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第9話最後の引継ぎ

そんな日課が始まってしばらくして、また事件は起きた。

私がたどたどしく階段を登っていると、足を踏み外して一段ほど落ちてしまった。しばらく自身のなさけなさに呆れて動かなかった。

それで骨折したとか、そういった話ではないのだが、ケイの心配が限度を超えてしまった。次の日私はまた楽しみのために階段を上っていった。しかしそこには今までなかった大きな壁が設置されており、私はそれを乗り越えることができなかったのだ。すぐにケイがやったのであろうことは分かったが、私にはどうしようもなかった。

私は抗議のためにケイが用意してくれた踊り場のマットでは休まず壁の前にずっと座り続けた。

ケイは私を心配して抱き上げて一階に降ろしてくるが、それでも私は負けずに二階をめざした。そして2階に居座るということを繰り返した。

ケイはとうとう根負けして、私を窓際につれていってくれた。私は窓から景色を見れて満足だった。日にあたりにながら、時間を忘れて外をみる。どれほどの時間そうしていたか分からなかったがふと横を見るとケイが転寝をしていた。どうやら私につきあってくれていたようだ。

ふと横を後ろを見るとアールが座っている。彼は私と目が合うと静かに両目を閉じた。始めは一体どうなるかと思うほど、おっちょこちょいだったが今はまあ

おっちょこちょいは変わらないがほんのちょっとましな監察官になっただろうと思う。きっと立派に私の役目を引き継いでくれるに違いない。

そしてもう一度外を見た

この世界を観察するためにやってきた。この素晴らしい世界をみることができて私は満足だった。



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