主人公の魔力
改めて読者のかたに感謝しています。一昨日より昨日、昨日より今日とアクセス数とブックマーク数が増えています。それが僕の楽しみです!!これからよろしくお願いします!!
カランコロン
木で作られた扉を開けるとそこは剣やら盾やら杖やら弓やら色んな武器を持っている輩がわんさかいた
へぇーやっぱ賑わってんなギルドっていうのは。
真っ昼間から酒を浴びるように飲んでいるので相当機嫌が良いみたいだ。
俺は絡まれないように気を付けながら受付らしき所まで行った。
「あの~すみません」
「はいなんでしょうか?」
「ここはギルドで間違いないですか?」
そういうとポカーンと口を開けた女性は不思議な目で俺を見てきたすると心底おかしそうに笑った。
「不思議な方ですね、ギルド以外に何があるって言うんですか苦笑」
「いやー自分は、田舎者で、なれてなくて....。」
適当にそれらしき理由を作ってみた。
「ああーそんなんですか、では新規の登録をしますので少々お待ちください。」
と案外すんなり話が進んだ。
周りを見渡しながら時間を潰していると、すぐに戻ってきた。
「お待たせしました。まずはお名前はなんですか?フルネームでお願いします」と質問をしてきた。
あれか、身分証明書的なものを作るためか。 ここはちゃんと答えた方がいいか....。
「蒼蓮雛斗です。」
「ソウレンヒナトさんですか、変わったお名前ですね。えーと魔法学院や、騎士育成機関には行ってないですか?」
「あ、はい行ってないです」
「分かりました。では魔力の審査をしますので、この機械に手をいれてください」
とドーナツ型の機械を指差した
「魔力?ですか?それってなんですか?」
「魔力を知らないんですか?!?」
受付嬢は端正な顔を崩さんばかりの勢いで驚いた
「いやー自分、田舎育ちのもんで....苦笑」
「あぁ....そうですか....」
と驚きを隠せないようだ。
「えーと、魔力とは生物が持っている魔法を使うための源です。その量にしたがって魔法の適性値が決まります。高いと魔法学院に無条件で入ることができます。
魔力は、生まれたときから変わらないと言われています。そのため神に与えられた聖なる加護と昔から言い伝えられています。対偶も違いますからね」と簡単に説明してくれた。
なるほど、運よければ魔法学院に入れるのか....魔法か....どうせなら使いたいなと考えていると受付嬢から思ってることが分かったのか一言呟かれた。
「みなさん、最初はもしかしたらなんて思うんですけど、魔法学院に行けるレベルの魔力は相当高いですからそうそういけないですよ覚悟してくださいね?」
「あ、うん分かった、」
まぁ、ほどほどぐらいかな?
「では手をいれてください」
「はい」
と返事をしてドーナツみたいな機械に手を突っ込んだ。
「一分間だけ待ってください。そしたら手前からプレートが出てくるので、確認してください、ランクはS.A.B.C.D.Eとなります。では神のご加護に祈って、いい結果が出ますように!!」ニコッと綺麗な歯をみせて笑う。
ピーガチャ
下の穴から銅のプレートが出てきた。なるほどこれか、と手にとってランクを確認してみる、すると....。
えっ?....?何これ?数秒間固まっていると、壊れてるの?
受付嬢が、どうしたんですか?と話しかけてきた
「えーと....これ壊れてない?」
「え?Aでも出たんですか?」と笑いながらプレートを見た、すると彼女は笑いながら固まってしまった。
ちなみに顔はこんな感じ(^_^;)
可哀想に顔ひきつってるよ....。
「あの~大丈夫ですか?」
「はっ!!あ、はいなんでか?」
「これ故障ですか?」
「えーと、すみません、もう一回計ってもらえますか?」
とお願いされたのでもう一回やったが結果は同じ....
さっきより顔色が悪くなり始めた。
「だ、大丈夫ですか?」
「ちょーーーと、待ってくださいね....。」と彼女はそそくさ奥に行ってしまったと思ったのもつかの間
「ギルドマスタぁぁぁー!!ヤバイ人が!!!こ、こ、これ、これ、あ、あ、あ魔力数値計れないです!!」
「なんだって!!??おい!!そりゃ本当か??」
「どうしたら?いいんですか???」
「いや、私も始めてだから対処法が....!!」
と奥で騒ぎが起きているようだ。
あ、しまった問題起こさないようにと思った矢先に....。
どうしよ....逃げようかなと思ったが回りの視線が....無理でした!!
しばらくたつと受付嬢が戻ってきた
「えーと、ソウレンヒナトさん先程の魔力についてギルドマスターからお話があるそうなので至急私について来てください!!」
とすごい剣幕で迫られた。
「は、はい」
世の中で一番怖いのは女だと思う....。
彼女についていくとそこは応接室だった....。
うわーこれ事情聴衆かな....と確信すると、一人の男性が待っていた。
「ようこそ、君がさっきの魔力数値で問題になった人だね?」
言い方....俺が悪い的な感じになってるし....俺がやったんですけどね....
「はいそうです。」
「座っていいよ。あと受付は下がっていいよ」
「はい、畏まりました。」
とギルドマスターは受付嬢を下がらせた。それと同時に俺は腰を下ろした。
「失礼します」
「すまないね、今回は迷惑をかけてしまって」
「いえ、とんでもないです。」
「君を呼び出したのは、先ほどの魔力数値摘出検査機で計れなかったので詳しく調べたいと思ってね。」
「なるほど」
さっきのドーナツはこういう名前なのか!!
