ほんまかいな」と。
「今、他の場所に移動する、食事はその後で」
「……旅をしてもう四日も何も食べて無いので、お願いします……」
私は人の反応をマップで確認してから、学校らしき用具置き場の裏側の木箱の隙間に行き、私は家に戻り猫缶とニャルチュールとカニカマを出し、食べるか分からないと思ってたらフォークを手にして食べ始めた。
「美味い……美味い………何て素晴らしい、食事なんだ!」
「負けるかぁ!」
「張り合うなぁー!!」
バシッ!
「痛!」
トムはふと雅史を見ると、お怒りモードだった………しかも何故か外から遠くで、雷が聴こえる事にトムは本能的に雅史が関係してると、瞬時に思った………そして雅史に普通に叱られる。
「張り合うなよトム」
「………すいません」
私はトムにゆっくり食べさせる為に、何個か渡したが四日分の非常食と普通のおやつ用のカニカマを渡した、そろそろ私は稼ぎに行かないとマズイ気がする、トムのおやつ代が以外に多いしシャロさんに服を買ったり、二人で居る時用の道具や布団やソファーを買った付けだ。
私は三階デッキから飛び、腹ペコの牛に草を大量に出した、水は自動で水温調整してるので温かい水が飲めてる筈だ、暑い時は涼しい冷房にを起動する仕組みに成ってるがら地球よりは夏は涼しいらしいが。
鶏達は………無害スライムを食べてたみたいだ、分裂した古い無害スライムを食べてた、弱肉強食だな………あのワーム持って来た方が良かったか、一羽は腹を満たせるだろう……まあ出所はアレだけど。
「その内ワームも狩るか、キャベツの葉とかも食べたよな? 麦で発育の悪い屑のを何キロか買って来るかな」
私はまた雪を融かして積雪を少し減らした、家回りも融かしてから拾った猫に話を聞いた。
「僕の名はクロ=ラティール、旅をするケット・シーだ」
「旅人か」
「冒険者ではないんだね」
「僕は世界を見て回ってる、たまに魔法陣や錬金魔法を使い、細工品を錬成し旅の資金にしてる」
「トムは少し彼を見習え」
不思議そうな顔で、トムは何故か私に言う。
「…………何でです?」
「自分の事は自分でやってるぞ」
「生き倒れてましたよ」
クロさんは生き倒れた経緯を話すが、王都では物が売れない処か細工品の依頼すら勝手に出来ないし、費用が予想以上に税金とか高かった為生き倒れてたらしい。
「──そして旅金が尽きて、人間さんに助けられた訳だ」
「私は雅史だクロさん」
「私の事はクロで構わん、だから僕も君をマサシと呼ばせて貰う」
「構わないよ、クロ」
何か体型からトムと違い、普通の猫体型の黒い短毛種の黒猫だねクロは、そしてクロは思い出した様に言う。
「だが三日前、腹ペコの僕に牛乳をくれた青い髪の娘が、学友が襲われ怪我をしたと聞いたな」
「それは何かの手掛りに成りそうも無いが、小さな事もコツコツと調べる価値は在りそうだな、それに襲われて怪我をしたが何か引っ掛かる」
私は襲われてに凄く何か、アクトラ家から押収した資料の一部と何か嫌な予感を感じた、それは『ルーシア王女誘拐計画』と書かれた幼稚な計画な書類だが、他にも『ルーシア王女暗殺計画』は真っ白だったが一ページ何故か無かった、誘拐計画には誰かの次男か三男に子を孕ませ屈服させ、王族を裏から侵略し手にするとか、夢物語が書かれていた。
因みに散乱した一部の紙には、ルーシア姫を質の悪い女冒険者に襲わせる等の、普通には有り得ない計画や王族転覆計画等や、アクトラ家も嚙んでる横領等の資料もあったが、アクトラ家には国外の犯罪組織と繋がってるが、国際的な犯罪組織らしく私だけでは何とも成らないだろうな、何せ一国がその犯罪組織の拠点だからだ。
