11話
レベル上げを甘く見ていた。
もっと簡単に上がっていくものだと思っていたのだが、地道にやらなくてはならないようだ。
いい方法がないか考えてみたが、経験値の高いモンスターを倒すくらいしか、思いつかない。
今でいうならオクトパフの討伐だ。
ということで、僕は嫌がる優奈に必死で頼み込み、オクトパフの討伐に来ていた。
「ひゃっ、やだ、っっっ」
それにしても優奈はよく捕まるな。
「待ってて、今助ける!」
僕はその日のうちにオクトパフを十体倒した。
ギルドで経験値を確認すると、変わらずレベルは2のままだった。
優奈はレベルが13になっていた。
ねちょねちょになった優奈には、先に孤児院に帰ってもらい、落ち込んだ僕は、ギルドの飲食店でレモネジュースを注文し、一人で飲んでいた。
すると、隣の席で酒を飲んでいた巨乳の女性に話しかけられる。
「どうしたーそんな渋い顔してー、パーッとやれパーッとぉ」
「あの、一人にしてください・・・・」
僕は落ち込んだ顔で突き放す。
「なんだ、悩みかぁ?お姉さんに言ってみー?」
お姉さんはしつこく絡んでくるので、弱音を吐いてみることにした。
「僕、めちゃくちゃ弱くて、成長も遅いんです。なのに仲間は才能もあって、どんどん強くなって、僕足手まといだなって・・・・。落ち込まずにはいられませんよ」
「そうかぁ、青春だなぁー青い、青いねー飲めば解決だぁ、ググッといけー」
僕はレモネジュースを飲み干す。
「そんな簡単なことじゃないですよ」
「もっと楽にかんがえろよ少年、疲れちゃうぞー、しょうがないなー、お姉さんがー、一肌脱いじゃうかぁ」
「ちょちょっと、なにしてるんですか!」
ズボンを脱ごうとするお姉さんを止めに入る僕。
このお姉さんさすがに酔いすぎだな。
「おっと、間違い、間違い、ヒック。私を外に連れてって」
ギルド裏の広場。
「ここでいいですか?」
「オッケー、じゃあ空を見ててねー、これが対価の技・・・・爆破、パチンッ」
空に小さな光が現れたと思ったら、煙と一緒に一気に赤く広がる、発生した風圧は雲を押しのけ、こっちにまで届いた。
すさまじい迫力だ、轟音と共に爆発が起きたのだとわかった。
「これ、お姉さんがやったの?」
「そうだよぉ、すごいだろー、役職関係なく誰でも使える技だ、君にプレゼントフォーユー」
そういってお姉さんは寝てしまった。
僕は爆発の音で出てきたギルドの人に、お姉さんを任せて、帰ることにした。
お姉さんは僕に爆発を見せてくれたが、いったい何がしたかったのかわからない。
誰でも使える技って言ってたけど、僕にも使えるってことかな。
空を見上げ、僕はお姉さんをまねてみる。
「爆破、パチンッ」
すると、お姉さんほどではないが、空で爆発が起きる。
僕にとってはそれがかなりの衝撃的な出来事だった。
対価の技、僕にも使えるじゃん、いったいどういうこと?
そこで僕の意識は眠るように消えていった。




