クリスマス ひとりタルトを焼いて
そういえば、卵黄が余っていたんだった。
冷蔵庫の中には、ボウルに入った卵黄が三つ身を寄せ合っている。
それを眺めながら、頭の中に浮かぶお菓子のレパートリーと、卵黄を重ねる。
そうだ、タルトを作ろう。
カスタードがメインの、フルーツがたっぷりのった。
よし、まずは買い出しだ。
クリスマスの時期、スーパーは人が多くて怖い。
これもタルトのためだと、勇気を振り絞って購入したのは、イチゴとマスカットとブルーベリー。
ちょっとだけ味見。頑張って買いに行って良かったなあ、と思いながら、エプロンをつける。
まずは、タルトの底を作る。
これが一番大変で、力のいる作業だ。
砂糖や粉の量が多く、生地に刺さったゴムベラが全く動かない。
やっとの思いで生地が焼けた。
冷ましている間に、カスタードを作ろう。
私が大好きな工程が、鍋でクリームを煮詰める作業だ。
少しずつ水分が飛んで、加えた片栗粉とコーンスターチが粘りを生む。
それと泡立てた生クリームを合わせると、とろとろカスタードの完成だ。
タルトの底にカスタードをたっぷり山の形になるようにのせる。
こうすることで、フルーツをのせたときよりおいしそうに見える、気がする。
洗ったイチゴ、マスカット、ブルーベリーを己のセンスに従って飾り付ける。
なかなかの出来だ。ちなみに、余った生地でクッキーを焼いていたのも盛ってみた。
暖房のきいた暖かい部屋で、しっかり一時間冷やしたタルトを切り分ける。
しっとりしたタルト生地が美味しい。フルーツが新鮮だ。カスタードがうまくできてる。
クリスマス、ひとりタルトを作り、食べる。
なんと充実した、聖夜なのだろう。
読んでくださってありがとうございました。
タルトの作り方が気になる方、ぜひコメントお願いします(*´ω`*)