そしてクロは話を続けていた。
「青髪の少女は、悲しげに言ってたぞ………しかも人間の中でもとびっきりの美人だった」
「それは見てみたい」
私はそのルーシア姫を見たい為に来たが、青髪のとびっきりの美人も見たいのだ、私は男だから自分の欲求には素直なんだ、シャロさんには悪いが私はシャロさんに出会う前からルーシア姫に、興味があったから仕方ないんだよね、異世界の姫なんて普通に御目に掛かれないだろうしね。
「マサさん…………」
トムよ私を蔑む目で、見るんじゃあない。
「では戻るぞ、今度は変身してさっきの学校らしき場所を探ろう」
「僕は?」
うん? 来ないのかトムよ。
「来るだろトム」
「僕の役割の方」
「………すまん、ちゃんと言ってくれ」
「マサさんもたまに忘れてますよ」
「…………」
そんな記憶は無いが、何か言い返せない自分が居る。
「ではトムには、学校らしき建物で私がカバー出来ない情報収集を頼む」
「ガッテン!」
「クロは私とその女性探しと、その周囲の状況を探ろう」
「任せたまえマサシ」
「期待してるぞ、トムとクロ」
「まあ案外早く分かったりしてね」
このトムの言葉がまさか、フラグに成ろうとは誰も知る由は無かった。
「さて行こう」
「おう!」
「任せるが良い」
そしてさっきの場所に来たら、何やら揉め事が起きていた。
「お前は王女派だな、痛め付けてやる」
「ヤメテェー!!」
「ひん剥いて二度と学園と、ルーシア王女派で学園で居たのを思い知らせてやる」
「身体に刻み付けてな」
まさかもう出番かよ、よしトムには悪いが私はクロと共に、木箱の隙間から出て木箱の高い場所から、小悪党貴族学生らしき者達を見下ろし言う。
「悪行はそこまでだ!」
「何奴!?」
「ケッベンキ様、木箱の上です!」
「誰だ貴様は、俺が貴族と知っての狼藉か!」
「そんなのは知らん」
何故か全員派手にズッコケた、危うくトムが木箱の隙間から出て来る所だった。
「ふざけてるのか!」
「悪に言われる筋合いは無い」
「権力が正義なんだよ、権力なき平民は貴族に頭を垂れてれば良いのだ」
何言ってんだ? この顔だけイケメン金髪は?
「我々の粛正の邪魔をするとは!」
「王女の学友に、危害をしようとした貴様達が言うのかね」
「クッ………知られては仕方あるまい、アイツを口封じしろ」
「了解です、ケッベンキ様」
「あんなふざけたヒョロガリ、我々の敵では有りませんよ」
「それはどうかな?」
私はジャンプし、一人を逃がさない程度にクロに任せ、ケッベンキと呼ばれてたイケメンの顔に、ミサイルキックを喰らわせた………何かスッキリするな、あと何かクロの方から音がするが。
ドカッ!!
ビシバシビシバシ!!
「ケッベンキ様!!」
「次は君の番だよ、金魚の糞君」
「クソがぁー!!」
胸ぐらを素早く掴み、金魚の糞に足払いをすると軽く回転し、手を離したら木箱に方に飛び木箱に頭から刺さった。
「………以外に吹っ飛んだな」
「此方も終わったぜ、ロビンの旦那」
「あの方………ロビン様てお名前何ですね、素敵…………はぁぁぁ~」
一応クロには雅史と言わない様に言ってる、何故か変身して姿が変わっても驚く素振りが無いクロ、クロは結構肝が据わってるみたいだ、因みに肉弾戦が以外に得意なクロだった。
「お嬢さん、無事ですか?」
「…………はい、ロビン様………」
何か赤い顔をしてるが何でだ? あと何で様?
