生死の連鎖
繰り返す生を眺め続けてる
繰り返す生は繰り返す死の裏返し
死んで生まれて
生まれて死んで
変化を加えれば耐えきれずに死滅し
また最初からやり直し
連綿と続く生の営みを
眺めているだけの仕事
時折負荷を与えては
耐え抜くものがいるかを見守る
放っておけば増えていき
放りすぎれば消えていく
手を加えれば減っていき
乗り越えたならまた増える
選択と集中
無差別と選別
繰り返される生の中で
新たな生が現れるのを見届ける
一つ一つは小さくても
その手が届けばわたし自身を生かしも殺しもする存在
それらが「わたし」を知ることのないまま
与えられた環境で
死んで生まれて
生まれて死んで
疑問など持つこともないまま
繰り返し…繰り返し…
ほんの一滴負荷を多く与えれば
育て上げたこれらは消える
思い通りに変わることのない生命達に
時折苛立ちを感じて
そんなことをふと思う
終わらせるのはたった一瞬
だから、今はまだ
手にした力を揮うことなく
ことんと脇に置く
そうしてまた繰り返す
わたしもまた連綿と繰り返される流れの一滴に過ぎない
命は多層構造的で
自身の生きる横の繋がりで連鎖する命と
再帰的に繋がる縦の繋がりで連鎖する命の組み合わせの中で
小さな球形を成している
それ自体がひとつの魂のように