第一話〜初めての心の声〜
『このブラのストラップ痒いんだけど、折角エッチでかわいいかったのに!!』
俺の頭の中に少し中性的で鼻にかかる甘い声が流れる。ビクッとして目を開けると、斜め前の席で潮崎さんが少し肩をまわして不快そうに顔を歪めていた。
◇
遡ること7時間前俺はいつも通り深夜にラジオをつけ至福のグダグダ時間を楽しんでいた。自分の身に降り掛かってみるとびっくりするもんで、よく聞くと通常星占い時間帯に俺が名指しされ、かつ願いを叶えるだか、なんとかって言う声が聞こえた。
そして俺は咄嗟にさっき見たエロ漫画の設定だった、
「クラスで1番エロい子の心の声が聞きたい!!!」
と普通に願った。この妄想結構みんなしてると思うけど、実際どうなのか。まあ確実に俺だけじゃないだろ。
◇
俺は結局あの後眠れなくて、ギリギリまで粘ったけど授業はもう睡眠時間にしようと割り切った。その時、あの声が頭で反芻したんだ。
潮崎奏帆。艶々の黒髪をハーフアップにまとめあげ、パッチリとした二重にふっくらとした唇をもち、隠れ巨乳だと定評のある女の子。可愛い。とりあえず可愛い。
俺は絶対関わりを持つことがないだろうと考えていた潮崎さんの声が頭の中にふわっと落ちてきたことにビビった。そして昨日の願いを思って危うく叫び出しそうになった。
◇
『授業中って、やっぱり遠隔操作モノの最高の舞台だよね。でも実際やろうとするとオモチャの音がデカいし、何より誰かにやってもらわないと意味ないわ!どうせならAVとかエロ漫画の再現風にしたいし。あー、どこかに眼鏡かけてて私を飼い慣らしてくれる人いないの、、』
みんなが眠りに入ってる午後一発目の日本史で潮崎さんだけはしっかり前を見つめてる。憧れてるやつは山ほどいるが、そもそも潮崎さんは男子とあんま喋らないし、ご飯の誘いも告白も尽く断ってるらしい。
『JKのうちにやれることやるのがこの時間軸の価値を最大に発揮させれてるってことなの、絶対にそう』
でも一人、前を見つめてこんなことを考えてるのが潮崎さんだなんて、控えめに言っても最高すぎる。ラジオとゲームだけが趣味のThe・平凡な俺の非凡な日常が幕を開けた。
潮崎さんとはじんわり距離を詰めていきます〜〜
官能小説は初めてなのでどんなご意見でもお待ちしております!更新は不定期ですが、3日に1回は更新してきたい模様!!
【補足】冒頭のブラのストラップとは!!ブラ紐の中間あたりまでについてる可愛いレース的なついてるとちょっとお高めになるものなのだ!!見栄えが華やかになるぞ!!