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王都

今日は、久々にいえ6年振りに王都に来ています。


調味料が切れてしまい。ここ一週間は味が無い食事だった。

優しい味だが物足りない。

どうしようか考えて話をして僕達は王都買い物に来た。


嫌な思い出しかない王都。

色んな食材が集まるから大量に仕入れには持ってこいの所だ。

基本自給自足だが足りない物は王都で仕入れる事も有る。


腰に長剣を差して先を歩くジルに僕は剣が邪魔にならない様にジルの隣で歩く。


僕は髪を三つ編みにして一纏めにして、ジルは軽くくくっただけの髪にしている。歩いていると揺れてキラキラ光る。


「6年も来てないとさすがに街並みが変わりますね。あのアジフライ屋まだ有りますかね?」

「さぁな」


人混みの中に紛れる僕達だが、ジルは白銀の髪で目立つ。

僕のジルを邪な目でしょう見るな!!

白銀髪の人は珍しく行き交う人が皆2度見する。


「誰?」

「もしかしてあの本の人?」

「聞いてみる?」


僕達の事を見ている3人の女性がひそひそ話をしてる。

至るところで僕達を見る女性が顔を赤くしている。

そのなかでも図々しくジルを凝視している女性達に僕は構わず声をかけた


「ねぇ君達?」


突然声を掛けられてビビる女性達だけどホムラの愛想笑いで警戒をとく。


「僕達ここに来たの久々で、前に来たアジフライのお店探してるんだ!確か名前は一郎。何処に有るか知らない?」


ニコニコ笑顔のホムラは女性達から聞いたアジフライの店、「中谷」を聞き出して足を向けた。

ただ、先代よりは味は落ちてしまったが人気らしい。


「ここか?」

「だね。暖簾に中谷って書いてあるし、先代の一郎はもう5年前に亡くなって今は2代目の息子の中谷が継いだみたいだけど、どうする?」

「どうしようも無いだろう。こんだけ混んで居るし違う所にしよう。」

「だね。諦めよう。」


少し味は落ちたが、先代一郎に劣らず人気の二代目中谷。一郎のままだと先代の暖簾にあぐらを掻いてるだけとか親の七光りとか影でコソコソ言う輩がいるので、一郎の暖簾を外し二代目中谷の暖簾を掲げた。


「ハンバーグクイーン弥八はどう?」

「ハンバーグクイーン弥八?」

「そっ!先ほど割引券貰ってさ、普通なら2人前で、銀貨6枚だけど割引チケットを使えば銀貨4枚で2人前の料理を頼めるよ!」

「まぁそこにしとくか?」

「少し並ぶかも知れないがこちらも回転率が高いから速く回るかも知れないしね」


そう言って僕達はハンバーグクイーン弥八に並んだ。

ものの30分で店内に入れてテーブル席に誘導されて一番人気の俵ハンバーグクイーンを2つ注文した。

それから20分たって俵ハンバーグクイーンがテーブルので上に置かれた。木の板に熱々の鉄の器があり中でお肉がジュージュー言っていた。


「さ、食べよう。」

手を合わせて

「「いただきます」」


ナイフとフォークで俵ハンバーグを切る。中から溢れる肉汁にデミグラスソースをかけて食べる。

熱々だけど美味しい俵ハンバーグクイーンをゆっくり食べて食後のデザートでどうするか相談した。


ジルは食べたければ食べればいいと言うが、ジルは甘いものが苦手でパフェ何てたべないだろう、気にしてるとジルから言われた。


「俺の事は気にするな。食べたければ食べろ。割引チケットに無かったのか?」


僕は首を振る。割引チケットは俵ハンバーグクイーンしか載ってなかった。今ほチョコレートサンデーにするか、ストロベリーサンデーにするか、ジルと同じにして何も頼まないかの三択だ。


「悩みどころだ。」


僕の呟きを聞いてジルが食べたいもの全部頼めと促して来た。


どうせ5・6年は王都には来ないだろう。今は果物や季節の野菜を植えて収穫して肉はウサギや熊や鹿で狩りをして肉には困ってない無い。ただ調味料たけが無くなったしまう。だから大量に買い込んで王都に来ないようにしてる。


持ち家が有るからそんなに遠くに冒険は出来ないが、近くにの迷宮は行ってる。腕を鈍らせない為にも迷宮に行く。

ジルのマジックバックも迷宮で手に入れた物だ。


だけど近場の迷宮はもう飽きた。

今度は弁当持参で遠くの迷宮に行こうかな?


