絶望の鎖を切り離して
今回は短めです
「久しぶりィ太郎左衛門」
「お久し振りです太郎左衛門さん」
「嘘ォ」
「まさかこんな感じで再会するなんてね」
「小頭この人達は?」
「え~と世話になった人達の京と夏美さん、京は訓練した人の娘で夏美さんは確か…師匠に仕えてたんだっけ?」
「そうです、その通り」
「いやそんな事やってる場合じゃなくて」
「これの事でしょ?」
「京…大丈夫か?」
「何が?」
「何か…悲しみを抑えてるようで」
「いつまでも子供だと思わないでもう二十だよ」
「……ならいいけど、じゃあ何があったんだ?」
「私達もわからない、夜ご飯に使う山菜を取りに行ってたら…もう」
「何か目撃した?」
「丸が誰かと戦ってた……そして丸が死んだ」
「そいつは!どんな奴だった!右頬に傷があったか!」
「特徴は特に…強いて言うなら右目がなかった気がする」
「そうか…」
「まず何で太郎左衛門さんはここに?」
「師匠…如月義真が死んだ、それを丸ノ助さんに伝えにきた」
「馬鹿言わないで、あんな馬鹿力で馬鹿みたいに良い頭脳もってる奴が死ぬわけないでしょ」
「それが本当に死んだ、有馬守貫と言う新時代の最強を名乗る男に殺された、もしかしたらと思ったが別人らしい」
「でも年取ったとら言え相手は丸だよ」
「それでも丸ノ助さんは殺された…相手は相当格上だ」
「…待ってじゃあ田中村は?」
「ここに来る前に寄った時は大丈夫だった」
「何でここだけ?」
「恐らく村荒らしは田郷村を計画的に荒らしてない、その場のノリの可能性がある、じゃなきゃ田中村を襲わないはずがない」
「愉快犯…ってこと?」
「恐らく…兎に角もうここに村荒らしはいない、右目がない男その男に気を付けるべきだ、この事はまず信長様に伝えておこう、二人は足軽屋敷で保護しよう」
「寅七二人を頼む」
「ハッ」
この後許可をもらい二人は新たな家に住むまで仮家と言う形で住んでいく事になった
馬鹿みたいに忙しかった日々はひとまず落着した
だが…
信長は包囲網に悩まされていた
第一次信長包囲網、機内の大名の朝倉、三好、六角、そして宗教勢力の本願寺の大同盟である
八月信長は三好を討つ為挙兵した……が
「おぉ顕如様」
「 皆ァ信長がァ三好をォ討つらしいでェ」
「あの信長めッ」
「そうやな、信長ウザいなァ……じゃっどうするゥ?」
「私達が力を合わせて信長を討ちましょう」
「そうやそうやその通りや、ええか進めば極楽退けば無間地獄やァ、力合わせて信長殺すぞッッッッッ」
「おォォォ」
近隣で軍事行動に脅威?を感じた石山本願寺が信長に対して挙兵した、そして浅井、朝倉も侵攻を開始した
そして信長はすぐ帰還したその結果浅井朝倉は延暦寺へ籠った
織田方は延暦寺に対して「自分達につくなら神社などを直す、それができないなら中立の立場でいてほしい、だが朝倉につくなら焼き討ちにする」とそしてその提案を延暦寺は無視した
「殿…もう早期決戦しかないと」
「あァそうする」
だがこの戦は長引く事が確定した、そして各地では…
「六角様やるのですね」
「あァ信長を殺す」
六角挙兵
「我らが信長を倒す!」
「オォォォ!!」
一向宗挙兵
戦局は悪化した
一向一揆により信長の弟切腹
その後戦は泥沼化し…講和へと進んで行った
丁度その頃
「今日もいい天気だな」
「やッ久しぶり」
バンッ
「有馬」
「そんなに怒らないでくれよ、それに俺は今日は雑談しにきただけだよ~」
「黙れッ死ねッ」
「フフ」
「お前は一体何がしたい?」
「俺と俺の大切な人だけが幸せでいる世界、それ以外は皆不幸な世界だよ」
「はァ」
「いい世界だろ?」
「なぜ不幸を作る」
「不幸があるから幸せを実感するものさ、だから不幸を作る、太郎左衛門俺は君をまだ殺さない、使えるだけ使ってから殺すよ」
「じゃあこちらも質問だ、君の目から僕はどう映ってる?」
「どういう事だ」
「君の目は他と違うまるで特殊な力があるように」
「…何故わかった?」
「昔から俺は勘が良いんだよ」
「紫そう言えば良いか?」
「ほう…何か懐かしい感覚だ、何処かであったことあるような…人に色がいや…光が見えるのか?」
「!」
「動揺したね…まァ僕自身何故当てられたかわからんが…あ!時間だじゃあね」
「待てッ」
バッ
「あの野郎逃げ足だけは速い」
その次の日講和が成立した
でもまだ全ては終わっていない、これから来る更なる混沌は日本を変える