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あーん

皆さんもあーんにはお気をつけくださいっ

もはやコメディ

 「10は?」


 「小さな火種が出来るくらいですね」


 「…100は?」


 「自動茶の湯沸かし機がまさにそれです」


 「…1,000」


 「そこそこ強力な魔道具が作れますね。

 商業用なら浮遊馬車、戦用なら火炎放射器あたりでしょうか」



 「………1,000,000、は?」


 「この王都一帯が余裕で更地になります」



 「ふぁっ!?」







 えー、間抜けな声を聞かせてしまいすみません。

 麗華です。

 でも仕方ないと思うの…。



 さっきの数値は何かって?





 「……どうしてこんな魔力玉が出来てしまったの…」





 そういうことです。

 更地って何それこわい。




 私は両手ですくうようにして、ビー玉程度の魔力玉を持っている訳なんですが、もう手離してしまいたい。

 私は魔力玉作成機を使いました。

 …なんだか、罪を犯したかのような言い方になってしまいましたね。

 ええ、使いました。

 普通の人なら一瞬で終わる最低出力での作成に、なんと30分以上もハマり、出てきたのがこちらの恐ろしい黒玉です。

 見た目は黒曜石みたい。

 磨かれたみたいにツヤツヤで石独特の重みがあって、一切他の色の混じらない漆黒です。

 どうやら、作成者の髪の色に基づくみたいですね。





 「まさかのまさか、ですね…。

 カグァム嬢の魔力は『10,000,000,000』で百億、ということです。


 魔力は少ない人で50、

 多い人で10,000程が平均となります。

 国で一番魔力の多い、一番目の兄上でさえ40,000の魔力量ですから…

 凄まじいです」



 「ごめんなさい」




 もうなんかごめんなさい。

 黒髪ですみません。

 日本人の皆さん、うっかりこちらに呼ばれたら大変なことになりますよ…?

 百億って、ケタが違うにも程がある。

 あんなにゼロの並んだ数字、目の前で見たのは初めてです。思わず下から、いちじゅうひゃく、って数えちゃいました。

 私はありあまる魔力で、とんでもない代物を作ってしまったようでした。

 これ、もはや何に使うの…対戦用最強じゃないですかやだー!


 この黒玉の価値を知って、怖くなってきました。

 もし、他国にこんな強力な魔力玉の存在がバレたら?

 そんな物が盗まれたら?

 本当に魔力玉が悪用されたら?

 私のせいで、ヴィエラ王国が危なくなるかもしれない…




 「いや、

 謝らないで下さい!

 すみません言い方が悪かったです、とっても素晴らしい事なんですよ。

 カグァム嬢は誇っていいんです!

 貴方はイメージ力次第でなんでもできる、最高の魔法師になれます。

 きっと今まで誰にもできなかったような、夢のある魔法を作ることも可能でしょう」




 「ありがとうございます、ネル様。

 あの、いきなり謝って驚かせてすみません。

 …怖くなって」



 「…怖い?」



 「はい。

 これは…兵器になりえるんですよね。

 他国がどう思うでしょうか?

 情報が漏れて、万が一…盗まれでもしたらって」



 「!」



 「そう、思っちゃったんです…」





 これ以上は言葉が出てこなくて、私はうつむいてしまった。

 ヴィエラ王国の人達がこの魔力玉の事を気軽に言い触らすとも思えないけど、絶対なんてものはない。


 人の口に戸はたてられないのです。

 うちにはこんなすごい魔力玉があるのよ、なんて、うっかり自慢でしゃべっちゃう事だってあるでしょう。

 ここだけの話で、なんて言って。

 でも噂なんてすごい勢いで広まる物ですから、きっといつかは他国にも伝わってしまうと思います。

 その時何が起こるのか…悪い想像がどんどん湧き上がってきます。


 史上最高の魔力玉。

 そんなの、誰だって欲しいでしょう。国の偉い人ならなおさら。

 豊かで大きな国がそんなものまで独占していたら、他国は妬ましくて仕方ないでしょうね…

 はあ、顔から血の気が引いてきました…






 と、頭の上に何かが乗りました。

 チラリと視線を上げると、困ったように笑うネル様の麗しのご尊顔が見えます。

 どうやら、頭に置かれているのは彼の手のようです。

 そのままティアラを避け、私の髪に軽く触れるくらいの所で、優しく撫でてくれています。




 しばらく、私たちは何も喋りませんでした。

 先ほどまでけたたましく響いていた魔法玉製造機の音が無くなったこともあり、部屋はとても静かです。


 静かな空間で、ただただ彼が、私を安心させるように髪をなで続けてくれていました。

 細く長い指が、大きな手のひらが何度も何度も、上から下にすべり落ちるように動く。

 アクセサリーに影響がないようになでてくれるのがとっても紳士的です。

 このなで方なら髪も乱れません。

 ネル様とお揃いの青薔薇の香油がふわりとかおって、少し心を落ち着けてくれました。

 ぽわぽわと、私の周りの気が暖かなピンクになっています。






 …単純ながら、だいぶ気が楽になってきました。


 ネル様、ありがとうございます癒されました。

 頭ナデナデはブスの乙女心にずぎゅん!ときましたよ…!






