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ハンドミラー

次の日から二人にはコンビを組んで潜ってもらうことにした。


と言うのも、俺が行く六階以下と一階から五階まででは難易度が違う上、必要なアイテムも違う為である。

会社の製品試験を行う場合、両方の階で試した方が効率的だろうという事になった。


「で、和泉さん。今回の製品試験は?」

と兵庫が身を乗り出して聞いてくる。

前日のダンジョンで味を占めたのだろうか?


前日の成果は西宮さんと兵庫、両者のレベルアップといくつかのドロップ品である。

そのドロップアイテムで剣を手に入れたことと(鑑定に出そうとしたら普通の剣だと言われた、協会の職員曰く魔力を感じない為だそうだ)鉱石の中に銀鉱石が混じっていたことが原因だろう。

それらはいい稼ぎ(と主武器メインウエポン)になったのだ。


本社から来た製品の箱を開けながら

「今回はこのハンドミラーをテストする。」

「この間要望した手元で動かせる奴ですね・・・この虹色の板切れは何ですか?」


兵庫に言われて箱を覗くとハンドミラー三本の他に虹色の板が五枚と紙きれが入っていた。


「この間、本社工場で試験をした物だな。

ダンジョン協会に鑑定してらう為に送ってきたようだ。」

一緒に入っていた紙切れを見ながらそう答える。

鑑定の指示は社長の様だ。

(何か儲け口になりそうだと思ったのかな?)


何にせよ、社長の指示なのだから鑑定に出さざるを得ない。

(鑑定に出すのは一枚でいいだろう。)


と考えていると、板切れを見た西宮さんが

「へ、結構綺麗なものですね。」


「何なら持って行くかい?」


「いいのですか?ありがとうございます。」

「和泉さん、俺も俺も。」

「ほいよ。」


箱から板切れ二枚を西宮さんと兵庫に渡す。


「ダンジョンでは落とさないようにな。落として宝箱に紛れると厄介なことになるから。」


微弱ながら魔力がある為、落としたものが宝箱に入っていると大騒ぎになるかもしれない。

その点だけを注意した。


「さて、今日からそれぞれの階で製品試験を行う。

では、兵庫。今日の危険予知ミーティングを始めてくれ。」


「はい。今日は我々、兵庫と西宮は一階から三階を探索する予定です。

目標は製品の試験と兵庫、西宮両者のレベルアップです。」


「注意点としては、ダンジョン内における物資の不足や装備の不備による継戦能力の低下があります。

他には、慣れ等による油断。疲労による判断力の低下が考えられます。」


「その為、コンビ間で互いを確認し合い、継戦能力や判断力の低下を防ぎます。」


「今日の注意点として、装備の確認による不備の防止があげられます。」


「では今日は装備の確認という事だな。」

と俺は言い、今日の危険予知ミーティングを締めくくる。


「装備の確認は良いか?」


「「装備の確認ヨシ!」」


「「「ご安全に!!」」」



兵庫たちと別れ、俺は一人六階にやって来た。

早速、ハンドミラーで通路を確認する。


ハンドミラーは手元の二つのレバーを回すことで長さや角度を変えることが出来る。


(狂戦士さんのクロスボウみたいに重すぎる事は無く丁度いい感じだな。)


実際、縮めると30cmぐらいになり背負い袋バックパックに簡単に収納できるし、容量を圧迫しない。

長さも3mぐらいまで伸ばせ、手元で先に取り付けているミラーの角度を変えることが出来た。


使い勝手も悪くない。

扉の待ち伏せも見つけることが出来た。


「悪くない。問題は価格か。」

価格などの問題は会社が決めるだろう。

だが、ビデオカメラよりも格段に安くしないと売れないだろう。

(もしくはビデオカメラ用のアタッチメントを付けるかだな)


様々な試用が出来たのでダンジョンから出ることにする。

今回はドロップはそれほどでもなく、主に鉄鉱石、銅鉱石で魔法の武具やスクロールの様な高額アイテムはドロップしなかった。


現場事務所に戻ると西宮さんと兵庫も戻っていた。

「どうだった?」

ハンドミラーの使用感を聞いてみる。


「ミラーの大きさがもう少し小さい方が良いかもしれないですね。

何度かゴブリンに見つかりました。」

西宮さんによるとミラーが少し大きいためゴブリンに見つかる場合が多かったそうだ。


どうやらミラー全部をいきなり差し込んでいた様だ。

だが、それは初心者はよくやることなのだろう。

その為に初心者と言える彼らにも試用させているのだ。



ニ、三日同じようにダンジョンに潜りハンドミラーを試用する。

その間、幾つか分かった事を報告書にして会社に送る。


「これでよし、明日からはアイテムの試用は無いので各自ダンジョン探索を行い次の準備をしておくように。

解散!」



それからしばらくすると、会社からハンドミラーを売り出すと連絡があった。

ミラー部分は少し小ぶりにし、取り外してビデオカメラに付け替えることが出来る様になっている。

価格は駆け出しの冒険者が買いやすい五千円だそうだ。


それはそうと、今日は西宮さんや兵庫が来ていないな。

休みかそれともすでにダンジョンに行ったのか?


俺はそうのんびり考えていた。


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