誉めてません!
帰って来たロートとネロ。
互いに人形になれる方法を聞きたがったが国のトップだが、ジルとホムラの「人形には、絶対になるな」と釘を刺していたのでロートとネロは国に戻っても、全く人形にならなかった。
辺りを警戒して、ジルとホムラが待つ家に向かう。
『そう言えば、長老達がある人の名前らしき言葉を言っていたが、我には「○○」と音しか聞こえなんだ。』
『俺もだよ。その後に、族長が爆死で、副長が族長になったんだが、何かドラゴンなのに青い顔をしていたよ。誰なんだろう』
『まっ、その内分かる時が来るかもな』
『そうだな。早くホムラが作った料理が食べたい』
大空を龍とドラゴンが北に向かって飛んで行った
◇
「その、ジェラルドって言う人の本は面白いのですか?」
「そこそこかな?。虫食いも目立つ処が多いし、料理に関して色々書いてある。例えばチーズハンバーグとか、グラタン、その他諸々」
「そうなんですか。あっ、これ、何て読むんですか?」
「うーん。この字は、古代語では無いし、何て読むんだろうか?」
(嫌々。聞いてるの僕ですよ。質問を質問で返さないで下さい。)
「その内分かる時が来るかもな」
「そうですね」
ジルとホムラはマグカップに紅茶を淹れて飲む。
「アチチ」
「入れたてですから」
東屋でラスクをお供に紅茶を嗜むジルとホムラ。
ホムラは、料理全般が出来て新しい料理を作る。
方や、ジルも作るが、スープやお茶系が多い。
前、創作料理を作ったジルだが、見た目最高。レストランに出てもおかしく無いぐらいキラキラ輝いているが、味は最悪だった。
調味料ドバー。ネギ、ドバー。キュウリ、なす、トマト、ドバー。マヨネーズ、ブチュ。砂糖、塩、胡椒、ザッザッ。
全て目分量でいれるので味も最悪になる。
本人は美味しいと思っているのが謎すぎる。
見た目で、騙されるのでホムラ、ロート、ネロは、ジルにスープ、味付け簡単な料理、お茶以外は作らない様にと再三言ってるが、聞き入れてもらえたことは5割も満たない。
創作料理に未知なるやる気を出すジル。
だからか、ジルが作る前にホムラが厨房に立つ事が多い。
「今晩は、久々にシチューにしますか?ルーが有りますし」
紅茶をコップに淹れて飲む。
「そうだな。ミルクとルーが有るからシチューにしよう。俺が作ろうか?」
「イエイエ。僕が作ります」
「そうか。悪いな」
ジルは、スープやお茶だけ旨く作る。
ちなみに、簡単な料理ですら塩、砂糖、胡椒を間違えるジル。
別の意味で凄いと言ったら、「それ程でも」と返されてホムラ、ロート、ネロが「誉めてない」と突っ込んだ記憶はまだ新しい。




