元新撰組隊員の会話3
「やっと見つけたぜ、シロエ!」
歳三が始姐を見るなり言葉を発した。
「隠れてた訳、無いのだけど?」
首をすくめて始姐は言う。
「ジェラルドも何か言え!」
「僕は始姐と一緒にいましたから」
言葉が噛み合わない歳三とジェラルド。
「皆の刀のメンテナンスが出来たよ」
そう言ってアイテムボックスから刀を取り出して渡す始姐。
「歳三の和泉守兼定」
「ありがとうなシロエ!」
「次に沖田の加州清光」
「ありがとう姉さん!」
「新八の播州住手柄山氏繁」
「ありがとう、シロ」
「斎藤の鬼神丸国重」
「ありがとう、姐さん」
「佐之の江府住興友」
「ありがとう、シロエちゃん」
皆の手に刀を渡した。
「処で、ここは何処なんだ?シロエと住んでいた家に戻って来たらここに来ていた。ここは何処なんでしょう?」
歳三が聞いて来た。
「ここは次元と時空の狭間」
ジェラルドが答える。
「なんでか知らんが、私とジェラルドは気付いたらここにいて歳三達が来たんだ。」
とシロエはあっけらかんと言った。
「じゃ、新撰組復活か?」
佐之助が言うと始姐は首を横に振る。
嫌。復活しないべ。
「復活はしないよ。ここで下の様子を見てるだけ。それに上は私達を切り札にしたいみたいだし……ね?」
「お上か?」
「お神だね」
「歳三の言ってるのはお上。まぁ上様と言う奴ですよね?」
「そうだが?」
うんうんと頷く新撰組の面々
「始姐の言うお神は神様の神だから、少し違うよ。」
困った顔をしてジェラルドは説明をする。
「会ったこと有るのか?神様に?」
「それが無いんだ。でもいるよ」
「僕も会ったこと有りませんが、始姐がいると言うならいるのでしょう?。そうでなければ僕達をここに閉じ込めておきません!」
「出方は有るのか?」
「出ようと思えばいつでも出来るけど。それに今、面白い人を見つけて見ているんだ。」
笑顔で言う始姐。
その笑顔で思い出した。始姐とジェラルドに良く似た2人を・・・
「ほぉ、シロエが気になる人は誰だ?」
恋愛感情が無い始姐に「気になる人」何て言うと新撰組の面々は「恋ばなかなぁ?」何て話始める。
「シロエちゃん。どんな子に恋ばななんだ?」
佐之のニヤニヤした顔に始姐は、「時が来たらねぇ~」と言う。