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5年前の出来事

街からかなり離れている山の中に小さな一軒家。


前は王都の大きな街に住んでいたが、何分冒険者ギルドの人がやって来て貴族の依頼を受けてくれとひっきりなしに言って来るし家にも受付嬢が居着くので、僕達はギルドマスターに抗議をしたが注意をするだけで聞いて貰えなかった。


僕達は、呆れて冒険者ギルドの人達と距離を置くために、街から離れ、全く人が来ない激安で売り出していた小さな一軒家に付いてくる大地と山を買った。


金貨300枚。


意外と安い買い物だった。


それもそのはず。

馬車も人も通らない。

山から兎、猪、鹿、狼、熊にモンスターが来るぐらいで、利便性が全く無い価値のない家。

買い物も馬を走らせて3時間もかかる。


初めは金貨3000枚だったか、買い手がおらず10年も放置。空き家だったから家は朽ちて、庭は雑草や雑木だらけで商業ギルドから値下げしないと買い手がいないよと言われたらしく金貨300枚で売りに出され僕達が買った。


小さい家と少しの庭だろうと思っていたが、広大な土地に山が3つも付いて近くには湖がある。


商業ギルドの人とおじさんと僕達は、朽ちた家と雑草や雑木だらけの庭を見て僕達は即決した。


街に戻り商業ギルドの人と売り手のおじさんの目の前に即金、金貨300枚を渡した。


お金が必要だったのかおじさんはやっと売れたとホクホク顔をしていたよ。



ここに住んでもう5年。


初めの1年はまず住める様に朽ちた家を闇魔法で一つ一つ確認しながら処分して使える立派な柱は再利用。

森のある立派な木を魔法で切り時間魔法を使用して直ぐに使える様に木を加工して空間魔法で持ち帰り大きな3階建ての家を作った。


王都で借りていた部屋より立派な家。


僕達は、大いに喜んだ。


三階は衣替え用の服が閉まってある。

二階の真ん中は僕達の部屋。

プライベートの部屋が有り寝室は一つで、いつも僕達は一緒に寝てる。

一階は、お風呂にトイレにキッチンに一応、客室。

ちなみに登録してない人は二階には上がれない。

王都では、受付嬢が居着いた結果、僕達は客室以外使えないようにした。もちろんトイレも。

まぁ簡単に言うと「早く帰れ」って言うやつかな(笑)


王都の街の様に蛇口を捻れば水が出てくる訳がない。水道が無いので湧き水を引く。

夏でも水が冷たくて美味しいのだ。

田舎の特権だ。

冬はガチで冷たい。


家の隣には冬の間に飲み水が凍った時用に地下に氷を置いておける氷室を作った。



雑草や雑木だらけの庭を風魔法で草や木を刈り取り、刈り取った草を火魔法で処分に雑木は薪に。


土魔法で大地を耕し、ふかふかの土にして雑草の根っこを取り除いたら僕達で食べれる量の野菜の種をまいた。

料理や冬を越す為に使う暖炉用に薪を切っていつでも使える様に保管。


王都にキッチン用品を扱う店があり、今人気の魔石コンロを買うか僕達は悩み話し合い、冒険者ギルドに僕達の情報が出回るのを避ける為魔石コンロはやめて薪を使う事にした。

木なら沢山有るし、しかも着火材の松ぼっくりも沢山ある。


やったね!。


王都の家と田舎の家を行き来しながら依頼をこなし、いつもの様にすごし見つからない様に最新注意をしながら家が出来るのをワクワクしながら用意した。


ある程度、整った時に僕達は、王都の一番旨いと言うレストランに入りアジフライを頼んだ。

サクサクに上がったアジフライは本当においしかった。

この美味しさで銀貨2枚は安い。


その後は、僕に付き合って紅茶を飲む為にカフェに寄ったよ。

「ここのケーキは美味しいんだ。」と言ったら相棒がケーキをくれたよ。

フォークで一口サイズに切って相棒に上げたら食べてくれたよ。


甘い物が苦手で食べないのに、僕が言うと一口だけ食べてくれる。

本当に優しい。僕の相棒。


それを見ていた店の女の子達は「キャーキャー」言って顔を赤くしてた。僕達は良く分からんがボソボソと「生BLよ」と言う声も聞こえる。


BLって何なんだ?

