元新撰組隊員の会話2
方針は決まった。
皆で、あのお方、始姐様とジェラルドさんを見つける。
その為には、やる事がある。
まず、聞かれても分からない様に日本語で話す。
次に、手紙では、あのお方、始姐様については、『お上』と言う事にして日本語で手紙のやり取りをする。
まずは、自分達の回りを探して行く。
行く行くは、自分達だけで行動が出来る様にしておく。
そして重大な事は、皆、冒険者登録をしておく。
俺の刀、和泉守兼定は、今、手元に無い。
沖田総司の加州清光もない。
永倉新八の播州住手柄山氏繁も無い。
原田佐之助の江府住興友も無い。
斎藤一の鬼神丸国重も無い。
始姐のアイテムボックスの中に入ってる。
メンテナンスの為に始姐に預けたのだ。
こんな事なら預けない方が良かったっと思ったが、始姐の創造魔法で異常がないか調べる為の出来事でそのままジェラルドと消えてしまうとは思わなかった。
「土方さん」
「何だ、総司?」
「何かあったみたいだよ」
新八が言い、指を指す方に土煙が立つ。
「あれは!!………何だ?」
佐之助が言う。
「佐之助………」
「ち、ち、違うんですよ。そんな可哀想な目で見ないで下さい。」
「副長。今は、山崎が帰ってくるのを待つのが特かと」
「斎藤の言うとおりだな」
斎藤の助言で、土方歳三、斎藤一、原田佐之助、永倉新八が、山崎丞の帰りを待つ。
◇◇◇◇◇
「副長、只今、戻りました。」
山崎丞が帰って来た。
「で、どうだった?」
歳三が聞いてくる。
暫く間を開けて山崎が重い口を開いた。
「稀人の慣れ損ないの劣化版です!」
「「「「稀人の慣れ損ないの劣化版………?」」」」
山崎の言っている言葉の意味がジワジワと入ってくる。
「なんだと!」
「マジか」
「劣化版であれか………」
「始姐様とジェラルドさんは凄い人だったんだ」
「始姐は片手間でやっていたぞ?」
当時を思い出して歳三は、始姐の凄さを言う。
「それで、奴(稀人の慣れ損ないの劣化版)を抑え込んでいた方々に接触できました。」
山崎が凄い事を言う。
新撰組では、手足もまともに出来なかったのに抑え込んでいた人と接触成功なんて歳三は「でかした!」と顔をした。
山崎が連れてきた人は4人。
ジル、ホムラ、ロート、ネロだった。
彼らのジルとホムラの顔を見た新撰組の面々は
「「「「「始姐様とジェラルドさん!!」」」」」
と言った。




