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殲滅のソティス~新米の宇宙艦隊参謀は戦局不利な最前線でいつも大変~  作者: 武田 信頼
SECTION:2 『へいわ』に捧げる戦争神話
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第十八話:新任地



             ※※ 18 ※※



 その足で、軍病院にヒクマ提督とトクノ参謀長のお見舞いに行ったあたしとマナ中佐は、両人がすこぶる元気そうなので胸を()で下ろした。


 さらに、あたしが今回、中尉に昇進し、情報参謀兼副官の辞令が下りたことを知らせると、トクノ参謀長は自分のことのように喜んで、有り難くも〈?〉司令部幕僚としての心得(こころえ)まで教示してくれたのだった。


 その翌日、金筋一本に桜章(さくらしょう)二つ。


 新しい中尉の階級章を付け、参謀飾緒(しょくちょ)を右肩から()ったあたしは、気分一新とした清々(すがすが)しい思いで、宇宙艦隊総司令本部に出頭した。


 しかし、清涼な気分も、言い知れぬ不安に取って代わるのにさほど時間は掛からなかった。


 第九独立分遣艦隊司令部のオフィスがどこを探しても見当たらないのだ。


 外周方面軍管区のオフィスを(たず)ね歩き、果ては一階ロビーのインフォメーション下士官に所在を確かめたものの、結局判らず仕舞(じま)いだった。


 やがて、数時間の奮闘虚しく徒労に終わり、万策尽きてロビーの待合席で途方に暮れていたところを、偶然イリアさんに声をかけられ、理由(わけ)を話すとくすくす笑いながら教えてくれたんだ。


 ……でも、この時点で何かいやーな予感はあったんだよね。


 誰も知らない艦隊名……。


 いすれにしろ、あたしは納得の出来ぬまま、一抹の不安を抱きつつも、とにかく司令部があるという横須賀基地へ向かうべく、機上の人となった。  

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