「私はこの者達を捕縛しますが、信用有る役人をお呼び下さい」
「はい、ロビン様」
可愛い小動物の様な、可愛らしい独特な栗毛のポニーテール少女は何か、小動物的な走りで走って行った。
「さて縛り上げてと………」
パキッ
「何か外れた音がしたが……まあ気にしない、一応手足枷をして予告状の様にカードを添えてと」
「何か楽しそうだな旦那」
「マサさん、何かいきいきし過ぎな気がするよ」
そんなに楽しそうにしたかな? まあ、馬鹿貴族三人は逃げられないから、本来の目的に向かおう。
「本来の目的、青髪美人を私は見る」
「「違う違う」」
トムとクロが「違う違う」と手を振る。
「さて行くぞ!」
「だから違うって」
「目的が変わってないか、ロビンの旦那」
「私は姫と美人を見る!」
「「欲に極振りだぁー!!」」
私は構わず走り、白いワンピース型の制服や白のタクシードの様なブレザーの、王都の学園を見て回るが、さっきの騒ぎで教師が走り何故か騎士らしき服装の集団が、血走った目で学園の門らしき辺りから土埃を上げ走ってる。
「便利だなロビンのスキルの、千里眼は凄く遠くが見えるよ……血走った騎士の集団とか」
「………本当ですね、僕も千里眼が有りますが………あの人間達ヤバい血走った目ですよ」
「………見えない、何で僕に千里眼が無いんだろ?」
トムは気配察知等が有るので、必要無いからです。
何人か学生が教室から飛び出す。
「ルーシア様!」
アレがこの国の王女様か、目鼻立ち整っただけではなく凛とした雰囲気に、相当美人で可愛いな………しかも青髪ロングで美しいな、しかも凛とした中に美しい華のような美しさに、何故かなたまに愛らしく可憐な薔薇が見えるのはな何故だろうか?
「まだミリアが戻ってません、もしかしたらミリアかも知れません」
「俺も向かうぜ、ルーシア様に何かあったら親父に顔向け出来ない」
「私もよジェームズ」
「俺も行くぞ!」
「ボンド、君もか!」
なんだろう、名前を合わせると有名な主人公の名前に成るな。
「ロビンの旦那、先頭の子が僕が出会った青髪の人間の美人だよ」
「………姫やんけ!」
私はロビンのスキルを使い、校舎の壁を床の様に走りながらルーシア王女を追い、追い越し先回りして安全確認をして見守った。
「そうです………ロビン様が私を助けてくれたんです、聞いてますか騎士団様」
「うん………聞いてるよ、一人は黒い猫に往復ビンタされ倒されたのだね」
「はい、伝説のカテリーナビンタ乱れ打ちが再現された気分でした」
「………君は見てない世代だよね?」
「はい、去年の先輩から王妃様の武勇伝は何回も聞いてます、三年のお姉様達も知ってる伝説ですよ」
「そうか…………何年経っても、王妃様の黒歴史は残るんだな」
「はい?」
「何でもない」
騎士団の隊長さんは何か、困った表情でさっきの女生徒の話を聞いてた、クロのビンタて凄かったみたいだ、まさかあの音がそれかな?
「アレは、僕の軽い運動に過ぎない」
「ビンタが軽い運動て………」
「流石だ友よ」
「まだまだ行けるよ友よ」
何かトムが変幻姿で、クロと手を繋ぎ何か炎の様な物らしき揺らぎが見える、因みに二人は食べ物の友情による友だ。
「さて、暫く姫を見守ろう………姫なんて、滅多に拝めないし」
「………何か動き出しそうな予感」
「そうなのか? 友よ」
「何となくね」
「………」
トムが言うと此処まで現実に成ってる、まさかまた起きないよね…………
そしてその日は何も起きなかった………そう、嵐の前の静けさの様に。
翌日にルーシア姫を含めた女子生徒が、学園なのに何処から侵入したのか男達に誘拐される、別に連れ去られた女子生徒はトムに任せ私とクロはルーシア王女の方を追跡した、ルーシア王女を拉致した馬車は何故かノーストップで、寂れた裏口の様な王都門から出れ怪しさが更に増す。
そして何か趣味が悪い、女性の裸の像が何ヵ所か水瓶を担いだ女性のオブジェが在る、屋敷の裏に行き何か如何にも悪そうな二人がニヤニヤしながら居た。
「どうやら今回の黒幕かな?」
「でも大抵後ろに巨大な悪が居ますよね、ロビンの旦那」
「まあね、黒幕と思ったら実はその先に、まだ巨大な悪の組織がとかね」
二人は同時に言う。
「まあ物語だったらですが、ロビンの旦那」
「良くあるドラマならね、クロ」
そして私達は死角から、聞き耳を立てる。
「手間が掛かったが、ルーシア姫を手に入れたな………」
「あの計画書を、アクトラは反対してたな………俺が媚薬の闇組織を、紹介した恩恵を忘れて」
「たが本来は、来年の卒業して警護が薄く成ってからだった筈だ」
「仕方ないだろう、親父殿の片腕の息子が捕まっては、親父殿の不正がバレ親父殿が更迭されたら次は我々だ、その前にルーシア姫を我々の子を孕ませて国王に絶望を与えないとな」
「ついでに国から逃げる時に、ルーシア姫を盾に逃げ回れば我々は捕まる事も、死刑に成る事も無い」
「「この新しい、赤味のあるピンクの媚薬ポーションでな」」
「ふぐん~!?」
「良い声で泣けよルーシア姫」
「俺達のイチモツは、女をヒイヒイ言わせたメガサイズだぜ」
「…………!?」
ルーシアは恐怖心と、犯される絶望に恐怖心を深層心理に深く刻まれ泣きながら、逃げれない恐怖に初めての失禁をしてしまう、ルーシアに人生最大の恐怖と絶望が目の前に居る。
何かもう外でピンチに成ってるが、アイツらに羞恥心とか私有地とは言えないのか?
