学校
魔獣とは、魔獣を生み出すものによってこの世に生み出されたものであり、街などを襲って破壊や殺しを行う、我らの敵である。身体能力が高いだけでなく、魔法も使ってくるため、戦いは苦しいものになる。魔法が使える程度では、すぐに殺されてしまうので、手を出さないようにしなければならない。
魔獣には共通して、体のどこかにピエロのマークがついている、このマークがついていることが、魔獣の証である。このマークは通常時はニッコリとした笑顔のピエロマークだが、怒りのピエロマークに変化することで魔獣の力や魔法の威力などが大幅に上がる。我らはこれを覚魔化と呼んでいる。
魔獣を生み出すものについては詳しく分かっていないが、魔獣よりも強いということは確認されている。魔獣よりも強いのに魔獣を生み出し悪さをしているのには、何かメリットがあるのだろうが今は分かっていない。
魔獣などについての授業では、このようなことが分かった。ここで、アルナは先日の戦いを思い出した。あの時戦った赤い体のモンスターにもピエロのマークがついていた、すなわち魔獣であり、魔獣を生み出すものにより生み出された存在だったのだ。たしかに、そこらのモンスターとは比べ物にならないくらい強かったのを覚えている。
などと考えている内に、魔獣についての授業は終了した。今日は最後に魔法の実技授業をして終了だ。魔法の実技授業はグラウンドであるみたいなので、リルとミリアと共にグラウンドのほうに向かう。グラウンドにつくと、もう何人かクラスの人も集まっていた。しばらく待って残りの生徒とエミーア先生がやって来た。
「今日は最初の魔法実技なので、みんながどれくらいの力を持っているのかを確かめていく。この前の試験では的を壊すという試験でみんなの力を試したが、今回は特に指定はないので、これだけは他の人に負けないという得意な魔法を何かしらやってくれ。では、我こそはというものから、やっていってくれ」
「はいっ!はいっ!」
1人の女の子が声をあげながら勢いよく前にでていく、まぁやっぱりというか、なんというか。リルは前に出て行くと、魔法の準備に入る。
「あの時は炎の魔法で的を壊したけど、私が得意なのは炎魔法だから炎の魔法でもいいよね」
リルは自分にしか聞こえないくらいのボリュームで一人呟いていた。
「炎よ我が手に集い、天高く燃え上がれ炎の空柱」
リルが呪文を唱えるとグラウンドの真ん中辺りから天まで届きそうな炎の柱が現れた。とてつもない火力だというのは、周りの反応を見れば分かる。
エミーア先生も少し驚きながら
「なかなかの火力ね、魔獣にダメージを与えられるかもしれないわ」
リルは少し照れながら下がる。
ミリアが魔法を披露する列に並んでいる間、リルと少し話をする。
「リルはミリアがなんの魔法が得意なのか知ってるのか?」
「知らないわ、まぁ見れば分かるわよ」
この間に他の生徒が魔法を披露し、ミリアの番になった。
ミリアは両手を前にだして、呪文を唱える
「凍てつく氷よ、三本の槍となって貫け三氷柱」
たちまち地面から三本の氷の槍が突き出て真ん中で交差する。あの中心に攻撃されるものがいると仮定すると、三本の氷の槍にたちまち貫かれていることになるだろう。
エミーア先生はまたも驚きながら同じことをいっている
「なかなかの火力ね、魔獣にダメージを与えられるかもしれないわ」
「先生、リルの時と同じこと言ってますよ」
すこし、ふくれながらミリアは戻ってきた。
戻ってきたミリアに質問をぶつける
「ミリアは氷魔法が得意なのか?」
「私は、水系が得意だからそれの応用だよ」
どうやら、リルは炎系、ミリアは水系が得意なようだ。それが分かったところで、他の生徒も魔法を披露し終わり残るは俺だけとなった。
先生から呼ばれ、最後に俺が魔法を披露する。何の魔法にしようかと思ったが、とりあえずインパクトの強そうな魔法にすれば、評価も高いだろうと思い、魔法を準備する。アルナは簡単に魔法を放ったつもりだったが、周りからみればそれは異様だった。
ミリアはアルナが今回はどんな魔法を放つのか、しっかり観察していた。アル君は両手を上にあげ、下に下ろした。それだけ、たったそれだけのことしかしていない、にもかかわらず空は雲で覆われ、ゴロゴロと音をたて始めている、そして次の瞬間には無数の雷の雨がグラウンドに降り注いだ。
あまりの衝撃にクラスの者全員が目を丸くしている、無詠唱ということもだが、天候まで変えての魔法は基本的には無理だとされている。
基本的というのは、例外はあるということだ。一流の魔術師が約10人-これもある程度力のある者10人に限るが-集まり、集中して呪文を唱えてやっとできるかどうかなのだ。それを無詠唱で意図も簡単にやってしまったので、全員驚くなと言われる方が無理なのだ。
エミーア先生がアルナの方に近づく
「あ、アルナさっきの魔法は、雷撃の雨じゃないのか………?」
結局この後、エミーア先生に色々聞かれ-事前に準備をしていたんじゃないかとか、他の場所に術者が10人くらい隠れているんじゃないかとか-その日の授業は終了した。
寮に帰ってから、ゆっくりしていると部屋の扉が勢いよく開く。
リルとミリアが部屋が部屋に入って来たのだ。
「ノックぐらいしろって」
「次からは気を付けるわよ」
「アル君に聞きたいことがあるんだけど」
二人からは、魔法の無詠唱のやり方を教えてほしいと頼まれた。
まず、無詠唱のためには、頭の中でのイメージが大切だということを伝え、それから毎日学校が終わった後に無詠唱のやり方について教えることになった。
毎日投稿です
今日は完成したので、2個目の投稿です