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「お前は慣れた方が良い。順応力が高いから、俺好みの女に仕立てやすい」
「なに光源氏みたいなこと、考えているんですか?」
「男の夢、だろう?」
「イヤな夢ですね!」
「まあそう言うな」
わたしの両肩に手を置き、視線を合わせる。
「これからはずっと、俺に付き合ってもらうんだからな」
「…ホント、悪夢のような日々になりそうですね」
「そんなことないさ。今と大して変わらない。変わらないと思っている間に、俺がいなくちゃダメなようになる」
確信に満ちた両目に見つめられると、何も言えなくなってしまう…。
もしかして、もうこの男にしつけられているんだろうか?
「一生お前を放さない。俺から離れられないようにしてやる」
「恐ろしい人…」
「そこがまた、たまらないだろう?」




