表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

二.君との淡いやり取り

 練習試合から一週間が経った。

 莉子にLINEを送ろうか悩み、この前終わったばかりだからなと思い辞めてしまう。


 学校帰り、いつもの道で自転車を漕いでいると少し前に葵先輩が見えた。自転車のギアを上げ、スピードを上げ追いついた。

「あっ、れんれんじゃん。お疲れー。」

 そう先輩からは“れんれん”と呼ばれている。理由は分からない。

「お疲れさまです。」

「れんれんにずっと聞きたかったんだけどさ、結局莉子ちゃん?だっけ、その子とどうなの?」

「あ、この前LINE送ってもらった日に色々話して終わって、そこからはまだ何も。」

 そう言うと、ちょうど信号が赤になった。スマホを取り出し、トーク履歴を見せた。

「結構良い感じじゃん。なんか推しの話するってれんれんっぽいね。」

 そう言って先輩は笑っていた。

「まあでも結構良い感じだからどんどん攻めてこ!」

「でも、LINE送りすぎたら嫌われたりしないですかね?」

 うーん、と言い、首を傾げた。

「でもそれは人によるかも。別に嫌いじゃない人からならどんだけ送られてきてもそんなこと思わないんじゃない?」

「ほんとですか?」

「多分莉子ちゃんは、自分のことが好きってなんとなく気づいてると思うんだけど、自分のことを好きでいてくれる人を嫌いになるなんてあんまないんじゃない?」

「確かに、そうかもですね。」

「だから、今日は帰ったらLINE送ってみて。」

 そう言って俺の背中をドンと押した。少しやる気が湧いたような気がする。

「はい、分かりました。じゃあ早く帰りましょう。」

 うん、そう葵先輩は言い、2人で爆速で家に帰った。


 家に着くと、まだ誰も帰ってきていなかった。お母さんとお父さんは仕事で、一つ年下の中一の妹はどうせ友達とぐだくだと話しているんだろう。

 クーラーを付け、トーク画面を開き送る内容を考えた。この好きな人を想う、この時間が何よりも幸せだなと感じた。

 “お疲れ様”と送るか、“こんにちは”と送るか、それとも違う文章で始めるのかが分からない。

 だけどさすがに“こんにちは”はどうかと思い、“お疲れ様”を送ることにした。

 (蓮:お疲れ様ー!)

 送信ボタンを押した後、なぜか顔がニヤけてしまう。

 

 10分程経ったが返信はまだ返ってこなかった。

 テスト期間なのかもしれないし、まだ学校が終わってないかもしれない、もしかしたら今日は部活の日なのかもしれない。色々な聞きたいことが増えてきた。

 20時になり、そろそろ宿題をしようと思いながらもYouTubeを見ていた時に通知がなった。

 …莉子だった。

(莉子:お疲れ様ー。返信遅くなってごめんね。莉子、今日部活でさ。)

(蓮:そうだったんだ、お疲れ様!いつも何曜日が部活なの?)

 聞きたかったことを聞いてみることにした。

(莉子:月曜日と水曜日と金曜日と土曜日と日曜日!日曜日は不定期だけどね。逆に蓮君とこはどうなの?)

 やっぱり君付けで呼ばれるのはもどかしい。

(蓮:こっちは逆に火曜日と木曜日と土曜日と日曜日、かな。)

(莉子:じゃあほぼ真逆なんだね笑笑)

(蓮:ね笑笑。聞いて大丈夫だったらなんだけど、ちなみに家とかってどこなの?)

 送り終わった後、少しだけ不安になる。家の場所とか聞いてきもいって思われないか。

(莉子:莉子は、青堀駅。そこから歩いてい家に帰る感じ。確か、蓮君の学校の最寄り駅って横田駅だったよね?だからそこの近く?)

(蓮:うん、まあ。その隣の東横田駅。いつも学校から自転車で。)

(莉子:あ、そうなんだ。てか、蓮君たちの学校って先輩とめっちゃ仲良いの?この前の練習試合でもめっちゃ話してたし。)

 すごくLINEが弾んでる。お互い聞きたいことが聞けてる気がして嬉しい。違う学校だからこそ出来ることなんだなと改めて思う。

(蓮:うん。同じ学年の女子が、中3の女子の先輩たちと繋げてくれて、そこから仲良くなったって感じ。でも男子の先輩たちとは全く仲良くないんだけどね笑)

(莉子:そんな感じなんだ。莉子のとこはまあまあって感じかな。男子の先輩とか、同じ学年の男子とはあんまり喋んないんだ。)

(蓮:あ、そうなんだ。場所によって色々なんだねー。テストとかっていつぐらいー?)

 葵先輩から言われた、勉強会に誘ってみることにする。

(莉子:私は2週間くらい前に終わったよー。蓮君は?)

(蓮:俺のところはもうちょっと先ー。最近全然分かんなくてさー、莉子っていつもどれくらいなの?)

(莉子:大体、80点から90点の間かなー。)

 え、賢すぎる。

(蓮:めっちゃ賢い。全然最近分からないからさ、今度教えてよ。)

(莉子:私で良ければ全然良いよ!)

 誘えた!しかもOK。嬉しすぎて走りたくなる。

(蓮:ほんと!)

(莉子:うん、また空いてる日とかLINE送るね。)

(蓮:分かった!ありがとう。)

(莉子:はーい。)

 そうして今日のLINEのやりとりは終わった。こんなにも会いたい、とか好き、とかLINEしたい、って気持ちになるこの気持ちがガチ恋かもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