短編シリーズー花火
掲載日:2016/03/02
「ドドドドーンー」
俺はタバコを吸いながら、綺麗に咲き放った花火をひたすらに眺めている。
眩しい花火の光には、言葉では伝わらないたくさんが秘めていた。それぞれの花火には、一つ一つの意味が隠されているようだ。小さい時からこんな花火大好きだ。
しかし、その後に黙々と夜空に消え入れる花火から、どうにも言えない切なさが残してくれる。こんな時に限って、心のそこになんらか言葉にならない虚しさが生み出す。
職場で一生懸命働いて、自分の役を真面目に演じている人々もこれらの花火と等しいかもしれない。
「ふー」
体中のすべての気持ちを煙とともに口から吐き出した。すると、その煙の花火のように、一瞬でなんとも言えない美しい形になって、やがて消え去っていった。
今朝、俺も花火や煙のような衝撃的な事実を受けたー
突然やってきた一通の電話で、人生は大きく変わった。
「いままでありがとう。」
課長の渋い顔はまるで目の前に現れたようだ。
俺、クビされちゃった。




