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ヨランダ婆さんじゃなくてヨランダ姉さん

ヨランダ婆さんじゃなくて姉さんの話を聞いて青くなる元親。

(やっぱり始姐族の話を聞くと皆、青くなるんだよ。)

ヨランダはそう思いながら元親を見ていた。

「じ、じゃ俺が見たのはトヨハシの亡霊?」

「ん?トヨハシ?」

ヨランダは身を乗り出す。

トヨハシはたまに聞く話。

死んだはずの住人が、王都の国王と第一王子が来る前の生活してる。

始姐族の力で違う世界に行ったと聞く。


幻の街、トヨハシ。

今はそう呼ばれてる。


突然、神隠しに有った様にトヨハシの街に入り、住人の人と話をするだが、ある日、トヨハシの街が、廃墟とかし恐怖で逃げ出す事になる。

元親の話は、まさにその通りの話だった。


「何でも屋に娘はいたか?」

「娘?いないけど?」

「誰がいた?」

次から次へと質問するヨランダ姉さんに元親は引き気味である。


元親の話によると突然では無くすうっとトヨハシの街に入っている

何でも屋にホテル向日葵、ガルーダ便の爺さんに街で行き交う人も何も無かった様に生活している。


「ふむ。となると、トヨハシに巡り会えたらラッキーな街だな」

ヨランダ姉さんはフムフムと顎に手を着けて独り言を言う。

元親は、ヨランダを見ながら居心地悪そうにソワソワしていた。

「処で始姐族に会ったか」

「会うわけ無いでしょ!始姐族なんて、恐怖の人物じゃないですか!異端者と言われてる!」

「そうなんだよ。異端者なんて言われて始姐族と呼ばれないなんて悲しすぎる」

ヨランダ姉さんは、俺に顔を近付けて力説する。

仰け反る俺は顔をひきつらせていた。

「始姐族が出たらそれはラスボスだよね。はぁぁぁ~、会いたい。始姐族に会いたい。」

ヨランダは自分の世界に入っている。

俺はそーぉっと音を立てずに席を立ってゆっくりと部屋から出て行った。

若い女性なのに、始姐族の事になると見境無くなる。

残念な人である。

「もったいないな。あれが無ければ、引く手あまただろうに」

ポツリと呟く元親。


「そう思うだろ!君?

………あれ?いない?

………私はまたやってしまった~」

ガックリするヨランダ姉さんだった。


俺は王都に行った。

第七王子が復興させたお城は今も始姐族の攻撃の後が痛々しく残っている。

王子曰く、「これは愚かな国王と第一王子がやらかした跡、愚かな王族が居たことを知ってもらいたい。二度とこんな悲劇を出さない為にも、我が国では戒めとして国民に見てもらう」

っと看板に書いてあった。


「ふーん。始姐族は凄いなー」

俺は、何気に「始姐族」と言う言葉を発した。

小さい呟きなのに「ビシッ」と王都の人達に稲妻が走り、伝染病の様に王都の人達の動きが止まり、こちらを凝視してる。

辺りの騒がしい音が消えて、俺は「ん?」と不思議に思い顔を上げて、辺りを見回す。

王都は時間が止まった感じになっており、歩き始めや中腰の人、メニューを記入しているままの形で止まり、俺は異様な雰囲気に飲まれる。

鐘が鳴り、王都の人々が何事も無かった様に動き出す。

俺は王都の中を走り、冒険者ギルドに入った。



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