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食い倒れ太郎じゃなく、食い付くし太郎

五稜郭ギルドを出て街を散策して目当ての味噌ラーメンを食べた、ジル、ホムラ、ロート、ネロ。

ジルとホムラは一杯づつ頼み、

ロートとネロは、10杯程食べた。

「次は、何食べる?」

ネロの言葉に

「「まだ、食うんかい!」」

ジルとホムラの突っ込みが入る。

馬車に乗り、一路、北に向かう。

美味しいステーキの店が有るらしい。

先程あんなに食べたのにまだ入るとは無限の胃袋を持つロートとネロだった。

ホテルで一泊して、次の日にホテルの人に聞いた美味しいステーキ屋に行く。

その店は、店員が食べ頃に焼いてくれる店。

ジル、ホムラ、ロート、ネロはその店に行った。

「いらっしゃい!」

「何名様ですか?」

元気な声が聞こえてカウンターから店員が出て来る

「4人です」

ホムラが答え、ロートとネロが奥のテーブル席に着いた。

「お冷やです。お決まりましたらお知らせ下さい。」

お冷やを出して、帰る店員に、ロートとネロは、メニュー表を見て店員を呼ぶ。

「はい。決まりましたか?」

「とりあえず、メニューの一番上からここまで持ってきて」

ネロの人の良い笑顔で言う。

「えっ?」

「聞こえなかった?メニューの」

ネロが、ニコニコ笑いながら言う処をジルがやんわりと言う。

「とりあえず、上から数えて10番目まで持ってきて」

「た、只今、持ってきます。」

店の奥に戻り肉を焼き始める。

店内に広がる肉の匂い。

ロートとネロの腹の虫が盛大に鳴った。

「お待たせしました。こちらからステーキです。」

ある程度焼けた肉をテーブルの上に乗せてジル、ホムラ、ロート、ネロの前に置く。

「俺達は一枚で十分だからロートとネロは食べたい分、頼みな」

ジルが言うと、待ってましたと言わんばかりの顔で店員に次々と頼む。伝票には20種類の肉が、次々と書かれて慌てて指令を出す店長。

遠くで「マジかよ」と声が聞こえてくる。

上品に食べるジルとホムラ。

ガツガツ食べるロートとネロ。

肉が乗っていた皿が積み上がる。

「追加いい?」

「は、はーい、只今。」

店員が来て注文を受ける。

店の奥では、「もう食べたのか?」と食べる速さに着いていけない

注文を受けて肉を焼き持って行く。ジルやホムラが1枚目の皿が、終わる頃には、ロートとホムラは、4回目の追加のオーダーをしていた。

「ジルもホムラも、もういいのか?」

「ああ、十分だ。」

「店員さん、酒が有るのか?有るならの追加お願いします。」

店員の眉毛がピクピクしながらオーダーを受けて戻るが、次は生肉を持って来た。

「すみません、お客様。こちらで焼かせてもらいます。」

網に肉を乗せてジュージューと焼く。

肉が焼ける匂いで、あんなに食べていたのにロートとネロの腹が鳴った。

ジルとホムラはグラスに酒を注いで飲む。

その間に焼けた肉をロートとネロの皿に乗せて次の肉を焼く。

来た肉を食らうロートとネロ。

次の肉が焼ける前に食べる終わる。ロートとネロのいい食いっぷりだ。

肉は全部胃袋に収まった。

(食べるの早い!)

内心ヒーヒー言いながら肉を焼き続ける店員。

結局店に有る肉を全て食べ尽くしたロートとネロだった。


ステーキを食べ尽くして、店を出で、屋台の焼き串が目に止まる。

口から涎を滴し焼き串の方にフラフラ歩き焼き串を食べるロートとネロ。

その姿を見て苦笑いのジルとホムラ。

((凄い食欲だな))

