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執事ライトの冒険

貴婦人から出て来た私は、次の店に行きます。

勿論、ピア・ブルックス・アンサンドラ様の迎えの馬車が来たのを確認してから街中を歩き出します。

彼らは何処にいるのでしょうか?

街には、建設途中の建物がいっぱいあります。

・・・まさかね。

屋根づたいを飛んでいるとも思えないし、何処でしょうか?

貴婦人・・・いえ、ピア・ブルックス・アンサンドラ様の情報からだと新しいご飯は必ず買い物をしているとか。

つまり、新しい店に足を伸ばしますか。

・・・いません。

・・・いません。

ここにもいない?

この店にもいない?

何処でしょうか?

店の店長に聞いて見ましょう。

私は近くのお店で話をしました。

・・・何て言う事でしょうか。

彼らは新しい店は来ます。

来ますが、彼らが来るのは屋台の方でした。

でしたら新しい屋台に声をかけて行きましょう。

私は、時間を見ながら1店ずつ調べて行きました。

が、彼らを見つける事は出来ませんでした。

「甘い物が欲しい」

ポツリと言葉を出してしまうと口の中が甘い物を欲しています。

あそこにはプリン専門店ですね。

テイクアウトも店内で食べれるようですね。

プリンを食べて次の屋台に行くために力を付けます。

「いっらしゃいませ」

店内は明るい。落ち着いた雰囲気です。

「なめらかプリンを1つ下さい。」

「店内で食べますか?」

「はい。それから・・・」

私は、ダメ元でジル様、ホムラ様、ロート様、ネロ様の事を聞きました。

・・・何て言うことでしょう!。

ネロ様が来ていた様です。

やっと手がかりが掴めました。

でも今は、なめらかプリンです。

「ん~。なめらかです。美味しいです。」

「ありがとうございます。」

「また買いに来たいのですが定休日はいつになりますか?」

「すいません。王都では人気がなかった様で、今日が閉店なんです。常連客のネロさんは良く買ってもらいました。」

困った顔をした店主はペコペコ謝る。

「お名前をお聞きしても宜しいでしょうか?」

「ヘルです。」

「そうですか。ヘル様ですか。美味しいなめらかプリンをありがとうございます。処で、1つお聞きしたいのですが、ヘルさんは、ヘル・ニブルヘイム様ですよね?ニブルヘイム家のご息女の」

(ヘルと言う名は北欧神話で出て来る冥界の女神の名。ニブルヘイム家が大の北欧神話好きで女の子を産んだらヘルと付けて話題になった家です。まさか、こんなところでこの知識が役に立つとは)

「はい、確かに私の家名は、ニブルヘイムです。ニブルヘイムの名前は捨てたので、ヘルと名乗っています」

「そうですか。失礼な事をお聞きし不愉快な思いをさせてしまい申し訳ございません」

さて、プリンの代金を払い、ヘルさんに謝罪をして、私はネロ様の足取りを探します。

何故?

何故なら、ネロ様がいるところにジル様、ホムラ様、ロート様がいらっしゃいます。多分。確証は持てませんが、常に4人か2人で行動をしています。

ヘルさんに聞きました。

情報ありがとうございます。

さて、歩いて行くと彼らが行きそうな道が有ります。

そこに数人の女性。

何か有りましたね。

聞いて見ましょう。

「お嬢さん達に聞きたい事が有ります。お時間宜しいでしょうか?」

私は話をします。

ビンゴです。

彼女達は、ジル様、ホムラ様、ロート様、ネロ様の追っかけです。が、巻かれた様です。

使えないですね。

この先は細道です。

彼らがこのままこの道を行く事は無いと思います。

私ならどうする・・・?

「上ですね。巻く事を前提に考えたら」

「おじさん、彼らの居場所、分かったの?」

お、おじさん、・・・おじさん。

若い人から見れば、私はおじさんなのか・・・ショック!!。

「申し訳ございませんが、分かりません。」

「なんだ~、使えない奴」

「帰ろ、帰ろ」

若い女性は、来た道を戻って行きました。

はっきり言ってイラつきます。

国王の許可がおりれば真っ先に殺してやります。

・・・ふぅ、私もまだまだですね。

太陽は東ですから西に向かったかも知れません。

影で居場所を知らせない為に。

多分ですよ。多分。

では、私も西に向かいます。


西町はいろんな屋台が有ります。

東町でなめらかプリンだけ食べた私ですが、さすがにお腹が空きました。

西町通りから少し離れた処にあるザ・飯屋。

ストレートで私は好きな言葉です。

入って見ましょう。

あれ?のれんがかかってない?

あ、臨時休業でしたか

「ついてませんね。他を探しましょう」

西町には隠れ家的な店も有ります。

少し足をのばしましょうか。

西町の丁度中央辺りに一軒の隠れ家があるのは、知っています。

「まだありますかな?」

店の前には小さな表札の様な看板が出ています。

「おでん」

そのまんまの意味です。

ここは味噌おでんの店。風に乗っていい香りがお腹の空腹を訴えます。

「ここにしましょう。」

引き戸を開けふわっと香る味噌の匂い。

「いらっしゃい!」

店主の声が聞こえます。

私はカウンターについて

「どれにします?」

「大根、こんにゃく、イワシだまに牛スジ、たまごをお願いします。」

鍋から真っ黒になった大根、こんにゃく、イワシだま、牛スジ、たまごがお皿に並べていく。

「お待ちどうさま」

串に刺さった大根を食べます。

(うまーい)

味が染みった大根、美味しいです。

私は、心逝くまでおでんを堪能しました。

「処で、店主。白銀髪の人と燃える様な赤髪の人を見たことないですか?」

「ああ、ジルさんとロートさんだね。彼らはたまに来てくれるんだよ。」

「今日は来てくれましたか?」

「ああ、来てくれたよ。ついさっき。」

な、なんですと~!

彼らが来てた!!

ど、何処に行ったんですか?

「ジルさん達なら西町のジローに行くと言ってたよ。」

聞いといてなんですが、いいのですか?。ばらして?

えっ?いい?・・・いいんだ。

ジローは、出来立てのチーズケーキを食べれる店と聞いた事があります。行ったことはありませんが・・・。


「ジロー・・・臨時休業。」

どちらに行かれたんでしょうか?

右か左か。はたまた上か。

「なんだ~。臨時休業かぁ~」

「次行きましょう」

「早く行こうぜ!ジル、ホムラ、ロート」

今なんて言いました?

振り返ると白銀髪と燃える様な赤髪の男性が、いました。

「あ、あの」

「ん?なんか用か?」

燃える様な赤髪のロート様が言葉を発した。

「貴方達にお聞きしたいのですがが、ジル様、ホムラ様、ロート様、ネロ様でしょうか?」

私の言葉にジル様、ホムラ様、ロート様、ネロ様が顔を見合わせる。

「・・・違います。」

なんですか?その間。

「冒険者ギルドから「結構です。」」

冒険者ギルドの名を出しただけで理由も聞かず話を切られました。

「話だけでも聞いてもらえませんか?」

「嫌だ。」

「嫌です。」

「興味無い。」

「面白そうから聞いて見ようぜ?」

ネロ様だけ聞いてくれそうです。

「近くにカフェが有りますからお茶代を払いますので来てもらえませんか?」

「(どうする?)」

「(どうしましょうか?)」

「(茶代出してくれるなら我は行ってもいい。)」

「(俺は行きたい!)」

無言で顔を見合わせて5分。

ジル様が深いため息をついて

「近くにネロが好きなカフェがある、そこで話を聞こう」

と言いました。

取り敢えず、第一関門突破です。


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