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天下の光 御家存続平見足軽伝  作者: 水岡東聖
それでも今日も華は咲く
14/16

新時代の最強


(この男が有馬…守貫ッ)


「じゃあ自己紹介も終わったし最強、君を殺す」



太郎左衛門がここに来る前



「…弱いな、今の奴らはこんなものか」

「違いますよ、師匠が強いだけです」

「そうなのか?藤右衛門」

「はいッ、間違いなく」


(バカ強いのにあの訓練伍を突破したあの太郎左衛門って人と吉太郎って人ももうここまで来ると異常者だろ)


「藤右衛門気をつけ…」


ザシュザシュ


「ガハッ」

「藤右衛門ッ!」

「いやァまさかこんな所にいたなんて」

「お前ら何もんだ」

「こいつらは俺の仲間、春、治明(はるあき)金郎(きんろう)、そしてこんにちは俺の名前は有馬守貫です、以後お見知りおきを…てこれから殺すから意味ないか」

「何だ?一体何しに来た」

「俺はね使命が目的がある、強くなるって言う、ただァ記憶喪失だから何で強くなりたいかってわからないけど、まァ記憶を失う前に強くなりたい理由があったんでしょ」

「そうか」


ブンッ


(消えた?)


「お前マジで何もんだ?何で俺の攻撃を防げた」

「凄い、でもそんなんじゃ俺は倒せない」

「でも仲間はどうだ」

「!」


ボトッ ボトッ


「一人は殺れなかったがまァいい二人を殺ったからな」

「治明体力温存、その辺にいて」

「あ、あァわかった」

「春、金郎、俺の仲間で最後までいてくれて本当にありがとう、安心して逝ってくれ……なァに南無阿弥陀仏唱えてりゃ天国に逝ける、戦いの後数百回、数千回でもでも唱えてやる、今まで本当にありがとう」


(ますますわからん、ただわかるのはコイツのこの言葉は本心だって事だ、何故か知らんが伝わってきた)


「じゃあ最強、君には死んでもらう、その命さっさと終わらせてあげるよ、僕はその頂に新たに立たせてもらう、じゃッ」

「!」


カンッ


(薙刀だと今の時代に、今は大体女が使う武器だそれに戦場なんかで使ったら味方にあたる、もしやコイツはあたるとかって言う事の心配をしてないのか?)


「ハハッ薙刀は慣れないよねェ、俺は自分の仲間以外の人間は、全員虫以下だと思ってるんだよ、だから使えるんだよ」


カンッカンカン


「糞がッ」

「ハハッ」


ブンッ


カキンッ


「回転で薙刀の攻撃を防いだのか、いいねェ流石最強だ、こんなに楽しい戦いは初めてだよッ、だァかァらァ」


ブンッ


「もっと楽しませてくれよ」

「あァ楽しませてやらァ」


ザシュッ


「傷かァ、久しぶりについたなァ、最高だッ」


カンッ ザシュッ カンカンカンッ


(糞ッ、腕に傷を…しょうがない)


ダッ


「うん?」

「藤右衛門、薙刀貰うぞ…今までありがとな、必ず敵を取る」

「あァ使うんだ薙刀、いいねェもっと楽しくなりそうだ」

「フン゛ッ」


ガンッ


「ハハッ」


ガンッガン


ザシュッ


「ウッ」


ボタボタ


「やっぱ慣れてないね、そりゃ久しぶりだからかな、さァ終わり…」

「…!太郎左衛門」



そして今に至る



「まァ君も殺したいけどしょうがない、治明そいつは君に任せた」

「…わかった」


(有馬守貫、わからんがコイツはここで殺さないといけないのが感覚的に感じる)


「ウォォ」


カンッ


「おっとここは通せない、守貫の命令だからね」

「糞がッ」


ガンッガンガンガン


「今さっきより攻撃が重い怒ってるのかい?」

「怒ってるに決まってるだろッ大切な弟子を殺されたんだからなァ」



藤右衛門あいつも、もしかしたら太郎左衛門に並ぶ逸材だったかもな……今でも思い出す


「お願いします、この俺を弟子にして下さい、先生ッ」

「ん?お前誰だ、織田の人間でもないどこのもんだ」

「田郷村のもんです」

「まず何で俺はお前に対して訓練させなければならない」

「強くなりたいんですッお願いしますッ」

「ダメ」


それでも毎日、毎日あいつはやってきては弟子にしてくれと頼んで来た、そしてそれを断るそんな事が日常になっていった


ある日田郷村へ行く機会があった、その日の事である


ドコッ ボコッ


「ん?喧嘩か」


ドゴッ


「…あれは藤右衛門か」

「おい弱虫糞野郎、何でお前は生きてるんだよ」

「そうだ死ねッ死ねッ」


(藤右衛門はもう動けない、助けるか)


「ハァハァ」


ドゴッ


「!」

「と、藤右衛門が殴りやがった」

「テメェ舐めやがって」


ボコッボコッ


「俺は…ハァ生きないといけないんだ…ハァ俺は殺された母ちゃんと兄ちゃんの分まで生きるんだ」

「黙りやがれッ」


ドゴッ


「病気の父ちゃんを…大切な妹を弟を守らないといけないんだッ、こんな所で負けてるようじゃ家族を守れないッ、負゛け゛な゛い゛ぞ……俺はッ」


ボコッ


俺はその場から動けなかった、ボロボロでも戦うその目に俺は惹かれていた


その後藤右衛門はクソガキ共に勝った


ダダダッ


「藤右衛門!もう大丈夫だ」

「せ…んせい…」

「すまないもうこうなっているのにずっと助けなくてすまなかった」

「見て…た…でしょ…俺強…いから…弟子…に……してくだ…さい」

「あァ藤右衛門、お前は今日から俺の弟子だ」

「ハハッ…嬉しいな…幸せ…だな…あいつらにも…勝てて…弟子にも…なれて…幸せもんだなァ…俺は」


(藤右衛門はよくやった家族の為に)


カンッ


(俺は親に虐待されていたから親への愛を知らない、親の虐待止める為俺は暴れていた、それが酒に酔うたびに暴れる理由になってしまった、そんな俺にとって弟子達は子供のような存在であった)


ガンッガンガン


「お前の思う虫のような命を奪った罪だッ、俺はお前を討つ」

「いいねェ来いッ最強!」


ガンッガンッ


「見せてやるよ若造、これが頂に立った者の力だッ」


ガンッ ザシュッ ザシュッ


「ハハッ」


(怯むどころか楽しんでやがるぞ、この男)


ブンッ ガンガンガンガンガン


ガンッ


ザシュッ


ザシュッ


「そろそろ終わりにしようか、最強」


ダッ


ダッ


「ウオォォォォォォォ」

「ハハハ」


(これでトドメだ首を切るッ)





バキッ


「!」


グサッ



「…ガハッ」





「……ハァハァいやァ柄が折れてなきゃ多分負けてたよ、握力が強すぎて柄が折れたみたいだね、こんなに死ぬと思ったのは初めてだ…でもね」


グサッ


「新たな時代が選んだのは、俺だったみたいだ、さよなら元最強…これからの頂にたち続けるのはこの……俺だッ」






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