「あっちに団子が有るぞ。行くぞネロ。」

「勿論、ロート」

あっちの屋台。こっちの屋台に行くロートとネロ。

屋台の団子や焼き串やたこ焼きを食べ尽くして戻って来たロートとネロは、次は南の方に行くと言い出した。

どうやら動物園が有るらしい。

その近くにある海鮮丼を食べたいと言い出すロートとネロに「分かった、分かった」と言ってベンチから立ち上がり、乗り合い馬車に乗って一路南に向かう。


「あぁぁぁ~お尻痛い」

ネロがお尻を擦りながら馬車から降りる。

ジルとホムラはレッドウルフの皮で作られたクッションをお尻に引いていたから馬車の振動も何もなかった。

大きな動物園には目もくれず海鮮丼の店にフラフラ歩き出す。

「ホテルはどうする?」

ジルが、ロートとネロの服を引っ張り2人止める。

「ホテルならカプセルホテルで良かろう?」

ロートが言うと、ジルは、全力で「絶対、嫌!!」

と言った。

ロートとネロで何処でも寝れるが、ジルはちゃんとしたホテルでゆっくりと眠りたい。

睡眠は大事だと駄々を捏ねて言うジルにニョホホホと、小馬鹿にした様に笑うロートの顔面にめり込むジルの拳。

まぁ、ホムラも何処でも寝れるが、出来ればちゃんとしたホテルで泊まりたいと言い、先に泊まる処を探す事になった。


食事にお金をかけるロートとネロに対して、寝床に一定のサービスを求めるジルとホムラ。

ホテルアネモネ。

ジルとホムラはホテルならここが一番と蝦夷観光ホテル雑誌で調べてアネモネに行った。

ピシッとしたシーツに綺麗に掃除された部屋。

お風呂も足を伸ばせてゆっくりと入れる。

部屋付き露天風呂は無いが、十分ジルとホムラは満足した。


部屋割りはジルとホムラ。ロートとネロに別れる。

ジルとホムラはゆっくり風呂に浸かり、髪を洗い備え付けの浴衣に袖を通す。

そしてベッドに入ると直ぐに眠りついた。

ロートとネロは明日の海鮮丼の下調べを雑誌で調べ「ここに行く」とか「ここに行こう」と話し合い

夜遅くまで話し合ってた。

騒がなかったのは、ジルが、「騒がない。壊さない。もし、騒いだり、壊したりしたら明日の海鮮丼は無し!!」と釘をロートとネロの2人に刺していたから。

母である。


チェックアウトの時間ギリギリに出て来た、ロートとネロ。

どうやら寝坊したようだ。

ソファーに座り、モーニングコーヒーを飲んで一息着いてるジルとホムラ。

ホテルの料金を払いアネモネを後にする。


「「海鮮丼~♪海鮮丼~♪」」

鼻歌混じりで歌うロートとネロ。

11時頃に着いた、海鮮丼「鮪」。

目当てのお店に入り、店主にジル、ホムラ、ロート、ネロは並を頼み食べる。

ここでもゆっくりと上品に食べるジルとホムラ。

方やガツガツ食べるロートとネロ。

「兄さん達、いい食いっぷりだな~」

大将が言ってガハハハと豪快に笑う。

「旨い。旨い。」

「当たり前よ。何せ俺が仕入れていんるだからな!それにしてもあの兄さん2人は上品に食べるな~」

「ああ、ジルもホムラも少食でな、我ら以上に食べないんだ」

「そうそう。丼1杯で十分と言うんだ。少食だよ」

ロートとネロは大将と話をする。

ジルとホムラが食べ終わって、会計を済まして別の店に向かい歩き出す。

「まだ食べるのか?」

ホムラが言うと

「「勿論さ!まだまだ食い足りない」」

「食い倒れ太郎じゃなく、食い付くし太郎だな」

クスリと笑い。ロート、ネロ、ホムラの後に続いて歩き出す。

「ジル、何て言ったんだ?」

「何でも無いよ。」

ジルは、ロートに言って歩く。

近くの喫茶店にジルとホムラは入り、ロートとネロは海鮮丼祭りに行った。

ストッパーの役目のジルとホムラがいないのでロートとネロは満足行く限り食べ尽くした。


喫茶店で、ジルは、紅茶を頼み、ホムラはココアを頼んだ。

「あいつら何処まで行ったのでしょうか?」

「きっと俺達が居ないから食べ尽くしてるかもしれないな」

フフフとジルとホムラが笑う。

正解で、ある。

ロートとネロは正に今、食べ尽くしている。


喫茶店に響く蕎麦をすする様な音。

蕎麦かうどんか?と思い辺りを見回すと帽子を深く被った男が、ミートスパゲッティをすすっていた。

「彼か」

「そうですね」

確認して何事も無い様にカップに口を付ける。

他人に食事の注意をする事は無いジルとホムラ。

紅茶とココアで時間を潰す2人の元に帰って来たロートとネロは大層満足した顔になっていた。




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