「さて出番だクロ」
「美しい女性を泣かせるやからは、成敗………この護身で鍛えたパンチで倒してみせる」
「行くぞクロ」
「おう!」
私とクロは近くの木の天辺に立つ。
「悪党、そこまでだ!」
「誰だ!?」
「貴様誰の敷地に、侵入したか分かってるのか!」
私は素直に言った。
「知らん、そんな些細な事」
「なぁ!?」
「知らないだと!?」
「ふぁフんふん………(助けて、私を………)」
何かルーシア王女が言ってるがスルーし、私は言う。
「悪党のセンスの悪い屋敷に、興味はない」
「センスがゼロだ!」
「猫のクセに貴様も、我等を愚弄するか!」
「センスが悪いだと、俺達の別荘にケチを付けるか!」
「「勿論!」」
「「クッ!」」
そして護衛が集まる前に、私とクロは勝負を仕掛けた。
「行くぞ、トォォォ!!」
「いざ参る!」
私は金髪のノッポの貴族の顔面に、ミサイルキックを二日連続で喰らわせ、そのままくるりと身体を巻き込み、ドラゴン・ウラカンラナを決める。
「グゲッ……」
「悪は滅ぶ為にある!」
たじろぐ集まり来た私兵や、ゴロツキが腰が引ける。
そしてクロはやや太った赤茶髪の貴族に、顔面を腕で防御するがクロは頭上で回転してからのかかと落とし、ガードが下がった隙を見逃さずにクロは放つ。
「普通ビンタ乱れ打ち」
「…………グゲッ」
赤茶髪の男は顔を腫らし、ノックダウンした…………ゴツゴツとした、見栄えの悪いジャガイモの様に………アレは普通に弾かれる、規格外粗悪品ジャガイモだな。 デンプン工場で片栗粉とかに再利用されろ、まあジャガイモではないから無理だな。
「情けない、この程度のビンタで」
「………ヤバいぞ、ドアルダン様にでんれ……」
「させんよ」
「させないぞ」
黒猫と、バンダナ仮面の目元だけ隠した中肉高い身長の男に、ルーシア以外全員ビビり股を濡らしたのだった、因みにルーシアはもう大洪水で濡らしてます、あの二人の恐怖で。
「血祭りだぁー!!」
「ブラッディーカーニバルの始まりだぁー!! ヒヤッハー!!」
何故かテンションがロビンより高い、目が血走ったクロが吠える。
「「「「「助けてぇ~!!!!」」」」」
ルーシアはジト目で悪人達に思った、「助けて欲しいのは、私なんですが」と。
「ギャァ!!」
「痺れルゥ~!」
「グゲギャァァァァ!!」
「何かクセに成る痺れ………ギャァ!!」
「逃がさん!」
「魔法銃よりも連射してるぞ!」
「躱せない、ギャァ!!」
「玉が潰れる」
「僕の蹴りで潰れるとは、情けない」
「ヒドィー!」
「次は貴様だ!」
「ギャァ!! 俺の玉ガァ~!!」
「ギャァ!! 俺の息子がぁ~!!」
こうしてルーシア王女誘拐事件は終わりを向かえた、賄賂でルーシア王女の誘拐を関わった騎士は一家離散の上当事者はギロチン死刑、大臣ドアルダンは政治犯として逃げる前にもう捕縛されており連行され、長男以外全員魔法による的に成って死刑に成った、因みに王や王妃が真っ先に最大火力の魔法をドアルダンに放ったとの噂が。
「御無事ですか、ルーシア王女」
「…………はい、貴方がミリアを助けてくれたロビン様ですね」
「違いますよ」
「エ?」
「私はロビン、怪盗ロビンです」
「僕は通りすがりのクロです」
「ス・テ・キ………ロビンさん」
何かルーシア王女は元々可愛い声だが、何か蜂蜜より甘い声が私の心を揺さぶる、しかも蕩けた様な紺碧の瞳、それに綺麗な肌………。
「美しい……」