「これはミカエルの小切手というアイテムなんだ。」
「ミカエルというのは聖書の?」
「そう、あのミカエルだ。この切手にその人物の血を付けると精密な魔力数値を計ることができるんだ。それも、おおまかなランクではなく数値で表せる神級アイテムだ。」
「そんな高価なものつかっていいんですか?」
「滅多なことが起こらない限り使わないのだがそれが今だからね」
「あ、はい、なんかすみません」
「ははっ何を謝るんだね、面白い子だ。」
ギルマスは切手を一枚束から剥がしテーブルに置いた。
「これがナイフだ。」
とフルーツナイフのような細長い刃物をその横に置いた。
まぁしょうがないか。
俺はナイフを左の手のひらに押し当てた。
最初は皮膚に沈む程度だったがついに耐えきれなくなった皮膚が裂けて血が出た。
俺はその血をミカエルの小切手に垂らした....すると、ミカエルの小切手に数値が浮き出てきた....。
*****
ん?数字じゃないのか?
これはすごいのか....?
俺はギルマスの顔をこっそり見てみるすると、(;・∀・)....
さっきの受付嬢より顔が面白く固まっていた。
「あのー?すみません、」
(;・∀・)
「あのー、どうしました?」
(;・∀・)
「聞こえてますか?」
(;・∀・)
「すみませーん!!」
「はっ!!え、なんだい?」
大声をだすとようやく意識が戻ったようだ。
「これはすごいんですか?」
「あぁー、凄すぎる....言葉にでないよ....この小切手で調べられなかった物はないんだ!!
それがなんだ神級アイテムであるミカエルの小切手でも計れない魔力だと!?魔力が多いレベルではないぞ!?」
「そんなに!?!?」
まさかそこまで凄いとは何がなんだか....。しかも、おっさん素がでてる....。さっきの態度は必死に隠してたな。
「君は魔法学院に入ってない素人だと言ったそうだね?その言葉に偽りはないかい?」
「あ、今日まで魔力も知らなかったんで....」
「魔力を知らない!!!??んなばかな!?」
おっさん驚きすぎ....。
「これは由々しき問題だ!!ソウレンヒナトくん!!君は魔法学院に行ってもらはなくてはならない。
魔力は多すぎると制御しなくては、暴走してしてしまうんだ。」
「あ、はい。」
「君は特別な能力なのか....膨大な魔力なのか分からないだから、詳しく調べてもらい魔法学院で魔力制御を覚えてもらはなくてはならない!!」
これは嬉しいことなのか、まあ良いことは確かだな。
「今日と明日の用事はあるかな?」
「あ、いえ、ないです」
「なら今日はここに泊まっていきなさい。今日、特別推薦状を出すから魔法学院に明日の朝向かいなさい。お供を一人付かせる」
「あ、はい、分かりましたありがとうございます。」
なんだか今日の宿泊先までゲットしたぞ、嬉しい誤算だ。
「部屋まで連れていくよ、食事は、用意して持っていかせる」
「あ、ありがとうございます!!」
席をたち部屋をあとにした俺は部屋を案内された。
「ここが君の部屋だ、用がある時は、近くのスタッフを呼んでくれ、」
「はい」
「じゃゆっくり休んでくれ」
「ありがとうございます。」
とおっさんは部屋を出た。
「あぁ疲れたー」
とんとん拍子に事が進むな....
突然の異世界....魔物やら、魔力やら大変だな....これからも一波乱おきそうだと思っていると、いつの間にか眠りについていた....。
Another episode....
その頃天界では....
神々しい建造物が建て並び、眩しい程の光が降り注いでいる。
ある建物の柱に寄り添って一人の男性が本を読んでいた。
ブロンドの髪は絹糸のようで、目はサファイアのような輝きを灯しており、一際目立つのは天使の純白の翼だ....。端整すぎる顔をしており、世の男はこの顔に嫉妬を持つだろうと確信できる。
その姿は幻想的で女性と言われてもおかしくない程の美貌を持っている....
男性は本に集中しているが、他の事を考えていた。
それは、
自分の子の事だ....。
産んだわけではない....作り出したと言うべきか
悪魔と天使の子....
それは禁断の行為だ、相反する存在の融合は創造神によって禁じられている。だが、そんなことは関係ない....天使と悪魔は同種族同士でしか子孫を繁栄できない。しかも幾年かかるか分からないのだ....。そのため人間の子に血を流し込み作り上げたのだ。
君と逢いたいよ....と母性のような気持ちが湧いていると
突然の魔力の反応に彼の体を強く刺激した....。
ん?これは僕の小切手か?
一昔前に人間界で気まぐれに大量に落とした僕の小切手か?
人間や魔物程度のレベルなら余裕で魔力計れるから大丈夫かなと思ったけど....この魔力の波は....
すると彼は嬉しそうに翼を広げ空に囁くように虚空の空呟いた。
「蒼蓮 雛斗....僕の息子....」
すると彼はよりいっそう翼を広げ空に光に溶けるように飛んでいった。
「君にも伝えなきゃね、いい具合に育っています....君の息子はと」
悪魔の長....破滅の王サタンにね....。