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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

BLACK CAT PART3

作者: 紫ホムラ
掲載日:2026/06/01

BLACK CATの最終回、これが黒猫と放火犯人との決着戦となります。

果たして勝つのはどちらでしょうか?

#1

それから三日後の夜の事

俺は覚悟を決めて家を出た

あれ以来 化け猫の気配はほとんど

感じられなくなっているが

奴は間違いなく今でも 俺を見張っているに違いない

電車を乗り継ぎやってきたのは

雑草がのびている一つの空き地

そこは今から一年前 あの屋敷が有った所だ

#2

自分が殺されたこの場所なら

奴も黙ってはいないだろう

ガソリンの入ったペットボトルを

リュックの中から取り出した

奴は何故だか知らないが ガラスの中に姿を現す

あらかじめ用意して来た手鏡を 俺は地面に立て掛けた

今度 化け猫が出てきたならば 鏡もろとも焼き尽くしてやる

#3

異様な気配が漂い始めた

化け猫は確かに近くにいる

俺は鏡を覗き見るが 奴は何処にも映っていない

しかし気配はどんどん強まり 猫のうめき声が聞こえだした

その時 背後に殺気を感じ 思わず俺は振り向いた

[売り地]と書かれた金属の看板

そこに黒猫が映っている

#4

[そこか!]

俺はガソリンをぶちまけ 黒猫の幻影に火を放つ

激しく炎が燃え上がり その中で黒猫が揺らいで見える

しかし奴は平気な様子のまま 怨念のこもった目で俺を見ている

既に死んでいる幽霊には ガソリンの炎も通じないのか?

いや まだだ!

俺はさらに攻撃しようと もう一本の

ペットボトルを振り上げた

#5

その瞬間 右手に握っていたボトルが

音を立てて破裂した

高熱の炎が飛沫となって 頭から一気に

降り注ぐ

俺は大声でわめきながら 必死でその場を走り出した

チクショウ!

どうしてこの俺が こんな目に遭わなきゃならないんだよぉ

異様な気配に振り向くと 二つの

ヘッドライトが迫っていた

#6

男が持っているペットボトルに

私は狙いを定めていた

右手を大きく振り上げた時 そこへ意識を集中させた

結果は私の目論見通り

パニックを起こして奴は駈け出した

トラックが来たのは偶然だけど

奴はかなりの距離を吹っ飛ばされた

アスファルトの路面に叩きつけられ

見る見る血溜まりが広がってゆく

#7

これで復讐は果たされた

何も思い残す事はない

ふと見ると私の全身は もうほとんど

消えかかっている

エネルギーも全て使い切った

後は静かに消えてゆくだけ………

そう思った時 私の心に 何故か分からないが一つの光景が やけにリアルに蘇って来た

#8

それは黒猫を抱いている

十歳ぐらいの人間の少女

少女の手の中の黒猫は もしかして

かつての私なのか?

少女の喋る言葉が 音声となって蘇る


[クロベエ 大好きだよ]


なんともいえない感情が 私の心に去来した

そう たった今 思い出した

私は[クロベエ]と呼ばれていたのだ

#9

あれは今から一年前

男は屋敷に火をつけた

そこに住んでた夫婦とともに 十歳の少女が殺された

私は男を追い続け そして今ようやく

復讐を果たした

私の体が消えてゆく

意識もほとんど残っていないが 最後に自分の名前だけでも思い出す事が出来て 本当に良かった

そして意識が消える直前 少女の声が

もう一度蘇る


[クロベエ 大好きだよ]


いかがだったでしょうか?

これからもストーリー性を持ったホラーポエムに挑戦して行こうと思います。

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