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出会い

アルナは森から出て、町の方へ向かった。道中モンスターに出会うこともあったが、今のアルナには障害ではなくなっている。赤子の手をひねるくらい簡単に倒して先に進む。



ある程度歩いて、この前の所に来た。十日ほどでは見た目は変わっていないが、周りを見渡すとこの前と比べてあきらかに人が増えている。これは、試験がある影響だろうか。ふと壁紙が目に留まり、見てみるとこの前は10日後だった所が()()にしっかりと変更されている。「おっ!、本当に律儀に変更されているんだな」そんなことを呟きながら、歩いて行く。



道行く人に聞いてみたところ、試験は養成学校であるらしいので、そこに向かわなければならない。パルデミアでは馬車に無料で乗ることができるということも教えてもらったので、さっそくそれに乗っていくことにする。馬車の乗り場まで来て、御者の人と話をし、養成学校までをお願いした。馬車に乗っている間に、御者の人に試験の話を聞くことができた。


「養成学校はどこにあるんですか?」

「養成学校なら、ほら、あの中央にある建物だよ」

なるほど、なんだろう、と思っていた中央にあるひときわ大きな建物、どうやら、これが養成学校だったらしい。大きいわけだ。

「試験には、その時にもよるが平均としては1000人前後は来るぞ、馬車を行ったり来たりで大変なんだ…。」

合格者もその時によるようで、たくさん合格する時もあれば、少ない時もあるらしい。限られた者しか入れないらしいが、特別クラスというものもあるらしい。



そんなことを聞いている間に、ひときわ大きな建物が、もう、すぐそこまで近づいていた。門の前までいくこともできたが、途中で下ろしてもらった。理由は足に魔法をかけて走っていくため。要はウォーミングアップでもしようと思ったからだ。


足に魔法をかけ、足元がほんのりとしたオーラに包まれる、そして走り出そうとした瞬間、「ドンッ」、右方向から来た人とぶつかってしまう。「イテテ、何だ?」ぶつかってきた人をみると、そこには、赤い髪の女の子が倒れている。その子はおもむろに立ち上がると、「痛いわね!まったくどこ見てんのよ!今急いでるの」そのまま怒って走って行ってしまう。


しばらく放心状態でぼーっとしてから、「いやっ、ぶつかってきたのはそっちだろ……こっちはまだ走りだしていなかったのに」なんとも釈然としないが、試験もあることだし、わざわざ追いかけて、時間を無駄に使うことはできないので放っておくことにし、次こそウォーミングアップを兼ねて、走りだした。



時間はもうちょっとあるので、この辺りを色々走ってから向かうことにする、途中の路地に入ったりして走り回る。ある路地に入った所で、三人の男に出会った、道は通せんぼされている。



「お、来た来た、迷える子羊ちゃんがまぁた一匹だ」

「やっぱり、この時期は道が分からなくてこうやって迷って勝手に捕まりに来て楽っすねぇ~」

「さぁ、試験に行く前に金目の物は全部置いていってもらおうか」

どうやら、試験の時を狙って道に迷った人から金目の物を奪う輩らしい

「別に迷ってたわけじゃないし、金目の物は一切ないぞ?」

「とぼけたって無駄だ、どうしても出さないなら…気絶してから文句言うなよぉ!!!」

男二人がこちらに殴りかかってきた、もう一人は様子を見ている。


殴りかかってくる拳を二つ共いなして、二人の男の腹に肘を入れる、それだけで二人はそれぞれ路地の端にぶっ飛びそのまま気を失った。


「へぇ~やるじゃねぇか、たまに迷ったやつでもそこそこ強ぇのが混ざってんだよな、さすがは試験を受けに来ただけはあるって感じだ。だか、俺はそうはいかねぇぞ!!」


言葉が終わると共に突っ込んできた、足がほのかな赤みを帯びている、あの時のゴブリンと同じような事をしている。


「この速さにはある程度の強さ程度じゃついてこれねぇぞ、ぶっ飛べ!」


ならばこちらも、とアルナも足に魔法をかけた、瞬間には男の前からは消えていた。


「あのやろ、どこに…?」

「後ろだよ」


それが男の聞いた最後の言葉だった。首に手套を食らってそのまま気を失った。

ゴブリンと同じようなことをしていたが、ゴブリンよりも荒い魔法だった。そのぐらいなら負けるわけがない。


三人組を路地の端に仲良く寄せてから再びアルナは走り出した


向かうは試験会場。

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