戦う理由
初めまして。では第一話お楽しみください
見てくれている方へ、少し修正を加えました、今後2話以降も修正を加えるかもしれません、一話を見てくれた人も少しですが修正された一話をお楽しみ下さい
人生とは一体何がおきるかわからない、ましてや先の見えない戦乱の世では…
パチッ
「はい王手俺の勝ち」
「おい太郎左衛門、お前少しゃぁ手加減しろよ」
「手加減してやって上げてるんだよ、吉太郎」
「あープッツーンきたテメェやるんか、あ?死にたいんか」
「やって見ろよプッツーン短気くん」
「よしブッ殺す」
「おめぇらぁ、何やっとんじゃ殿がもう城を飛びたしたぞ」
「すんません小頭、……というかそれよりもさすが信長様だ何かもう城から出てるよ」
「そう言えばおい、太郎左衛門おめぇマジで信長様が今川の野郎に勝てると思うのか」
「知らんただまあ多分勝つと思う」
「おめえマジで俺が死んだら呪い殺すからな」
「はいはいじゃ行くか」
そして二人の足軽と一人の小頭が部屋を出た
そのたった数時間後
信長いや大うつけ〔大バカ野郎の意味〕が海道一の弓取りと呼ばれた今川義元と言う男を討ち取った。
一応これがどれだけすごいかわからない人も居ると思うのでわからない人向けに対戦型ゲーム風に言うと、レベル90かつSSRの最強武器も持っている上級者がレベル10のSSR武器も持っていない駆け出し野郎に負ける位えげつない事である。
衝撃である、この事は尾張〔今の愛知、信長の領地〕いや日本すらを震撼させた。
言ってはいないが多分皆こんな感じに思っただろう
「え、嘘あの大うつけがマジウケる。いやウケてる場合じゃないヤベェぞこれ」
こう思う正直、太郎左衛門もビビってた
(ついこの間まで弟と家督〔家のトップの権利〕の関係で戦ってたのに)
「な、何か勝ったな太郎左衛門」
「俺も衝撃そりゃ光は凄かったけど」
彼の言う光とは彼の家に代々伝わる能力である。
人には生きている限り光がある。
生きている証みたいな物である、たまにとんでもない位光輝く人がいる、この状態の光の時人は運が最高の状態になる。
あの源頼朝や足利尊氏も代々伝わる本によればこの状態だったらしい。
「さぁ帰るか…どうした太郎左衛門」
「…ん?あぁいやもう一年位かって思ったんだ、あれから」
「あぁそんなに経つのか」
「うん、一年かぁ」
彼の住んでいた村は一条村と言う。
彼はある足軽の家の出だったが3歳の頃母が家を出ていった、父も酒飲みの糞野郎でそれを見かねた祖父が太郎左衛門と共に逃げこの村へ来た。
吉太郎はこの村で出会った仲である。
そして彼には嫁がいて産まれてくる子もいた
「行って来ます」
「頑張って」
「うん雪も無理すんなよな、もう子が生まれそうなんだから」
「大丈夫だよ、この子の為に生きて帰って来てね」
「大丈夫仕えてる殿は無名だからそんな死ぬなんてないと思うよ」
「フフッ行ってらっしゃい」
数時間後
「ほらやっぱ死ななかったよ、そんな凄い戦じゃなかったし、あぁ腹減ったぁ」
トコトコ
「…!は?何だよこれ」
そこにいつもの村は無かった、あるのは荒らされ血まみれの村だった
「何があった、何だこれ…ダメだ全員」
戦で負けた負け兵が腹いせに村を襲ったのだろうか
村人の無残にも殺され、女は強姦され散々弄んで殺されている
正に地獄絵図と言う言葉のような状態だ
(雪ッ雪も、もしかして死…いや逃げてくれてる、大丈夫だ早く…早く雪の所へ)
そして彼は走った無我夢中に我が家へと
「おい…おい!雪っ!」
