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カトレア祭 開幕!

 いよいよ待望のカトレア祭がスタートした。ヤマトは生徒会長として各所に視察に行かないとならない。まずはカトレア劇場。中井りんさんに挨拶に行く。


「中井さん、おはようございます。本日はよろしくお願いします」


「えーと、桜井くんだっけ、よろしくね。司会は去年のカトレア祭でどんな流れか分かってるから任せて!」


「もう丸投げしますので、どうにでもしちゃってください」


「ところで我が後輩は? あおいちやん」


「クラスでタロニア料理店やるんですが、今そちらの準備だと思います」


「あ、そ。もし会ったら先輩に挨拶くらいしに行きなさいって伝えてね。明日はあの子、ミスコン出るんでしょ?」


「はい。ブレザー部門で男装ですけど(笑)」


「ね、それ後で画像送ってよ。約束!」


 中井さんとまともに話したのはこれが初めて。至って普通の会話であった。彼女は仕事に対してプライドを強く持っているのであろう、あおいに対しては諭すような口調であった。




     …………カトレア祭が始まった…………





 ヤマトはまず、日本文化祭部で開催されているフリーマーケットに顔を出した。日本文化部は茶道華道弓道や何故かゴルフまで、様々な事を行う特殊な部活。部の前身は名門カトレア女学院時代の花嫁修業同好会である。ヤマトも詳細は知らない。


 フリーマーケットでは地元の柳商店街が出店している。日本文化部も様々な手作り商品を販売している。花束や茶道体験、とにかく幅が広い。


「生徒会長の桜井です」


「これはどうも。柳商店街のの理事をしてます富田です。今年もよろしくね!」


 出店は毎年行われていて、その売上げの一部がが日本文化部の活動資金になる。この部は運営にとにかくお金がかかる。必要なのか疑問である。


 次に露天を回る。様々なお店が立ち並ぶ。小さい時にミクに連れてこられた。名物になっているハシマキ、この屋台の前で伊集院さんに抱っこされた記憶がある。


「会長! 一度生徒会室に戻ってください。そんなにサクサク回ると視察するところがなくなってしまうから」


 途中から同行していた生徒会役員の宏太さんと美優に言われて生徒会室に戻った。カトレア祭はチケットがないと校内に入れない。当日都合がついて来る方のために、即時発行チケットを用意している。今年はそれが足らなくなりそうでその用意をしていると、もうお昼を過ぎている。


「宏太さん、美優、オレさ、一度1Aに顔出すよ。ランチはタロニア料理にする」


「ヤマト、私も一緒に行きたい! どんな料理なんだろう……」


 結局3人でタロニア料理店に行くことになった。




△△△△△△△△△△△△△△△△



 

「よろしくお願いしまーす」


 ニーナは楽しい。今日は特別に制服ではなくメイド服。自分でもすごく似合っていると思う。記念写真をお願いされることもあって、まるで有名人になった気がする。メイド服の存在を教えてくれたヤマト様に心から感謝したい。クラスメイトにもたくさん褒められた。リーナは料理で奮闘している、お互いにクラスの一員になっていると感じる。


「ニーナ、かわいいじゃないか!」


「ヤマト様……ありがとうございます」


「タロニア料理店、すごく繁盛してるみたいだね」


「だってタロニア国内ですけどテレビ放送も決まってますし、私達も頑張ってます。当然です!」


「じゃあ、特別に案内してよ。こちら生徒会役員の宏太さんと美優、覚えておいてね」


「それではご主人様に、どうぞこちらへ…………」


 凄い行列が出来ていたがここは生徒会長特権。並ばず優先的に案内される。


 店内のホール担当は迷彩服を着ていて顔も黒く塗っている。森のような作りになっていて、棚には散々取り扱ってきた武器などがある。タロニアを語るには必須だと、ニーナは考えている。


「ご注文はどうなさいますか?」


「タロニアプレートがいいかな」


「私も!」


 3人ともタロニアプレートにしてみた。日本人が食べるには香草が効きすぎているタロニアサラダとそのサラダを食べやすくボイルしてドレッシングをかけたサラダ。オムレツも同じく現地風と日本風の2種類。サラダもオムレツも食べ比べができる。セットで付いているチキンライスは日本風である。


「このサラダ……凄い……」


「食べられなかったら醤油をかけてみて。ボイルサラダは普通に美味しいから」


「ホントだ! この微妙なオムレツはどうしたら?」


「それはこの黄金ソースにケチャップ混ぜると食えるようになる」


 タロニアに行ったときは食べ物に苦労した。そこで編み出した必殺の調味料作戦! これが日本の食の実力である、特に日本の中濃ソースには助けられた。


「美味しい! これならタロニア観光行けるかも!」


「もう少し治安が安定したら行けるかもね。タロニア暫定政府に話せば、タダで行けるよ(笑) タロニアテレビって国民の多くが観てるから、カトレアの制服で訪問したら英雄のように歓待されるよ」


 タロニア観光は高校在学中に実現させたい。日本とタロニア、両国の交流に役立てば…………。



 ヤマト達はその後も精力的にカトレア祭を回った。夕方からはサッカーの親善試合、相手は日吉学園。この試合はもう20年近く行っているらしい。カトレア出身の日本代表もこの試合に本気で臨んだらしい……恥ずかしいコスプレ罰ゲームを回避するために……。



 こうして、1日目が終了した。

みなさんいつもありがとう


 カトレア祭始めちゃいました。校正せずに投稿したので……ごめんなさい。後で変なところは直しておきます。

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