クールっ?
今作では、生徒会長紅谷緋沙の視点で物語は始まります。
文化祭まで、後一週間。慌ただしい雰囲気は、生徒会のみならず、学校全体に広がっているようで
生徒会室へと続く廊下を一歩踏み出せば、何かを作る音、より良いアイデアを出し合う生徒の声が、賑やかに聞こえて来る。
そんな中、生徒会室では
「緋沙っ、ナギちゃんが脱走した!!」
「何!?総員、直ちにナギの身柄を確保せよ!!」
「「「イエッサー!!!」」」
軍隊並の統率力を誇る生徒会の人間が、逃亡したナギを捕獲すべく、血眼になって探していた
「緋沙、あんたナギちゃんの事になったら人が変わるわね」
「そうか?」
私と優は、ナギを必死になって探す役員とは対称的に、のんびり紅茶を飲んでいた。
別に私が出る必要もない。うちの役員は、ある意味精鋭揃いである。
10分後
「会長、紫月薙を確保しました!!」
「ご苦労様」
「あぅ〜・・・」
捕まったナギは、半ベソだった。
「ナギ、これは生徒会長命令だ。優、着替えを手伝ってやれ!」
「了解!」
「会ちょ〜・・・」
うっ・・・そんな捨てられた子犬みたいな瞳で私を見るな、そ、そんな顔したって、私は、私は・・・
「ハーイ!ナギちゃん、いい子だからお姉さんの言う事を聞きなさい?ち・な・み・に!あたしから逃げようったって考えないほうが身のためよ。ウフッ♪」
「たーすーけーてー!いやぁ!!!!」
パタン・・・
(・・・ナギ、許せ)
優はドSだ。そんな悪魔のごとき女帝と一緒に別室へと入った(連行された)ナギ。可哀相だとは思ったが、仕方ない。これは、生徒会全員の為なんだ。
◇◇◇◇
「お待たせ〜!ほら、ナギちゃん出て来て!!」
ようやく着替えが済んだらしい。嬉々として出て来た優とは対称的に、ドアの影から溢れ出す負のオーラ。姿こそ確認出来ないが、間違いなく、ナギだろう。
「・・・・・・」
俯き気味に、ようやく姿を見せたナギ。顔こそ手で隠しているが、なんとまあ・・・
「・・・可愛い・・・」
「でっしょー!!やっぱりあたしの目に狂いはなかったわ!」
そこにいたナギは、10分前までの学生服を着た少年姿とは違い、今は白いフリフリ付きの黒いメイド服を着た美少女姿。
「さーてナギちゃん、緋沙に向かって決め台詞!」
「え、えぇ?」
「・・・ナーギーちゃん・・・」
「あ、あぅ〜。え、えっと・・・あ、あんたの為にこんな格好してるんじゃないんだからねっ!!」
優のお仕置きがよっぽど効いたんだな。それにナギよ、ツンデレか!?いや、まぁどっちにしても・・・
「優、ご苦労様。これで今年の文化祭は、我々生徒会が1番人気になるだろう!!」
「あ、あの、1番人気になったら何があるんですか?」
あ、そうか!ナギには何にも話してなかったか
「ここの文化祭は、人気投票というものがあってな、そこで各クラス・部活・委員会やらの出し物の人気を競い合い、三日間の合計得票数で1番人気になったら、賞品が貰えるんだ」
「賞品?」
「今年はね、凄いんだよ!なんとデジカメに商品券三万円、さらにっ!!ペアの豪華温泉宿泊券!!」
ペア・・・なんて良い響き。商品券とかデジカメなんか、どうでもいい。私が欲しいのは、ペア温泉宿泊券のみ!もしも総合得票数一位になれば、暗黙の了解で温泉宿泊券は私が貰える事になっている。
となれば、ナギと二人っきりで、温泉旅行・・・い、良い。フ、フフフッ・・・ウフフフフフフッ!!
「緋沙っ!」
ビシッ!!
「アイタッ!」
「(ナギちゃんの前でしょ!しゃきっとしなさい!!)」
あ、なんかナギに、ものすごく怯えた目で見られてる。
コホンッ!イカンイカン、平常心。
「まぁ心配するな、お前は凄く可愛いんだ。自信を持て!」
「あんまり嬉しくないです」
いやぁ今度の文化祭、楽しみだな!!
「よし、そんじゃ次は緋沙の番ねっ!」
「・・・は?なんの話だ?」
「あのさ、ナギちゃんだけがコスプレして接客するわけじゃないのよ!ほら、早く衣装合わせするわよ」
「私は会長だぞ!拒否権を発動する!!」
「(ナギちゃんと温泉・・・)」
「!!!!」
優、痛い所を・・・
「さ、いくわよ!ウフフフっ!!」
いやぁぁぁぁあ!!
文化祭まで、残り一週間!
次回は文化祭本番から、物語を進めていきます。本編では、生徒会の出し物をはっきりとさせてませんが、まぁ・・・コスプレ喫茶です(苦笑)。
ナギはフリフリ付きの、メイドさん。緋沙ははたして・・・?
そして、生徒会は人気投票一位を獲得出来るのか?