いないでくれと太郎左衛門は思った、いなかったら生きてる可能性があったから…
でもそこにあるのは血まみれの我が家と願ってももう二度と帰って来ない二人の命……
叫んでも、叫んでもその声を書き消すように残酷な静寂がこの家を包んだ。
気づいたら脇座にある刀に手を伸ばしていた
「ハァハァ…雪、俺もそっち逝くわ待っててくれ」
その刀身は首に当たっていた、その時である
「おい!うつけ何やってんだ」
「吉太郎居たのか…………分かるだろ死ぬんだよ今ここで」
「この大うつけが、阿呆がテメェは本当にうつけだな!」
「もういいだろ…帰る場所も…雪も産まれてくる子供も全部無くなったんだ、もう生きる意味もない、俺に対して生きてて欲しい何て思う人も居ない、俺は孤独のままで最後まで人殺し何てしたくない、だからここで死ぬ」
パチンッ
吉太郎は彼に対して初めてぶった
今まで12年位の仲で喧嘩は何回もしてきたがお互い一度もぶった事は無かった。
「大うつけが12年だ12年も一緒に居たんだ、散々喧嘩したけどよぉお前に対して生きてて欲しく無いなんて思ったこ事は一度もねぇ。神にも誓う、俺が今この場に生きてて欲しいって言ってるんだ、お前は俺の為に生きるのか生きないかハッキリ言えっ」
「でも俺は…」
「生きるのか生きないのかさっさと言えそれ以外の言葉は受け付けねぇ」
しばらく無言が続いた、そして
「生きるよ、俺」
「言ったな、言ったな俺は忘れねぇからな」
生きると決めたのには二つの理由がある
一つは吉太郎の事だ今俺がここで死んだらコイツがどうなるのか心配になった
コイツには弟がいた、まだ4歳だった、父も母も弟さえも死んだのだ。
今ここで俺が死んだらコイツは辛い思いをする。最悪コイツは死ぬ
コイツに辛い思いをさせたく無かった。
そしてこれが最後そして一番生きようと思った理由だ…
この一条という名字は皆が決めてくれた名字だ
皆の想いがこの名字につまってる
俺は皆の想いをこの名字をここで途絶えさせたくなかった
最後まで人が絶滅したりするまでこの名字を御家を存続させる
俺は戦うこの想いをこの御家を存続させるため、手段は選ばない仕える殿の光が弱まったなら、また誰かに仕えるそして、またそいつもダメになったら、また誰かに仕える忠義も糞もない、存続させる為なら恥じでも晒して生きる
「なぁ俺は戦うよ、戦う理由ができた。」
「そうか」
「吉太郎俺についてきてくれるか。」
「お前についてきて何があんだよ。」
「この力を使い天下人になるであろう男に仕える、そいつがダメになったらまた他に仕える、お前は俺についてきたら平和を見せてやるよ。」
「お前が平和を作るわけでもないのにか」
「まぁ俺には力がない、でもこの光を見る力があれば下手しない限り生き残れる」
「じゃあ約束だ俺に平和を見物させて見ろ」
「あぁ約束するよ」
そして今
「さぁ帰るか」
「あぁ行くぞ」
進んだ先は誰にもわからない、この先未来はお先真っ暗かも知れない、でもこの男はいや男達は未来へ歩いている、何もわからない戦乱の世界の先に希望を抱いて
これは足軽、一条太郎左衛門が御家を存続させ仲間に平和を見物させる為、戦う物語
果たして目的は叶うのか今ここに太郎左衛門の物語の火蓋が切られる
最後まで全て見てくれた方も飛ばし飛ばし見てくれた方も御覧いただきありがとうございます。
投稿頻度が遅かったりもしますがまた次の回も見てくれると幸いです。
これからも歴史が好きな人も苦手な人も楽しめる作品にしていきます
次の回も見てくれる方はまた次の回でまた会いましょうバイバイ