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2人きり

「あれ? 今日はみのりさんだけですか?」


「そうなの。美優が来る予定だったんだけど、家庭の事情で来れなくなったみたい」


「2人きりかぁ、なんか生徒会室でデートしてるみたいですね! 仲良くしましょう!」


 みのりはその言葉にドキリとする。ヤマトの落ち着いた立ち居振る舞い、語りかけるような言葉、男性不信であるみのりにも魅力的に感じる。


「何いってんの、さあさあ早く予算の計画書仕上げて。私は各企業のあいさつ回りのスケジュール調整するから」


「みのりさんって真面目ですよね。僕みたいにフザけた人生を送っていると、みのりさんがとても魅力的に見えるんです。自分には必要なタイプなのかも(笑)」


 ヤマトにからかわれてるのか……メガネをかけるようになってからは男性から声をかけてくることはなかった。きっとそうだ…………


「ヤマトさぁ、私のことバカにしてない? 魅力的とかそういうの、いいからっ」


 みのりはイラッとしてつい怒り口調で対応してしまった。ヤマトは……しゅんとしている。冗談を返せないなんて先輩なのに大人気なかった……。


「ねえ、みのりさん。僕が本気でお付き合いとか申し込んだら、やはり冗談だと思っちゃいますか?」


 ヤマトはかなりしつこい……もしかしたら…………


「誠意が見えれば冗談だとは思わないかもね」


「誠意って…………お金ですか?」


「なわけ……(笑)」


 ヤマトは本気で聞いている様子、その表情がどこか笑える。こんな表情も出来るんだ……。


「そうですよね(笑)。札束で買えるほど安くはないですか(笑)、その笑顔は……」


 ヤマトと笑い合う……ヤマトとの距離が凄く縮まった気がした。もし、ヤマトに迫られたら落ちそう……


「はい、では業務の続きやろ!」



△△△△△△△△△△△△△△△△



 さっきはいい雰囲気だった。メガネをかけているが、外すときっと可愛い。それに……由美子に似ている。話す言葉も仕草も。だからふとした瞬間、ドキッとするのだ。


 あれだけモーションを起こしたので、みのりさんは完全にヤマトを意識している。この3年間で彼女を作ろうと思っている。だが、彼女と呼べる人は1人と決めていて、その候補として最有力は、みのり、である。彼女とまではいかなくても仲良くなりたい。


「みのりさん、予算関係はほぼ終わりました。なにか手伝いましょうか?」


「ヤマト、早過ぎない…………じゃあ、カトレア劇場の時間割と募集要項まとめてくれる? 今年の司会は中井りんさんで行こうと思う。りんさんの卒業式の時に私、約束したの」


(カトレア劇場〜カトレア祭(文化祭)の時に体育館で開催されるステージ。クラスや部活単位で行われるステージの他、有志での参加もできる。劇や音楽だけでなく漫才や落語まで何でもできるが、有志で参加する場合、事前オーディションがある)


 そして司会は代々芸能人に依頼している。今回は声優の中井りんさん、カトレアの卒業生。13年前に声優アイドルを排出して以来、カトレアでは芸能関係者が多く在籍するようになった。特に声優についてはユアプロモーションという事務所に所属することが多い。





「お疲れ様〜」


 2人の時間は終わりを告げた。ちょっぴり残念……でも渡邉先生が差し入れを持って生徒会室に来てくれた。相変わらず可愛いのでそれはそれで善き哉。


「先生、ありがとうございます」


「あれ、1人少ない。3人のハズだったよね?」


「はい、渡邉先生。美優さんが家庭の事情で来てなくて……」


「それは大変ね。何かお手伝いしようか?」


「ありがとうございます」


 渡邉先生はヤマトがまとめている資料に目を移す。


「ヤマトくん、もし宜しければ中井りんさんに司会を依頼するの、私がやってあげようか? 事務所の社長と知り合いだから」


「カトレアで声優やってると大体同じ事務所ですもんね、そりゃご存知ですよね」


「ううん、同級生の旦那さんなの。だから多少の融通も利くけど、何か要望とかある?」


「それでは……可愛いコスプレとかしてほしいです。僕はあまりアニメとか詳しくないですけど、中井りんさんのキャラのコスプレとか……」


「わかった。聞いてみる! でも契約の時はヤマトくんも立ち会って! カトレア祭は生徒会が主催だから、契約するのは生徒会と事務所だから」


 これで面倒な下準備や交渉の手間が省けた。全て丸投げしておこう。しかし渡邉先生は美人である、美少女と言っても差し支えない。


「渡邉先生、旦那さんってどんな方なんですか?」


 いきなり、みのりが渡邉先生に質問をした。


「私の? そーね、とても優しいかな。趣味というか、好きなものが共通だったことで仲良くなって……」


「趣味が共通とか素敵ですねっ! いつ知り合ったんですか?」


「うーん、それは秘密かな(笑)」


 みのりは結婚したいという志向が強いのだろうか、目を輝かせながら聞いている……みのりの行動はとてもキュートにみえた。

みなさんいつもありがとう


 ヤマトの彼女は誰になるのでしょうか……。今作は温泉シーンやサプライズエロはありません(笑)

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