 ようやく調子を取り戻してきた私に気付いたのか、彼はホッとした表情でゆっくりと手を離しました。

 手を離す時に一房だけ、しゅるりと前髪のすぐそばの髪を指にからめます。

 そのまま指をすべらせると、彼の細い指の間を、私の黒くてクセのある黒髪がつたっていきました。

 白い指と黒髪の対比がまぶしい。

 私の髪がネル様の肌の白さを引き立てているだなんて光栄です…!

 まるで白魚のような手です。

 すっごくキザに思えるけど、彼のような超絶美形さんがすると映画のワンシーンのようにロマンティック。


 ああ、名残惜しいです…

 また今度改めて頼んだら、撫でてくれるかな…。





 そんなことを考えていると、ネル様は黒髪から抜けたその白い指で、私の持っていた漆黒の魔力玉を持ちました。

 一切の光を拒絶するような黒の玉。

 日の光に当ててみても、表面に虹彩が入ることもありません。





 「普通は、自分に魔力が多かったことを喜ぶべき所でしょうに、私の妻は本当に規格外ですね。

 この国の心配をして下さっていたのですか?

 以前も言いましたが、貴方はとても聡明な女性です。

 だからこそ、他の人が考えないところまで気がついてしまって悩んでしまうのでしょうね。

 少々、心配ですよ?

 …私もこの数値を見た時に、まず魔力玉の存在をどうしようかと考えていました…」



 「う。

 私が聡明かどうかは置いておいて…、やっぱり、そうですよね。

 これは良くも悪くも、話題のタネになりそうですもん。

 魔力玉、どうなさるんですか?

 おおやけに公開するのでしょうか、それとも秘匿されますか?」



 「そうですねぇ…」




 うーん、とネル様は美しい眉をしかめて考えこんでいます。

 そんな姿も美麗ですね。

 ここ2日でたくさん貴方のお顔を見てますが、やっぱりうっとりしちゃいます。

 もう『麗華』という名前をあなたにこそ差し上げたい。

 …すみません言い過ぎました、両親がつけてくれた名前なので将来背負っていきますとも。ブスには重ーーい十字架ですけれどね!



 バカなことを脳内妄想していたら、ネル様がこちらを見ていました。


 えっ気持ち悪い顔でもしてましたか。

 それで吐き気を催したのならひたすら申し訳無いんですが!

 いや、吐く姿すら美しいかもはしれないですけど。もしそうだったらすごいですね。

 彼は私をじっと見つめると、小さく頭を振った。サラサラの乳白の髪が揺れて、オパールのようなきらめきが目にまぶしい。

 ためらうように桜色の唇を震わせ、申し訳なさそうに私に告げます。




 「…カグァム嬢。

 長い時間がんばって魔力玉を作って貰ったのに、大変申し訳ないと思っています。

 だけど、これが最善かと思います。

 どうか、私の意見を聞いていただけますか?」



 「あ、はいっ!

 これ、という解決策が見つかったのですか?」



 「はい。

 作り出してしまったものは、再び元の場所に戻るのが一番だと考えました」



 「えっ」





 そう言って、彼は魔力玉を私の口元に持って来ました。


 こ、これはーーー






 恋人イベントの王道、あーーん!

 ではありませんかーーーー!





 うそ、私の初めてのあーんは自分の魔力で作った魔力玉ですか!?

 未知の領域すぎる!




 すんごい炭みたいな黒なんですけど、どんな味がするの!?

 ビー玉みたいに大きいけど、舐めるの、噛むの?それ以前にこれは溶けるの?

 重さ石みたいだったし絶対に硬いと思うんです!



 そして丸呑みは勘弁して下さい、デブの脂肪付きまくったノドにこんなの入れたらしんでしまうー!




 そうして、あーんされたものの動けず顔を引きつらせて固まっていると、彼が小首をかしげた。

 超絶かわいい!

 って、違う!





 「…カグァム嬢?」




 「ーーーッはっ!

 …ああ、失礼しました、いきなりだったのでビックリしてしまって。

 気になさらないで下さい。


 あの、魔力玉は魔力回復の効果があるんですよね?

