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騎士養成学校

中央広場にいると、一台の馬車がやって来た。

「王都の騎士養成学校の依頼を受けて下さる冒険者のジル様、ホムラ様、ロート様、ネロ様、元親様でしょうか?」

「そうです。」

元親が代表で答えて馬車に乗る。


ゆっくりと動き出す馬車。

馬車の中では、ジル達と元親が楽しく話している。

「殴ってきたらどうする?」

元親がジル達に聞いてきた。

「そのまま殴り返す~」

「我も殴り返すな。ジルと、ホムラは?」

ロートが聞いてくる。

「そうだな………」

「そうですね………」

うーんと考えて出した答えは、

「「殴らないと思うけど(足は出す)けど剣の打ち試合で徹底的に痛め付ける。多分」」

「じゃあさ、徹底的に痛め付ける方向で行こうよ」

「そうだな。腹に穴が開いても人はなかなか死なないからな」

ケラケラ笑うネロに元親。

馬車の操縦士は、聞こえて来る話に聞き耳を立てながら馬を操り、内心冷や汗をかきながら王都の騎士養成学校に馬車を走らせる。



騎士養成学校に着いた。

代表の先生が、笑顔で出迎える。

青い顔にヒョロヒョロの身体。

骨格は良いので昔は、筋肉モリモリだったのだろう。

(((((大丈夫か?こいつ)))))

ヒョロヒョロの代表はジル達をソファーに座る様に促した。

座ると一番に口を開いた。

「今回の生徒は問題児だらけ。貴族で有ることに鼻にかけてやりたい放題。私も貴族ですが、私より位が、高いので圧力をかけて来るのです。」

代表者の話は続く。

「………だから性根を叩き直していただきたい。先生方々も関わるのを嫌がりまして………」

「質問~」

ネロが笑顔で、

「ムカついたら殺してもいい?」

「えっ?」

「そうだな。俺達も人間。ムカついたら殺しちゃうな」

ケラケラ笑う元親。

(ううん?。元親さん、あんた鬼人族だよね。見た目、人間だけどさ~………まーいいか。)


代表者の話を聞いて僕達は、問題児の集まる教室に向かう。

騒がしい教室。

扉を開けると位の低い貴族の子供が裸にされておりその上に股がる位の高い貴族。

「何だ?また来たのか?私たちの父上が誰か知ってるだろう?」

ジル、ホムラ、ロート、ネロ、元親を見てニヤニヤ笑う貴族達。

ジル達は、

(((((嫌。しらねぇ~よ)))))

と心の声が一致した。

「ほぉ~、白髪は蝦夷の方で有名だが、ふむ、俺の下男にしてやろう」

と腰まである髪を掴もうとした処にホムラの蹴りが腹にめり込んでぶっ飛び壁に思いっきり叩きつけられて伸びている。

余りにも綺麗に入り誰もが動けない状況にケラケラ笑いだすロート、ネロ、元親。

フーフーと荒い呼吸をするホムラと何もしないジルに代表者は固まる。

「い、今のは?」

「ああ。ホムラがムカついたらから蹴りを入れた。言った通り、手は出して無い」

(イヤイヤイヤ。そんな話し聞いてません。)

焦る代表者。

「おい。全裸の小僧。下着ぐらいはけ。」

「あの年頃なら毛が生えてるのに剃ってんの?」

ケラケラ笑う元親。

教室中に響く笑い声に泣き顔の男の子。

だけど誰も元親を止めない。

ジル、ホムラ、ロート、ネロも興味が無いのだ。

そもそもジル、ホムラは剣1本で強敵と戦ってきた冒険者。

ロート、ネロは自分たちの力で暴れてジルとホムラに敗れ、考え方を変えてジルやホムラと同じ様に剣1本で戦ってきた冒険者。

気に入らない奴は無視や実力でねじ伏せて来た。

戦おうとしない奴には、興味すらわかないのだ。

モゾモゾと服を着出す男子生徒が席に着いた処で代表者が、

「今回の先生方々はこの5人です。」

と言った。

辺りは静まる。

今までの先生方々は貴族の出で、生徒の顔色を伺い当たり障りの無い様にしていたのだが、そんなのが全く通じない今回の先生方々に目を丸くする生徒。

「おい、そこの男。バケツ持ってこい」

声を掛けられた男は、始め何で貴族の俺がと言っていたが、机を殴り机を壊してニッコリ笑いもう一度同じ言葉を言い、貴族の男子は言われた通りにバケツを持ってきた。

「水出せるか?」

ジルの前に持ってきてパチンと指を鳴らしバケツには氷水が並々と入った。

「分かってるね~」

ケラケラ笑うネロとニヤニヤ笑うホムラ、ロート、元親。

ジルは興味無さげに教室を見てた。

気絶した男子生徒の髪を鷲掴みしてジルが魔法で出した氷水に顔を押し込む。

「ガボガボガボ!?、ブハァ!!」

肩で息してる男子生徒は元親の顔を見てビックリした。

獲物も見つけた様に笑う元親の顔に驚きを隠せない。

「うわわわ!」

尻餅をついて足でバケツを蹴り勢いよく元親の足元を濡らす。

「おい、餓鬼。良くも濡らしてくれたな。どう責任を取るんだ?」

元親の声にガタガタ震える男子生徒は、ジル、ホムラ、ロート、ネロに助けを求めようとすがる様に見るが、ジル達は、談笑をしている。

「おい!先生何だろう俺を助けろ」

「?。助ける?。何で?」

何故助けて欲しいのか分からないホムラ。

「ホムラ、ロート、ネロに聞くが、あいつ助けたい?」

とジルが聞いてきた。

「「「嫌。全く」」」

と答えるホムラ、ロート、ネロ。

「俺には聞かないのか?」

「元親はどうしたい?」

元親の要望で聞くと元親は嬉しそうに

「思いっきり痛め付けたい」

とジルに答えた。


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