第2話新たな同居人と「中二病」
ケイを観察対象とすることが決まってから5年ほどの月日が流れた。
私にとってはいたって平穏のな日々の連続だった。ほとんど報告すべき動向が見当たらない。ケイは私に毎日食事をくれるし、快適な住まいも提供してくれた。
私は窓から外を見て夏になるとでてくるやかましい下等生物が家の窓に張り付いたのでそれに対し小さく声を上げて警告を発したりすることぐらいしかやってなかった。
おいしいごはんと、安全な家、これほどの環境に何の不満も持つことは無かった。
しかし変化はある日突然やってきた。
私はある朝突然移動用の箱に入れられた。そしてなんだかよく分からないが車輪のついているものの上に固定をされたのだ。
そもままガラガラと移動する。途中で電車と言うものにも乗せられた。周りは見たことない人ばかりで私は恐怖に震えて小さく泣くしかできなかった。
ケイは時々そんな私に「大丈夫だよ」と声をかけてくれていたが私には届かなかった。しばらく小刻みに震える状態で移動する。
「カチャン」と鍵を開ける音がして、私は見知らぬ部屋に置かれた。周りには我らの聖なる四角が山積みになっている殺風景な部屋いることが分かった。
そこには見知らぬ生物が。このケイの性別がメスならそれはオスだった。
そのオスはおっかなびっくりな、引けた腰で私の頭をぎこちなく頭をなでてきた。それがワイとの初めての挨拶だった。
「はじめまして、エル、よろしくな」と奴は自身の呼称をワイだというとゆっくりと私を眺めている。
変な奴と言うのが私のワイに対する第一印象だった。ともかくも私のケイを観察する任務に支障が無いなら問題ないかと思い。長時間細かく揺れたので私はその日は眠りについた。
結論から言うとワイはかなり変な奴だった。この星の言葉では、中二病という病を患っているらしい。よくケイに対して
「エルはケイを観察するために宇宙から派遣されてるんだよ」などとのたまってケイに何言ってんのって否定されていた。しかし私からしたら正体がばれているということだ。下手にこのままばれてしまうと星に強制送還と言ったこともありえるので気が気ではなかった。ケイが本気にしてないのだけが救いだった。
ある日、ケイだけが外出して家には私とワイだけど二人だった。
私としてはケイが見えるところに居ないので任務から解放されている状態である。久々の休日を満喫すべくベットの上で丸くなっていると、ワイが突然横の座ってきて私をなでながらいうのだ。
「エル、ごめんな、本当はケイと2人で暮らしたかったやろ、後から割り込むような形になってしまって。でも今までどおりちゃんとケイを見たってな」そういうとワイは離れていった。奴は基本的にはべたべた近くにいることは無かった。そういった意味では我々の種族に近い距離感なのかもしれない。私のことをどこまでわかっているのだろうか。なんだかよく分からないやつだった。