「決めた。僕、ストロベリーサンデーとチョコレートサンデーと紅茶2つと後は・・・」

「取り敢えずそんだけにして、まだ腹に入るなら頼んで食べれば?」

ジルの提案に頷き僕は紅茶とチョコレートサンデーとストロベリーサンデーを頼んだ。


少しして、ストロベリーサンデーとチョコレートサンデーと紅茶が来た。僕は久々の砂糖を使ったデザートに頬を緩んで食べている。

ジルも紅茶を飲んでボーッと外を眺めていた。


う~ん。絵になります。乱雑に軽くくくった髪が少し影がある男に見えて、かっこいいです。外に行き交う人もジルの美しさに目を離さないでいます。あっ転けた。


パフェを2つ完食して、紅茶をゆっくり飲んで、僕はお会計を見た。

銀貨8枚。

まぁまぁのお値段だ。割引チケットを出しといて良かった。


紅茶を飲み干して僕達はそそくさと店を出た。

お会計でひと悶着が有ったのだ。


バイト君かなぁ?僕達の装備服を見て「冒険者ですよね?俺を弟子にしてください!」と堂々と大きな声で言うと数人のウエトレスが、「彼女にしてください!」と言うと、「俺が目を付けていたんだ!」、「私が先よ!」レジの人とウエトレスで大喧嘩。


ちなみに「どちらの人に言ってるの?」と聞いたらレジの人はジルでウエトレスは僕達2人でした。

数うち撃てば当たるって奴かな?


ジルと僕は「「断る」」と言うと

ウエトレスは泣き出し、泣き落としにかかる。仲間のウエトレスは、「泣かせないで下さい!」と言うが僕達は汚物を見る目で見てた。

その視線に気づいた1人のウエトレスを宥め立たせようととするが自分の世界に酔ってる人はテコでも動かない。

奥から1人のウエトレスが、「すみません」と頭を下げてに来て迷惑料として僕達に割引チケットを渡した。

泣き落としの子は問題児らしい。顔のいい男や金持ちの男を見つけると手当たり次第声を掛ける。上手く行かないと泣き落としにかかるのだ。今回の僕達にはまるっきり通用しない手口だった。


レジ君はガックリしてお会計を済ませウエトレスに目を向けず僕達は店を出た。


「ハンバーグは美味しかったけどあの娘にはあきれたな」

「割引チケットを貰っても次は無い」

「だね」

「お腹いっぱいになったし次は買い物の続きだね。」

僕が言って歩き出す。


「ねぇ、君達。ホムラさんとジルさんですね?」

急に僕の肩を叩いて声をかけてきたのは小柄かな女性だった。


僕達は足を止めて振り返り女性を見て稲妻が走った。

女性は全く知らないが女性の着ている制服を知っている。

冒険者ギルドの受付嬢の制服だ。


僕とジルはアイコンタクトを取って女性の視線が離れた隙に駆け出しながら跳躍して屋根の上に逃げて姿を消した。


「見たくねぇもんに合ったな」

「本当にです。食べ過ぎて足の遅い僕を担いで屋根の上を跳躍するなんて、ありがとうございます。」

「捕まったらうるせぇからな」

「そうですね‼️絶対に家を教えろとか、住まわせろとか言ってきますよ」


彼らの冒険者ギルドと受付嬢のイメージは最低になっている。

何を言っても無駄だと思ってる。

だからか迷宮を踏破してもその情報は渡さない。

それで冒険者が死んでも何とも思わない。

冷徹な一面でも有る。


「ミヤビ~。ジルさんとホムラさんが見つかったって聞いたけど」

「うん。いたよ。声をかけたんだけど凄い嫌な顔してた。ホムラさんが」

「ジルさんは?」

「氷のような冷たい目をしてあんなに美しく綺麗な人見たこと有りません。乱雑に纏めた髪もいい。ちょっとゾクゾクしたけど、何とか踏み止まったよ。」

「凄いじゃない」

「ホムラさんも三つ編みしてて可愛かったです。」

「「「ああ言うホムラさんがベッドの上で豹変してさ、ジルさんがベッドの上で可愛い抵抗して受けだったらご飯が美味しくてたまりません」」」


よだれを垂らして言う受付嬢は腐女子で有る。


今、王都の冒険者ギルドの受付嬢は自分達の恋よりもBLの方に気持ちが行こうしてる。

5年前のあの日から受付嬢はかなり変わった。

1人の受付嬢から始まったBLは瞬く間に王都に広がり、今や妄想し放題である。


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