「そんな………恥ずかしいです」
「なんだこれ………何を僕は見せられてるんだ?」
私はクロの言葉を無視し、私はルーシア王女を抱き上げ、お姫様抱っこをする。
「何か微睡みの中の夢のよう………幼き日の、私の夢が叶ったわ」
「………(何だろう、姫からお花畑の気配がするぞ)」
「何かチョロくない、この姫」
私はルーシア姫を抱っこしたまま、後は背後に居るトムの何か分身にまた任せて、私はルーシア王女を空の旅を満喫して貰い城に送って行った、何故か私は兵士と王達に取り囲まれるがルーシア王女の説得と、王妃様達のビンタや説得で王様に分かって貰った。
「まさか、恩人とは失礼した……痛い」
王様は王妃様のビンタで、少し情けない顔に成っている。
「ルーシア王女を、誘拐した主犯の貴族はそこに」
トムが素早く用意したが、何故か王妃様とルーシア王女の妹王女には、トムを見られた様だ、まあ大丈夫だろう………何となく、王妃様達と雅史である私は出会う事はないだろうし。
「コイツは………近衛兵、ドアルダンを至急捕えよ!」
「「「「ハハァッ!!」」」」
鎧が鳴り響き血走った目の近衛兵達、後に捕縛されてるドアルダンを容赦なく蹴って死にかけた姿で連れて来られる、その時に死んでれば楽だったと、ドアルダンは死に際に心底思わずには居れなかった、爆炎の炎に包まれ死ぬその時まで。
「私の夫に成りませんか、怪盗ロビンさん」
私は何故か告白ではなく、ルーシア王女からプロポーズされた………色々吹っ飛び過ぎですよ、ルーシア王女様………美少女にプロポーズされたが私は、偽りの姿でルーシア王女の前に居る、受ける訳にはいかない………しかも十六歳の姫だよ、普通に王族と一般人の異世界人は無いだろう、そもそもシャロさんもだが今年は十七歳に成るとしても、もう少し色々考えようよ。
「なぁ!!」
「姉上!」
「私は本気ですよ」
何か拗ねた顔も可愛いルーシア王女、だが私は偽りの姿だろうと王族入りはしたくはない、私は異世界に来たばかりだ、私はまだ自由が欲しいし美少女にプロポーズは嬉しいが、私はまだまだ自由で居たいからと、私は王族入りを願わない………ひっそりと異世界を旅をしたいからだ、だが知り合いが助けを求めたら助ける事はするかもね、だから私はルーシア王女のプロポーズを辞退する。
「ご遠慮致します、ルーシア王女様………私は怪盗ですので」
「うぇぃ!?」
「何か王女らしくない、声が出たぞ」
「それで良い、もし受けてたら魔法で塵にしてる所だ」
何か復活した王様が、喧嘩を売って来た………何かイラッとしたから売り言葉に買い言葉をやらかした。
「受けて立ちますよ、王様………やってやりますよ」
まあ実際勝てるが、怪盗ロビンの姿では余り雅史の時の様な魔法は使えんし、変身も規制があるな。
「望むところだ、勝てたら娘を………やらん!」
「お父様!!」
「はぁ~どのみち、王族ですから一般人に嫁にするなら、王族から出る覚悟は必要ですよ、ルーシア………あとアナタ、幼稚過ぎます」
「でもルーシアタンが、何処の馬の骨か分からぬ輩に嫁がせたくない!」
「「「うんうん」」」
何故か近衛騎士達や、ルーシア見守る家臣達が王の言葉に頷く。
売られた喧嘩なら、異世界なら買うぞ変身前の姿で魔法なら負ける気がしない、あと娘をやりたく無いなら最初っから思わせ振りはやめれ、ルーシア王女が可愛く怒ってるぞ、まったく怖くない怒り方だけどなんかほっこりするな。
