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―それから一ヵ月後…。
「ありえない…」
白無垢姿にさせられたわたしは、呆然とイスに座っていた。
大きな神社を貸し切り、もうすぐ結婚式が始まる…始まってしまう!
どうする!? 逃げるなら、今かもしれない!
「準備は済んだか?」
…遅かった。
がっくりと項垂れるわたしの目の前に、夫となる男が立った。
「おー、キレイだな。ウエディングドレス姿も楽しみだ」
……ちなみに今日が和式の結婚式で、明日が洋式の結婚式、つまり教会での結婚式だ。
その後、披露宴。目まぐるしくスケジュールは詰められてしまった。
何せ呼ぶ関係者が多過ぎる。結婚式も2回しなければならないほどに…。