 せっかくなので…私の初めての、魔力玉は、他の誰でもないネル様に食べて欲しいです…」



 「えっ」






 ネル様の背景が薔薇色に染まった。

 チョロイn…ごほっ



 なんだか彼の顔は赤くなったり青くなったり忙しいけど、今のうちに少々強気にいってみましょう。

 彼なら魔力玉の食べ方(?)も知っているはずです、今回はおまかせしましょう。


 指でつままれたままの魔力玉を今度はこちらに取り戻します。

 そして私の太くて黒くて短い、形のよくない指でつまんで(落ち込みます…)いざ!

 彼に『あーーん!』をするのです!

 照れるな、私!

 ブスは度胸です!






 「ネル様。あーーーん!」





 あーーーーーーん!








 …………。








 ……食べて、くれません。





 桜色の唇は葛藤するように薄く開いたり、閉じたりを繰り返しているのですが、どうにも迷っていらっしゃるようです。

 顔色もだんだんと本格的に青ざめてきました…大丈夫、でしょうか?

 いや、青紫色ですちょっとマズイかもしれません。さっきは食べてくれそうな雰囲気に感じたんだけどなぁ…

 もしや、魔力玉はとてもまずくて、彼もキライなのでは。


 なのにそれを食べることを強要している(ように見えるかもしれない)私。

 か、彼の優しさにつけこんだイジメじゃないですかーーー!

 駄目ですやめます、これは駄目なやつです。

 今すぐやめますーーーー!





 「……ッごめんなさ、今すぐやめまッ」



 「カグァム嬢ッ!!!」



 「はいいぃ!?」





 すみませんでしたーーーーー!

 き、嫌いにならないで下さいやめますので冗談ですので…!

 あなたに嫌われたら私、もうショックで、灰になる自信があります。

 だって大好きなんですもの…


 

 泣くのをぐぐっとこらえる。

 とっても悲しい気持ちになってきましたけど、ここで私が泣くのは卑怯なのです…

 彼にちゃんと謝らなくてはなりません。

 ネル様、ごめんなさーーーー

 




 「今まで、幸せな時間を、ありがとうございました…

 貴方にあって愛しあえて、同じ時間を過ごせて…私は本当に恵まれた男でした…ッ!」



 「どうしたんですかーーー!?」





 何ですか、その絶望的な戦地におもむく兵士のような告白は!?予想外です。

 いえ、言われた言葉の内容は嬉しいですけれども、状況がおかしいだけに素直に喜べませんー!

 なぜ、今。

 このタイミングで?




 …………。





 魔力玉のせいですよね分かります。

 これが貴方をそうさせるんですねすみません。

 よっぽどお嫌いだったんですね!


 ネル様の発言が危ない感じになってきたので、必死であーんの手を引こうとしますが、手首を彼につかまれていて引っ込められません…

 ふんわり掴まれてて全然痛くないのに、びくともしない。なんだこれとっても困ります。

 思い切り力を込めて腕を動かそうとしても1cmだって動いてない。

 紳士すごいこわい!

 彼は青ざめた顔から一転、天使のような穏やかな微笑みを浮かべてこちらを見ています。

 ゆるく弧をえがく唇、赤く上気した頬、優しくこちらを見つめる瞳。

 覚悟の決まった者の顔とでも言いましょうか…このタイミングでそれはヤメテ!不安になります!


 告白は止まらない。





 「私はこれから、貴方を一生愛していくともう心に決めていました。

 一週間後など待たなくても、私の心は貴方でいっぱいなのです。

 ふふふ、本当に幸せです。

 笑った顔、泣いた顔、私を呼ぶ声に愛の言葉、貴方のすべてが私をこんなに幸せにしてくれる!

 私の女神。

 たとえ命ここで尽きようとも、そんな貴方にあーんしてもらえるのならそれは素敵な人生だった」




 「待ってストップ止めて!

 まるで死んでしまう様に聞こえるのですが…!?」




 「ええ、人は自分の魔力以上の魔力を補給してしまうと負担から内蔵が飛び散ってしにます」




 「やめてーーーーー!!

 生きてーーーーー!!」





 もうこれはいけない。

 グダグダ会話してる場合じゃない。

 ネル様の目はすでに遠くを見ていますこれやばいやつだあーーー!




 私は今だかつてない身体能力を発揮し、ネル様が食べやすいよう少し上に上げていた腕の、その先に顔をねじ込みました。

 ジャンプの負荷にみじかい脚が悲鳴をあげますが、知ったことではありません。手は掴まれたままだったのだし、仕方ない!





 大きな口で魔力玉を指ごとガブリ!といきました!







 指いたーーーい!

