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調査再開

 ヒロシは素晴らしい。利益を全額寄付する提案とは。人心把握も上手そうだから営業マネージャーになったらチームで成果が上げられる人材になるだろう。


「ヤマト、ヒメリンの調査ってずっと放ったらかしよね。そろそろ動かない?」


「そうだな。あおい、オレが何もしてなかったと思うか?」


「思う」


「その通り!」


 失念していたのではない。一応友人関係が把握できた。渡邉先生と舞さんは仲良し同級生、所在確認をした相川華さんも存命していて、仲良し同級生候補。13年前のアイドル声優ユニット、フラワーでヒメリンの相方であったゆりさんとは連絡先を交換した。そこで1つの結論を導き出した。


「あおい、ヒメリンは生きている! これは確実」


「何よ、いきなり……理由は?」


「簡単な話だよ。今回のカレコン、ヒメリンの関係者がたくさんいた。そしてヒメリンが建てたプリンセスホールでカレコンは行われ、副賞にはヒメリンを思い出す複製原画。これだけあってもヒメリン関係者は誰も悲しい素振りを見せない 複数の人が共通認識を持ってる、だから組織的に行われた偽装と結論づけられる」


「じゃあ、ミッションコンプリートね!」


「いやまだ、状況証拠だけ。つぎの段階に進もう。生存していることを前提にヒメリンの生存の証言を取ろう!」


「一歩前進させるのね(笑) で何からするの?」


「関係者と仲良くなる。それと会社へアプローチ、この2つかな。関係者と仲良くなればきっと情報が出てくる。こっちにも、ヒメリンの極秘情報があるから、それを餌にするつもり」


「なに? 極秘情報って……」


「生徒会室に残されたヒメリンの資料、ってのがある。生徒会長権限で引き継いだけど、オレの代で少し整理しようと思うんだ。くだらないものや理解不能なものが多すぎるから……会長権限で!」


「では私は……ゆりさんあたり攻めるかな(笑)」


「だな。オレは……ヒメリンの男友達を探してみるよ。ゆりさんがカトレア来たときのボディガード、一人はオンナだった。もう一人はオトコ。ボディガードもヒメリンの関係者だとすると、きっと同級生で仲がいい男子がいたと結論付けた」


 ヤマトは屋上の話はしなかった。死線を乗り越えている男性でカトレア出身。同級生なら恐らく数名、全学年だとしても50名程度しか当時男子は在籍していない。見つけるのは、意外に早いかもしれない。


「調査も再開するけど、たまには2人きりの時間も作ってねっ! ダーリン!」



△△△△△△△△△△△△△△△



 みのりは生徒会室にいる。カトレア祭は終わった。生徒会が次に取り組むのは学校説明会である。だが、みのりが懸念してるのは……レストラン建設の公約の方である。説明会は去年やっているから楽勝、在学中の中井りんさんが手伝ってくれて、好評であった。


「あ、ヤマト。いいところに来た」


「みのりさん、何かご用命ありますか?」


「2つある。1つは学校説明会のこと。ヤマトは有栖川あおいさんと仲良いよね? 手伝ってくれるように頼んでほしいの」


「仰せのままに!」


 この軽口。ヤマトに任せておけば大丈夫そう。


「もう1つは……公約であるレストランのことなんだけど……もし有栖川あおいさんが説明会手伝ってくれるなら、ヤマトはレストランに集中してほしいの」


「仰せのままに!」


 どちらも軽口……本当に大丈夫なのであろうか……レストランについて、動いている様子は、ない。


「で、ヤマト。レストラン開業の進捗は?」


「今この時間に、このヤマトめがやる気になった、という所まで進捗しております!」


 みのりは頭を抱えた。





 次の日、みのりは生徒会室で学校説明会の資料映像を編集している。ふらふらとヤマトが現れた。


「ヤマト、あおいさん聞いてくれた?」


 あれ? ヤマトが誰か連れてきてる……あおいさんだ。


「もう連れてきちゃいました。資料作りから協力したいみたいなので」


「今中先輩、清水です。よろしくお願いします。何か出来ることあったらご協力しますので」


 ヤマトは仕事が早い!


「それとみのりさん、レストランを委託できる給食サービス企業を見つけてきました。これでスタッフ集めは大丈夫そうです。それと、食材は大手飲食チェーン、プラチナダイニングと提携して同じセントラルキッチンで作ったものを提供してくれることになりそうです。あと……レストラン棟を建設するゼネコンも決まりそうです。公約は2年間なので、最初はプレハブ営業。仮店舗で1年営業して、みのりさんが卒業する前の2月末にレストラン棟をオープンさせる予定です、レストラン棟は平屋でいこうと思います」


「なんだ……動いてたんだ。さすが生徒会長!」


「いや、授業はほぼほぼサボって決めていきました。みんな知り合いなので(笑) ヤマトは何者? とか思ってあまり詮索すると、闇の組織に消されますよ(笑)」


 なくはない、みのりは本気で恐怖を感じた。

みなさんいつもありがとう


 PVは変わらずですけどヤマト1年生編、執筆は2月のバレンタインまで来ました。卒業式関連とホワイトデー、春休みのイベントで第一章終了です。85話くらいで終わりそうです。

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