「…………何で、私はフラれたの?」
「王女だからさ……ルーシア王女殿下」
「姫だから!!」
クロがルーシア王女にトドメを刺す、そして現実に絶望するルーシア王女。
「そんなぁ~」
「あらあら、ルーちゃん初失恋」
「ルーシア、苦難は越える物よ、ファイトだよ………まあ姫で無ければ受けるて言ってるわね」
おっとりした二人目の王妃様は、軽く言ってるんだ? あと、揚げ足取らないでたぶんルーシア姫の母らしい、結構お茶目な王妃様さっき良いこと言ってたのに。
「でも負けない、私は貴方に追い付き振り向かせます」
「私も、ロビン様のお嫁さんに成りたい」
「負けない、ルーシア王女様がライバルでも、私は負けない」
アレェ? あれってトムが助けた女子生徒だよな、何で私なんだ?
「猫ちゃんよりロビン様よね」
「ステキな姿ですし」
痩せてるからか………痩せた姿だからモテるのか……私のアイデンティティは…………
「………それでは去らばだ!」
私は目の端に涙を浮かべ、王城の適当な屋根を早速と走り去った。
「俺の城の屋根を走るなぁ!」
「素敵………」
「ルーシア御姉様、分かります」
「…………何か増えたわね」
「そうだね………」
こうして一連の不祥事により学園に、本格的な査察が入り何人かの教師が捕まり、ドアルダン派閥は一掃され、ルードリッヒから提出された書類とドアルダン邸の書類に、不自然な財務の数字やアクトラを泳がせ更なる闇を、ガラハルド王は命令を下しそして後に国境を越える大事件に広がりを見せる。
そしてルーシア王女は…………何故か旅の支度を始めた。
「一年早い卒業式でしたが、 皆覚悟は良いですね!」
「国を救った恩人に、ルーシア様の思いを届ける会、一辺の曇りなし」
「右に同じく」
「左に同じく」
実際は学園運営が厳しいのと、教師確保や色々な騒ぎの為一年学園は休校になり、二・三年の優秀で卒業資格の在る者だけ卒業したに過ぎない、そしてルーシア姫護衛と見守る男性陣とは違う意見が、他から出る。
「私が先に告白するわ、ロビン様に」
「私よ!」
「ルーシア様は、一回撃沈してますから」
「グフッ!?」
「衛生魔法師!」
「ルーシア様、傷は浅いですよ!」
「王女は無理と言ってましたが、ルーシア様本人はフラれてませんよ、お気を確り」
ルーシアはまたダメージを受けたが、強い意思は変わらない。
「参りますよ皆!」
「御意、ルーシア様」
「御意にルーシア様」
「ルーシア様の盾として剣として、何処までもお守りする一存です」
「まったくルーシア様も、血は争えないかもね」
「何か言いましたか? エマ」
「何でも御座いません、ルーシアお嬢様」
ルーシア専属のメイド長にして、カテリーナ王妃の学生時代の片腕にして、最強の戦闘メイドにして元勇者パーティーの、異世界忍者のアサシンの子孫の末裔。
最強の王家の影の隠し兵器にして、ブラッディー・アサシンメイドと恐れられるエマ、だが後にエマはとある運命の出会いをして、あっさり国を裏切り引退してしまうのだった。
次回に続く。
高貴なL様∶あっさり国を裏切りて書いてあるけど、メイドだって恋をしても良いじゃない。
作者∶高貴なL様は女性の見方です、胸がなグゲグガ! ………
高貴なL様∶余計な一言よ、作者。
またミンチに成った作者、今回も復活するのか?
高貴なL様∶次回もまた読んでね……それじゃあね……バイバイ。
作者∶この作品は高貴なL様の提供で、お送りしてませんよ。