 皆さん。初めての魔力玉は、血の味がしました…




 魔力玉は口の中に入ると、少し口内に残ったあと、スゥっと染み渡るように消えてしまいました。



 ああ、余計なこと考えてネル様にあーんなんてせずに、最初から私が食べておけばよかった…なんてことない味と食感じゃないか。

 なんてあっけない。

 そうしたらこんなに心臓に悪い思いをすることも、指を噛むことも、足腰痛めることも無かったのに…。

 血の味以外は特に何も感じられなかったので、魔力玉は無味無臭なのかと思います。

 なおさら、最初に食べておけばよかった。

 後悔先に立たず、ですね。




 ネル様は呆然としたあと、崩れ落ちた。




 「私の『あーん!』が!!!」



 「問題はそれなのですか!?」






 おそらくだけど、愛が!重い!(のか?経験したことないから分からないけど…)



 私はちょっと頭が痛くなりました。

 ネル様が私を大切にしてくれて、その、愛してくれるのはとても嬉しいことです。

 だけどこれはちょっとどうかと。

 彼も、王宮のブサイクさんにいじめられてたのだとしたら愛に飢えているのは分かるのですが、そこまでしないで下さい。

 私はまだ、貴方といっぱい生きたいですよ?

 もしこちらの女神様が許してくれるのなら、2人で結婚して、子どもも作って、年老いるまでいっぱいいっぱい思い出欲しいです。

 こんな事で死なれちゃ、ヤ、なんです。

 死なないで!

 えっと、こんな時に使えるあのセリフ!





 「生きて。あなたは、美しい」



 「…ッカグァム、嬢…!」




 「『あーん』なんて、これからいっぱいする機会がありますから。

 そんなに死に急がないで下さい、ネル様!

 私はあなたと、もっと一緒にいたいのに…

 もう、そんな事情があるなら断わって下さいよ!怖かったじゃないですか…!」




 今更になって、ポロポロと涙が溢れてくる。

 ここで流す涙は、セーフ、ですよね…?

 やっと見つけた最愛の人を、2日で亡くすかもしれないなんて、どんな悲劇ですか。そんな脚本書く作者がいるなら殴ってやりたいです。

 物語はやっぱり、末長く幸せに暮らしましたってハッピーエンドが最高なんですから。

 ネル様が焦ったようにハンカチで涙を拭いてくれます。

 ひとしずくひとしずく、ハンカチを瞬く間に濡らして、それでも、涙は止まりません。…だって、本当に怖かったの。




 小さく、ネル様が「ごめんなさい」って呟やいたのが聞こえました。





 そして目の前が真っ白に染まります。

 これは私にとっての幸せの色、あなたの色。

 純白の貴族服。

 空色の瞳によく似合う素敵な色。

 そして彼が、ほとんど魔力を持たない証の色。


 

 もっと彼のことをよく知っていきたいな。

 そうしたら、今回みたいに、無知で彼を危険にさらすことなんてきっと無かったのに。

 私だって悪い。

 彼の魔力が少ないことは知っていたはずなんだから、もっと気をつけて発言するべきでしたね。

 私が魔力玉を食べたくないからって、ちょっといじわるしちゃいましたし。

 今回はお互い様っていうことに…しましょうか。

 命をかけたのは早々許せそうにないですが。

 もう、絶対にネル様には長生きしてもらうんですから!

 彼のぬくもりに包まれて、ようやく涙が止まってきました、





 「ネル様」



 「…はい」



 「もう、そんな叱られた子どもみたいな声出さないで下さい。

 何も言えなくなるじゃないですか…。」



 「すみません」



 「許しません」



 「ッ!?」



 「だから、長生きして下さいね」





 絶対ですよ、とささやいて、私はまた彼の胸に顔をうずめました。

 そのままぐりぐりしてやります、ええい、ブスにぐりぐりされる刑!です!くらえーーっ

 ぐりぐりぐり




 ネル様はしばらく固まっていましたが、こほんと小さく咳払いをして、抱きしめた腕に優しく力を込めてくれました。

 彼にこうして強めに抱きしめられるのが大好きです、とっても安心する。

 ぴっとりと身体が密着しています。

 彼の胸からは、トクトク、と早めの心臓の音が聞こえてくる。

 ああ生きてるなぁってホッとしますね。

 まさかあーんで人を殺すかもしれない日が来るだなんて、想像もできませんでした。

 すんっ、と鼻をすすります。

 王子様の服に鼻水なんてつけたら大変ですもの。





 「カグァム嬢」



 「…はい」



 「長生きします、絶対」



 「はい」



 「貴方も、その、一緒に…」



 「ネル様と同じだけ、長生きします。

 だから、死んじゃったりしたら、ヤ、ですよ…?」



 「!

 …はい!一緒に長生きしましょうね!」






 絶対にね、なんて声を揃えて言って笑って。


 見つめあったあと、足りないとばかりに2人で抱きしめあった。

 私は彼の胸に、彼は私のおでこに頬をよせて。

 もっともっと、近くにって。

 強く、強くーーー。



 


読んで下さってありがとうございました!

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