飛んで行くそれからそれから
南極に 落とされてしまった 私
寒~いと 叫びまくり
やはり 耐寒スーツなどはなくて
このまま凍結!
フリーズ!
とかに なるんでしょいかね
そのうちに 奇妙な声が
聞こえて来た
なんだと 振り返れば
ペンギンさんの 大集団
ぎょえ~!
ペンギンだらけ!
足の踏み場のないくらいはの
ペンギンさんが いらっしゃるではないですか
これだけの数なら 私は
つぶされ 食べられてしまうのかと
神妙な顔を しながら
もう一度 振り返れる
なぜか ペンギンさんたちは
手を 動かして おいで
おいでと 呼んでいるような感じだ
それでも おそる おそる
近づいて行くと
瞬時に 私のからだは 中に浮かんでしまった
なんと ペンギンさんたちのリレーで
私は ペンギンさんたちの真ん中へ
これは どうしたことかと
疑問 疑問の連続だが
どうやら ブルブルと
震えている 私を
温めてくれる みたいだ
あったか~い!
ペンギンさんの体温により
あの激冷感は 薄れてい~くと
つぶやきながら 眠ってしまったようだった
しばらくすると
ペンギンさんたちの
真ん中で 暖房代わりに
温めてもらっていたのだった
さてと そう言えば 種
種が 必要なんだ
まさかと思うが 南極に
種など 有るわけがない
その瞬間 ツンツンと
ツツク感触 なんだ?
なんと ペンギンさんが
どうも種の ありかを
知っているらしい
でもなー ペンギン語
話せるのか?
さっそく ねえ ねえ
ペンギンさん 植物の種のありか 知らないと
聞いてみる すると
ペンギンさんは 手招きするではないか
そんじゃ 付いて行くとしよう
どのくらい歩いた だろうか
岩場らしいものが
なんと・ 花が 咲いている・
しかも黄色花が
ペンギンさんは 指さすように
これこれと 言っているようだ
じっくり見てみると
種らしいものが あるではないか
やったー! ラッキー
後で 調べてみたんだが
その花は ナンキョクミドリナデシコと言うらしい
しかし ちょっと待てよ
このままでは 種に 変身はできないなぁと
腕組みしていたら
ペンギンさんたちが
また私に ぴったりと
くっ付くように 集まりだした
そして ペンギンさんたちは
私の体を ひょいと持ち上げで
天高く 飛ばした~
と同時に 黄色花の種も
空中へと 舞い上がる!
その瞬間 ナンキョクミドリナデシコの種に
変身してしまったのだった
舞い上がる 舞い上がる
気流さんの ところまで
舞い上がる
よっこらしょっと
とうとう 気流さんに
乗れたのだった
さらに 気流さんは
もっと上の ジェット気流さんまで 押し上げてくれたのだ
しかし 次は どこへ行くのやら
もしもし ジェット気流さん
どちらまで お出かけですかと
尋ねるのだが また無言のまま 超高速で 進むのであった
続く・・・