相棒に聞いても「知らん」と言うだけ。ま、知らなくても知ってもどうでもいい。僕達の関係を割って入ってくる奴以外は。

あの受付嬢の様に・・・


家に帰り玄関を開けると匂ってくる酒の匂い。

我が物顔で僕達の酒を開けてしこたま飲み潰れてる受付嬢に白けた視線を送る相棒。


僕達はそんな受付嬢を無視して1日の疲れを取るために一緒に風呂に入り温まった身体でちゃっと布団の中に入り眠った。


僕達が昼間で寝ているとドンドンと扉を叩く音で目が覚めた。

結界で開かない様にしている。

「何の用」だと聞いたら遅刻したのは「貴方達が起こさないから」って言ってたよ。

人の酒をしこたま飲み潰れて人のせいにして呆れたよ。

相棒なんて剣を出して「強制的に黙らせるか?」と聞いたけど僕は頭を左右に振って「ダメ」と言った。

相棒が殺人犯になってしまう。

今後の計画に支障来すので無理言って我慢してもらったよ。


文句を言って受付嬢は出て行ったが、その間僕達は引っ越しの用意をする。

私物の服を空間魔法で作ったアイテムボックスに入れていく。

殆どがアイテムボックスに入れてる為かやることは直ぐに済んだ。


「(明後日だな)」

「(そうです。明後日です)」

僕達は、念話で会話をしている。

あの受付嬢は何かと僕達の弱みを握ろうとしている。

家も外も僕達が気が休まる時が無い。


次の日、僕達は明日家を出ること、家の家裁道具は全て処分していい事を大家に伝えて家に戻る。

途中酒屋で酒を買って


家に戻るとイライラした受付嬢が仁王立ちして玄関に立っていた。

「遅いわ。私お腹空いたのどうしてくれる?早く作りなさいよ!」っと・・・転がり居座り続けて我儘になった受付嬢に相棒が「外で食ってこい」と金貨を1枚投げ渡した。「お、お釣は返さないから」と金貨を握りしめて受付嬢は出て行った。

テーブルの上に酒を置いて僕達は本を読み始めたが、つまらない。

そうそうに読書を切り上げた僕達は寝床に入った。


睡眠をしっかり取った僕達は、冒険者ギルドに行かずあちこち色んな買い物をした。

新しい食器に箸にスプーンにフォークにナイフに取っての着いた鍋を買って行った。

「どこか行くのか?」

「キャンプです。」

「そうか楽しんでいけよ。」

「ええ。ありがとう。」

僕達は店で買った荷物をアイテムボックスに入れて手を繋いだ。


夜になって僕達は飛行魔法で馬車で7日かかる所を1時間で飛び続けて新居に着いた。僕達の所有の土地に結界を張って、僕達だけの新居に足を入れた。


アイテムボックスから荷物を取り出して相棒の鑑定魔法で一つ一つ確認している。変な文様は付いてないかの確認だ


「あのジジィ冒険者ギルドの息がかかってる物ばかり渡してきたな。全て処分だな。使ったら居場所が発動する。闇魔法で全て消そう。」

「そうだね。捨てよう。道理で安いと思ったよ。」

「使えそうなのはこの家に元々有った鍋や食器類だな。」

「捨てなくて良かったな。」

「本当です。」

「明日だな」

「明日ですね」

僕達は新しい新居で抱き合って眠った。


ドンドンと言う音で目が覚めた受付嬢は、2人が帰って来たと思い玄関を開けた。

外には力自慢の男衆が沢山いて受付嬢の言葉を無視して「依頼主さんからこの家の家裁道具全て処分して欲しいと依頼されてますので」といい流れこむ男衆は手慣れた手付きで部屋の中のタンスやら机ベッドを分解して運び出す。

呆気に取られていたが自分の私物に手を出されて「これは私の」といいながら手出し出来ない用に身体でガードするが所詮体力が無い。あっと言う魔に外に出され受付嬢の化粧品も服も靴も布団も全て捨てられた。


受付嬢は大家さんに泣きついたが「元々あの2人が借りていた部屋にあんたが居座ったんだ。動向使用があんたが偉そうな顔をしていい事じゃない」

「だってあの2人は最強冒険者達だよ。沢山依頼受けてこの王都の中で一位のギルドにしたいんです。」

「それはあんたの望みだろう?あの人たちには関係ないよ。もうちょっと回りを良くみてみ、で、新しい部屋を借りな。家なしの受付嬢だと困るだろ?」

「おじさん彼らの居場所わかる?」

「分からないな。彼らは警戒していたからハウスクリーニング代は払っておくれ。高級取りの受付嬢ならすぐに払えるだろ?君が居座ったんだ所だけがすごく汚かった。金貨50枚で手打ちにしたる」

「金貨50枚?!払えないよ。」

「じゃ金貨500枚にしてやろうか?」

「払います。所で住む所を貸して貰えませんか?」

「先ずは金貨50枚払ってくれたら新しい部屋を用意してやるよ」

遣り手ジジィだ。


◇◇◇◇◇


「フフフ」

「どうした?ホムラ」

「5年前の事を思い出してね。今こんなにのんびり出来るのはあの時頑張ったからだなって思ってさ」

「そうか」

「そうだよ。」

僕達は笑い紅茶を飲んで今の生活を楽しんでいるのは。


突然始めたいと、言い出した僕の話にちゃんと耳を傾けてくれたジル。もー最高だよ。

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