11 我は手土産付きで帰路に着く
昨日投稿予定だったものです。
昼休み中ですが載せさせていただきます。
仕事終わりにもう1話パパっと仕上げて投稿予定です。
ブクマ、評価ありがとうございます!!
これからも応援お願いいたします。
この辺り一帯では珍しい我輩の索敵に引っかかる生物と思い接触してみたが其奴はなんともバランスの悪い悪魔であった。
そこに我を追っかけてきた姉妹が合流した。
「む? アリスたちではないか。
どうやって我の移動先を?」
我は純粋な疑問を素直に聞いてみた。
「小屋の前に不自然な穴空いてたからフラフォンさんが移動の際に開けたものだなってなりましてそこから移動方角を割り出しただけです。
まぁ細かい座標はサキュバスとしての感覚を使ったまでですけど。」
アリスは含みを持たせた言い方で答えた。
「ふむ、でこやつどうすべきであるか? 我はほぼほぼこやつが小屋の案件に絡んでいると睨んでおる。
大体生き物という生き物が皆無なのが不気味すぎるところに体のバランスがアンバランスなこやつの出現、因果関係を疑わずにはおれまいて。」
決して良い方ではないがそれなりに頭がキレてる自信があるのだ。
そんな頭がこれは繋がってるとそう申しておる。
言い方を変えるとただの勘なのは内緒であるが……。
「それこそあの小屋を調べれば分かることですわ。
その子、暴れん坊さんなのでしょう?
倒してギルドに資料として提出しておきますわ。」
するとアリスは徐に近づき悪魔の眉間に強烈なキスを施した。
「おい! アリス、一体何を!?」
するとアリスは魔力枯渇気味で青くなり出した顔をこちらに向けて微笑みこう言い放つ。
「サキュバスの秘術ですわ。
貴方もため、され、ま、すか……。」
立つ力を無くして倒れ込むアリスをモネが支える。
「フラフォンさんはキメラくんをよろしくね。
お姉さまとゆっくり変えるから先に小屋の地下室への穴掘り始めておいて」
そう言うとアリスをそっと寝かし姉妹で熱い口付けを交わし始めた。
我は何も言わずに立ち去る。
もうどこから何を言えばいいのかすら我にはわからぬのだ。
日が落ち、宵が訪れ熱い熱い夜が始まるのであった。
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我、絶賛穴掘りなうである。
最初はつるはしについたスコップでちまちま掘っていたが面倒になって手で掘り起こしている。
どうせ姉妹はすぐには帰ってこないので我にしては超が付くほどのスローペースである。
ま、それでも1時間で3メートルほどのペースで掘り起こしてしまっているのだがな。
なんだかんだあって我が掘り終わるのと同時にサキュバス姉妹が戻ってきた。
アリスがモネを抱きかかえながら……。
「ってなぜモネが倒れてたアリスに運ばれてくるのだ!
あ、いやモネの顔は満更でもない顔だな。」
ツッコミどころが多すぎるのである。
我輩、そもそもツッコミ云々の知識は転生者に教えてもらったくらいでさほど知ってるわけではない。
確かツッコミの仕方と間が大事だとかなんとか……よくわからんから我はツッコミを諦めた。
なぜモネが運ばれてきたかはアリスがしっかり説明してくれた。
「えっとね。モネが生命力と魔力分け与えてくれた後にね……そのぉラブラブしてですねぇ……あぁ、うん色々あって彼女まじイキしちゃって……そういうこと。」
受肉こそオスだが闘うためだけに受肉を果たした我には生まれつき生殖器がなく性欲なんて皆無である。
そんな我輩から先ほどの会話から読み取れることといえば色々あってこうなったということくらい。
色々の内容がとっても気になるのだがそれは野暮ということだろう。
「うむ、何があったかは知らんが紆余曲折の末そうなったのだな。
深くは尋ねぬ。
お、そうだそうだちょうど掘り終えたところだ。ほれ。」
そう言って穴を見てもらった。
まぁまだ完璧には空いていない。
だがつい先ほど地下室の天井と思しき建造物が姿を現したのである。
簡易のモルタルで補強したということだろうか。
モルタルそのものは大昔に我が広めたため建造物の年代はわからない。
「天井は殴って壊してもいいんだな?」
「え、えぇ、あ、ちゃんと加減して下さいよ。一気に崩落させられても困りますので。
私はモネを寝かせてきます。」
そう言い残しアリス様は小屋の中へと入って行った。
「うむ、許可も貰えたし入ってみるか。」
罠がないことは確認できているのでブン殴って天井を破った。
ビシビシ、ビキビキビキィィィ
ガッシャーン
ヒビが入り、それが広がり天井が一気に崩落した。
(え、脆すぎるではないか。
あ、やばい、アリス殿に怒られる。
えぇあぁえぇあぁ、あ、瓦礫を退かそう、階段付近に、そうしよう。)
証拠隠滅を図ろうと階段を少し上がった先に瓦礫を抱え運ぶ。
我は知らなかった。
階段がL字を描いており少し上がれば小屋の中へと続くことを。
「「 あ、 」」
アリス陛下と言葉がまる被りした途端、瓦礫が手から離れて我の心と共にガラガラガッシャーンと崩れ去ってしまった。
その後の顛末は聞かないでくれたまえ。
思い出しただけで……うぅ頭が……。
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5日後、我輩たちは任務を達成し終えゾーゾーの街への帰路についていた。
会話? ないない。口開けば何言われるかわかったものか。
あの後報告書をアリスに書いて貰い我は移動の際に空いた直径20センチ前後のクレーターを埋め直す作業をさせられた。
帝国から逃亡する際に空けた穴や倒した木はもう放置でいいらしい。
恐らくアリスが我に対して八つ当たりしたいだけだろうと解釈し埋めなおした。
5日の内訳としては調査に丸3日、スライムジェルに半日費やし帰宅である。
報告書を書くアリスのあの顔は夢に出てくるほどの強さを感じた。
姉妹に報告、納品を任せてあるので街につけば我はキメラ悪魔を冒険者ギルド役員の誰かしらに手渡す手筈になっている。
かくして我輩の初クエストはキメラ悪魔とその報告書等の手土産付きで大成功?であった。
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次回はアリスの報告書を主題として書きます。




