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変化する人間関係

 ヤマトに彼女ができた。まさかのあおい。あんなにプッシュされては……ヤマトは長い人生を生きているが、ここまで追いかけられたのは初めてである。基本的にはモテない人生。追いかけて、そして玉砕、その繰り返し。由美子に面影が被るみのりさんに気持ちは向かっていたが……。


 しかし考えてみれば、由美子の命日にあおいと会おうと思ったのも事実、きっと由美子も天国から応援してくれるだろう。


「ヤマト、ただいまーやっと帰れたよ。もう長くて」


「お帰りなさい、ミク。ご飯作っておいたから食べて」


「あれぇ? どうしたの? 変ね(笑) あー、なんか分かったかも……でも言わないであげるねっ!」


 ミクは洞察力が鋭い。面倒なタイプではないのが救いである。あおいのトラブルは片付いた。これからはカトレア祭と伊集院さんの事故に集中していける。


「ミクは伊集院さんの友人のこととか知ってる?」


「なんで?」


「今度のカトレア祭でミスコンやるんだけどさ。副賞にアイドル育成計画って作品のサイン入り原画を用意したんだけど……高額なんてものじゃない!」


「そりゃそうよ。すごい人気だったし、アイイクの原画なんて出回らわないもん。ヒメリンはサイン魔でたくさんサインしたみたいだけど、売る人少ないって」


 当時はアニメなど全く興味がなかった。ヒメリンが主演していたドラマホというアニメ作品は知っているが、こちらも粗筋しか知らない。要するに高校生になるまでが多忙過ぎた。


「じゃあオレも観てみようかな……」



△△△△△△△△△△△△△△



 最近は4人がバラバラ。あおいは仕事のトラブルがあった様子、ヤマトは生徒会なのだろう。ニカと双子美女はクラスの出し物に忙しい。ヒロシだけ取り残された感がある。


「ヒロシ、暇そうだね」


 ニカがニヤニヤとしながら話しかけてくる。ヒロシの気持ちを察したかのように。


「いうな!」


「1つお願い聞いてもらってもいいかなぁ、暇なら」


「そのお胸が頭を下げるならやってやろう……」


 ニカは本当に巨乳を両手で寄せて下げている……笑いながら。こんな事するキャラだったっけ……


「よしチチは下げたから、指令! 明日からタロニアテレビの取材が入るからしっかり双子美女のサポートをするように」


「なに? テレビ? そんな大きなこと責任者の仕事だろ!」


「残念、私はタロニアテレビの取材を取材する国営テレビのアテンドをするの どうせ会話も通じないから適当にジェスチャーで頑張ってよ」


 凄いことになってきた……。





 次の日本当にタロニアテレビが取材に来た。そして国営テレビも…。。タロニアテレビのアテンドを任されたヒロシは双子姉妹と共に挨拶をしている。常識がイマイチな双子姉妹に任せていると大変なことになりそうだ。


「はじめまして、タロニアテレビのジャックコナーです。今日はよろしくお願いします」


 日本語に違和感がない。それに……見た目は白人、違和感しかない……。


「よろしくお願いします。ナカムラヒロシです」


 話すと穏やかな感じである。リーナは……母国語で話をしているので何を話しているかわからない。タロニア人、嘘ではなさそう……


「ニーナ、とーっても怪しいけど大丈夫そうだね。ジャックさん、2人の知り合い?」


「うん、怪しいけど知り合い」


 タロニアテレビは3人で来ているが日本語を話せるのはジャックだけ。他の人2人は声も発しない。こうしてタロニアテレビの取材が始まった。これが約一ヶ月、カトレア祭の後夜祭が終了まで行われる。


「おー、ニーナ!」


「ジャック ここでは他人のふりよ」


 もう聞こえている。双子もそうだが、本当に死線を超えてきた猛者なのだろうか……のんびりしている。



 次の日はタロニア暫定政府の教育大臣補佐、という肩書の方が来られた。ナントカナントカ、ナートさん。こちらはホンモノのようである。口ひげを生やした恰幅のいい中年男性。身長もあって堂々としている、が、ジャックには弱いみたいである。ナート補佐官からはタロニアの食材の無償提供が約束された。その代わり、全てのレシピを公開することと、日本にタロニア料理店を出店するときの全面協力を依頼された。


「ヒロシ、タロニアとの交渉はどうだった?」


「全て決まってるようで何もしなかったよ」


「馬鹿だな、それが重要なんだ。立ち会い、確認、とても重要な仕事だから、信頼できる人にしか任されないんだよ」


「そういうものか? ニカに頼まれたが……」


「ヒロシ、ワンちゃんあるんじゃないか? あの巨乳にひろしのシンボルが挟まれるチャンスが……グヘグヘ」


「そうかなぁ……グヘグヘ」


 野蛮な笑いをして爆笑している……


「何を挟んで欲しいって…………ヒロシくんっ!」


「ニカ…………挟んで欲しいのは…………正義の心だ!」


 どこまでも苦しい言い訳である。

みなさんいつもありがとう


 久しぶりに評価が入りました! ありがとうございます。低くても励みになります! 現在、執筆が止まってまして……既に出来てる40話を少しずつ消費している感じです。旧作の付け足し、と、再度の校正、これをメインにしてまして。この作品の第一部完結まであと20話程なのでここは書き切りたいと思います。

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