五稜郭迷宮の泣き言
我は、五稜郭迷宮。
格好いい響きで、冒険者が中々踏破出来ない迷宮に恐ろしい4人組が来た。
かつてこんな恐怖は有っただろうか?
・・・。
有った。有った。有ったのだ!
何で忘れていたのだろう
1000年前のあの日。
白銀髪の女の子と6、7人の大人が剣や刀を腰に差して五稜郭迷宮に来た。
名前は、確か・・・誰だっけ?
・・・。
待って、待って、待って!!
思い出すから!今、思い出すから!ちょっと待ってて!!
えーっと名前は、
シ・・・シ・・・
頭文字は「シ」がつく・・・
あの男が言ってた・・・
シ・・・
シラ、シリ、シレ、シロ・・・
え?
しろえ?
そうだ!シロエだ!
1000年前に我の迷宮を踏破した者達。もしかして・・・あいつらは " あの " シロエの子孫か?
髪の色。あの瞳の色はシロエと同じ
マスケット銃で弾丸を弾丸で弾き従者と散歩感覚で迷宮に来る。
とんでもなく頭がバクってるヤベエ奴ら
従者に傷を負わせば、魔法を使い攻撃してマスケット銃の乱射・・・
極めつけには46cm砲の砲弾が飛んで来る。
迷宮の格にヒビを入れた、とんでもなく恐ろしい化け物じみた奴ら。
嫌。化け物だ!!
そ、そう言えば、従者に「ジェラルド」って名前の男がいた。
シロエの事を神の様に崇めて、そいつもとんでもなくヤベエ奴。
シロエの事を何か書いていたな。
何を書いてるか分からなかったけど表紙は読めた。
確か「始姐様と僕」だったかな?
あの時の目は、怖かった。
土埃が舞う中でシロエが見えなくなると激怒していたな。
「見えねぇじゃねぇか!」って、
シロエが「?」と振り返るとニッコリ笑顔で「何でもないです」って、好青年の様に言ってたな・・・。凄い代わり様だ!
恐ろしい・・・。
他の従者も切り捨てるのに慣れているのか、返り血を浴びても顔色1つ変えない。
超怖い奴ら。
それで、その子孫か・・・。
我。逃げていい?
えー、ダメ?。
迷宮のボスとして出て下さい。
じゃ、じゃ、彼奴らの嫌いな受付嬢を・・・うっ、ダメだ。嬉しそうに切りつける姿しか思い付かない。
では、彼奴らの先祖。
1000年前の人達を出せばいいだろうか?
シロエ、ジェラルド、従者の人。
え?従者の人って言うなって?。
名前が有っただろう?
そうだけど・・・。
思い出せって?わ、分かった。分かった。調べて思い出すよ。
誰だったかな?
あっ、ヤバい迷宮のデータベースがフリーズしてる。
分かる。分かるよ。思い出したくないもんな。
1000年たっても怖いもんは、怖い。
ましてやその子孫
・・・た、助けてくれ~!!
迷宮のボスが、泣き言を言わない!!
そ、そんな~(泣)
じゃ、君も道連れだ!!
ふはははっ、共に倒れよう?




