よくやるよ
冒険者ギルドに依頼完了の手続きをして王都でぶらぶら歩いてるジル、ホムラ、ロート、ネロ。
「ジル、ホムラ!あっちにプリンがあるぞ!」
最近のネロは今、プリンにはまっている。
新しいプリンを見つけると買ってくるのだ。
フラフラと店の行列に並ぶネロ。
10分後、ホクホクした顔で優しい手付きでプリンを持ってくる。
「買えたか?」
「勿論!」
「良かったですね」
「鞄にしまって散策を開始だ!」
マジックバッグにしまって、ルンルン気分で王都の街中を歩く。
◇◇◇
[どうですか?外は面白いですか?]
[面白いよ。みてみて、1000年立つと街並みも変わるんだな。]
[本当ですね。]
[おーい風呂沸いたぞ~]
[分かりました~。では○○お風呂に行きましょ]
[そうだね。処でぷりんとやらは作れる?]
[はい。調べて作ります。]
[やったー!]
◇◇◇
「美味しいか?ネロ。」
「ああ!とても美味しい!濃厚で滑らかでほんのり苦いカラメル………最高だ!」
「ジル、ネロ、お待たせしました」
「今、話題のバーガーです。粗挽きウィンナーが丸々1本入ってミートソースがたっぷり入ってるバーガーです。」
ホムラとロートが持ってきたトレイにはバーガーが山のように積まれて飲み物はLLサイズのジュースにコーンスープに紅茶もついている。
「た、沢山買ってきたんだな」
「はい。ロートとネロが沢山食べますから!」
バーガーの包みを開けてジル、ホムラ、ロート、ネロは一口かぶりついた。
「「「「!!」」」」
「「「「「うまーい」」」」」
「プリプリの太いウィンナーからの肉汁にピリ辛のミートソースがアクセントに旨い」
「本当です。このソースでもう1個は行けます。」
「うん。うん。」
「本当に美味しいな」
ロート、ホムラ、ネロ、ジルは言いながらに食べ進めて行く。
「紅茶も旨い」
温かい紅茶を飲むジル。
「抹茶オレも美味しいです」
温かい抹茶オレを飲むホムラ。
「ミルクココアも旨い」
温かいココアをすするロート。口にはミルクの髭を付けてる。
「クーソーも旨い」
クーソー………クリームソーダの略でネロはよくクーソーと言う。
「だいぶ涼しくなったな。」
「そうですね。今年の冬は雪が多いかもしれません。」
「嫌だな。雪かき」
「手がかじかむ」
ブルリと震えるロートとネロにジルとホムラは笑う。
沢山あったバーガーを食べたネロはクリームソーダを飲んでふぅと息を吐いてお腹をさする。
ジル、ホムラ、ロート、ネロの回りには人だかり。
ひそひそと「大食い番組かしら?」とか「きれいに食べるのね」とか、「食費が半端ない」と言う。
ホムラ、ロートはひそひそ話をしている方に顔を向けて、ニッコリ笑う。
「「「「「「「!!」」」」」」」
顔を赤くする女性達にジルとネロはよくやるよと顔をして飲み物を口をつけた。
トレーを片付けて、ゴミをゴミ箱に捨てて、街に消えて行くジル、ホムラ、ロート、ネロ。
何処にも常識の無い者がいる。
ホムラとロートに微笑みかけられて自分に気があると思い込む女達。
キャー、キャー、言っていてジルとネロは煩く思う。
「(ホムラ、ロート、ネロ)」
ジルが念話で話しかける。
「(何ですか?)」
「(何?)」
「(ん?)」
ホムラ、ロート、ネロが返事を返す。
「(あの女達、うざくない?)」
「(うざい)」
「(キャー、キャー、煩い。)」
「(少し笑顔を見せただけで俺達がなびくと思ってんの?鏡を見てから言えって感じだよ。あー、鏡を見たら鏡が割れるか?)」
ネロの容赦ない言葉にジル、ホムラ、ロートは止めない。
念話で会話を続ける。
「(まくか?)」
「「「(((了)))」」」
人通りの少ない脇道に早足で入ったジル、ホムラ、ロート、ネロ。追いかける女性達は慌てて追いかけるがそこには、ジル、ホムラ、ロート、ネロはいなかった。




